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幼少期
リオンside
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マリアンが意識不明から意識を取り戻した翌月からマリアンに家庭教師がついた。
週3程度なのだが気に入らない、その理由はマリアンだ。
家庭教師が来た翌日俺は都合をつけて会いに行った。
「リオン様!どうなされたんですの?」
「少しでも一緒にいろとエイザルに言われたから仕方なくな…」
「エイザル様に…ですか?…それでもお会い出来て嬉しいですわ♪」
悪態をついても無邪気に会えたことを喜び声をかけてくれるマリアンに俺はどんどん惹かれている。
素直に俺も会いたいと思ってるからいい…といえれば…
と思う事もあるが…。
それでもこうして会えることは俺にとって確かな安らぎになっている。
だが、話し始めれば家庭教師の男セストというらしいが格好いいだの、頭がいいだの、笑顔で褒め称え苛ださせる。
俺は勉強の時間や研究室の依頼などをこなし、時間を作りマリアンの授業内容や、マナーの練習等に協力するようにし始めた。
たが、1ヶ月ぐらい立つとマリアンは何も言ってこなくなった。
時折、歴史や語学で解らない所があれば質問してくることはあるがそれ以外はこちらが聞かないと何も話さない聞いても答えないときた。
マリアンに何かおきている…
俺はあの気にいらない家庭教師の事を俺専属執事セバスチャンに調べさせた。
「ちっ…。碌でもない奴だ」
「リオン様どうなさいますか。」
「明日は確かこいつが来る日だったな、明日コイツがいる時訪問する」
「畏まりました。」
セバスが部屋から出て行った後俺は資料を強く握りしめる
「なぜ俺に言わない…マリアン…」」
セバスに調べさせた資料を再度読み直し苛立ちが沸々と湧き出る。
資料を無造作に机の上に放り投げマリアンがいる屋敷のある方角を窓越しから見つめ当たる事のできない苛立ちを無理矢理自分の中に押さえ込んだ。
翌日朝一からカーリヒルト公爵家に行くつもりだったがエイザルに捕まりに依頼のくだらん事と様々な話をして直ぐ様屋敷を出た。
公爵家に付き訪問した時カーリヒルト婦人は急な訪問に驚かれはしたが快く迎えてくれた。
だがあの家庭教師が来てから4時間近く立っているという。
ちっ!この夫婦は馬鹿なのか!いくら勉学の意欲があるとはいえ5歳児を4時間以上休憩なしなどおかしいだろう!
俺はいいようのない苛立ちを感じながら授業が行われているという部屋に足早に向かった。部屋の前につき扉を開けると…。
そこには涙目のマリアンの肩に両手を乗せ顔を近づけ迫っている男が目に入った。
「何をしている。」
それは自分でも初めて聞くぐらいの低く凍るような声だった。
視界の端でマリアンが移ったが…涙目で少し後ろに反りながら青ざめた顔で俺を見ていた
「貴様に何をしていると聞いた。」
鋭く睨みながら今すぐ爆発しそうな怒りを抑えながら冷静な声で話すが…苛立ちが魔力と共に体を巡る。
息を殺して俺を見ながら震えるマリアンの肩にやつはまだ手を乗せていた。
ちっ…!
俺は2人の元へ行き男の手を払いマリアンを背に庇い男を睨みつけるとマリアンは俺の背中に頭を預け更に震え始めた。
なぜこんなになるまで我慢していた…。
コイツだけは…
「殺す」
怒りが込み上げ溢れる魔力を男に当てながら鋭く睨むと俺の魔力圧を殺気を感じたのか真っ青な顔をして逃げていった。
走り去って逃げていく姿を最後まで睨みふとマリアンを見るとポカンッと惚けた顔をして男が出ていった扉の方を見ていた。
その顔に安心した俺はマリアンを抱きしめていた。
マリアンが無事でよかった…俺はマリアンをこの手で…必ず護る
そう俺は強く胸の中で誓った。
きっと今の俺は安堵と幸せの混じった顔をしているだろう
マリアンに見られていないのが救いだな…。
マリアンは耳を赤くして固まっている。
そっと髪を梳いたことにもマリアンは気づいていないだろう…。
それからは、カーリヒルト公爵には事情を説明し、男をこちらに任せてもらう事を約束し更に俺の教師であり師である執事のゼバスチャンをマリアンの家庭教師とする事を取り付けた。他の家庭教師を付けるにしても何も怒らないとは考えられないからだ。
事情を説明しセバスに頼んだが最初は断られた、俺も行く事一度でもいいので試しにやってみたらどうかを伝える溜息を付きながらも「一度だけですよ」といい引き受けた。
まあそれからはほぼ毎日と言っていいほど共にマリアンと過ごしているわけだが…。
本当に…4歳児とは思えない言葉巧みさ、鮮明さ、知識力、記憶力、そしてどこか独特だが教える事の少ないマナーの出来…
俺と同じ年と言っても疑われないと思える程で、セバスも一度だけと言っていたはずだが興味を持ったらしく楽しそうに教えている。
だが時折、できた!とはしゃぐ姿は年相応で愛しく思い自然と頬が緩む。
その度に、マリアンは俺を見て顔を真っ赤にし、セバスには「リオン様」と呆れた声で呼ばれる。
なぜだ…。
ある日、訪問すると席に付いたマリアンが【道具箱】を使いメモや本はネペンを取り出し始めた。
その行動には俺も驚いたがセバスも少し驚き見ていた。
俺も使う事ができる【道具箱】だが…。
魔力の調整やイメージが難しいため使えるようになったのも10歳になってからだ。
セバスが事情を聞くと昨夜毎日色々と持ち運ぶのが大変だからこんなのがあったらと思ったらできたという。
更に話していくとまだ色々と入るらしく「お茶もあるよ?」と淹れたてのように熱い紅茶の入ったポットを取り出し始めた。
いつ入れたか聞くと今朝方メイドに頼み作ってもらった紅茶だという。
これにはセバスも唖然とした。
それもそのはず【魔法鞄】や【道具箱】は時間の経過までは調整できない。
つまり中に入れておけば重量などは感じないが、中のものは劣化していく。
氷を入れれば溶けるし、食べ物を入れれば腐ることもある。
それを考えるとマリアンが使った【これ】は明らかに普通とは違う……他の奴にばれれば危険な魔法だ。
マリアンに聞けば【収納】と言うらしい。
とにかくこのことを周りに隠すこと、魔法鞄アイテムバックに見せかけてこれから使うようにとセバスと共に念入りに教えた。
俺の婚約者は何者なんだ…
俺は深い溜息が漏れた。
「徐々に魔法の練習もしていきましょう」とセバスが言い、俺の魔法練習の時共に少し教える事になった。
マリアンの才能には驚かされることばかりだ。
そんな生活を2年近く続けていくと、後1ヶ月で学園へ入学する時期になった。
だが、その前にマリアンの6歳の誕生パーティーがある。
一応呼ばれているが、俺が行く事で公爵家へ、マリアンへ影響が出るかと思うと堪らっている。
「坊っちゃん」
「なんだ」
「パーティーの衣装はどうなさいますか?」
「エイザルだけ行けばいいだろう?」
「来週のパーティーの事ですが、マリアン様は坊っちゃんの顔を見られれば後は他には何もいらないとカーリヒルト公爵に言っておられるそうですよ。」
はぁ……セバスには叶わない…か。
「……分かった。…あとはお前に任せる。」
「畏まりました」
そう言うとセバスは嬉しそうに目を細めた後目の前から気配をけした。
今日も月明かりがリオンを照らす。
マリアン…お前もこの月を見ているだろうか?
俺はそう心の中で問いていた…
週3程度なのだが気に入らない、その理由はマリアンだ。
家庭教師が来た翌日俺は都合をつけて会いに行った。
「リオン様!どうなされたんですの?」
「少しでも一緒にいろとエイザルに言われたから仕方なくな…」
「エイザル様に…ですか?…それでもお会い出来て嬉しいですわ♪」
悪態をついても無邪気に会えたことを喜び声をかけてくれるマリアンに俺はどんどん惹かれている。
素直に俺も会いたいと思ってるからいい…といえれば…
と思う事もあるが…。
それでもこうして会えることは俺にとって確かな安らぎになっている。
だが、話し始めれば家庭教師の男セストというらしいが格好いいだの、頭がいいだの、笑顔で褒め称え苛ださせる。
俺は勉強の時間や研究室の依頼などをこなし、時間を作りマリアンの授業内容や、マナーの練習等に協力するようにし始めた。
たが、1ヶ月ぐらい立つとマリアンは何も言ってこなくなった。
時折、歴史や語学で解らない所があれば質問してくることはあるがそれ以外はこちらが聞かないと何も話さない聞いても答えないときた。
マリアンに何かおきている…
俺はあの気にいらない家庭教師の事を俺専属執事セバスチャンに調べさせた。
「ちっ…。碌でもない奴だ」
「リオン様どうなさいますか。」
「明日は確かこいつが来る日だったな、明日コイツがいる時訪問する」
「畏まりました。」
セバスが部屋から出て行った後俺は資料を強く握りしめる
「なぜ俺に言わない…マリアン…」」
セバスに調べさせた資料を再度読み直し苛立ちが沸々と湧き出る。
資料を無造作に机の上に放り投げマリアンがいる屋敷のある方角を窓越しから見つめ当たる事のできない苛立ちを無理矢理自分の中に押さえ込んだ。
翌日朝一からカーリヒルト公爵家に行くつもりだったがエイザルに捕まりに依頼のくだらん事と様々な話をして直ぐ様屋敷を出た。
公爵家に付き訪問した時カーリヒルト婦人は急な訪問に驚かれはしたが快く迎えてくれた。
だがあの家庭教師が来てから4時間近く立っているという。
ちっ!この夫婦は馬鹿なのか!いくら勉学の意欲があるとはいえ5歳児を4時間以上休憩なしなどおかしいだろう!
俺はいいようのない苛立ちを感じながら授業が行われているという部屋に足早に向かった。部屋の前につき扉を開けると…。
そこには涙目のマリアンの肩に両手を乗せ顔を近づけ迫っている男が目に入った。
「何をしている。」
それは自分でも初めて聞くぐらいの低く凍るような声だった。
視界の端でマリアンが移ったが…涙目で少し後ろに反りながら青ざめた顔で俺を見ていた
「貴様に何をしていると聞いた。」
鋭く睨みながら今すぐ爆発しそうな怒りを抑えながら冷静な声で話すが…苛立ちが魔力と共に体を巡る。
息を殺して俺を見ながら震えるマリアンの肩にやつはまだ手を乗せていた。
ちっ…!
俺は2人の元へ行き男の手を払いマリアンを背に庇い男を睨みつけるとマリアンは俺の背中に頭を預け更に震え始めた。
なぜこんなになるまで我慢していた…。
コイツだけは…
「殺す」
怒りが込み上げ溢れる魔力を男に当てながら鋭く睨むと俺の魔力圧を殺気を感じたのか真っ青な顔をして逃げていった。
走り去って逃げていく姿を最後まで睨みふとマリアンを見るとポカンッと惚けた顔をして男が出ていった扉の方を見ていた。
その顔に安心した俺はマリアンを抱きしめていた。
マリアンが無事でよかった…俺はマリアンをこの手で…必ず護る
そう俺は強く胸の中で誓った。
きっと今の俺は安堵と幸せの混じった顔をしているだろう
マリアンに見られていないのが救いだな…。
マリアンは耳を赤くして固まっている。
そっと髪を梳いたことにもマリアンは気づいていないだろう…。
それからは、カーリヒルト公爵には事情を説明し、男をこちらに任せてもらう事を約束し更に俺の教師であり師である執事のゼバスチャンをマリアンの家庭教師とする事を取り付けた。他の家庭教師を付けるにしても何も怒らないとは考えられないからだ。
事情を説明しセバスに頼んだが最初は断られた、俺も行く事一度でもいいので試しにやってみたらどうかを伝える溜息を付きながらも「一度だけですよ」といい引き受けた。
まあそれからはほぼ毎日と言っていいほど共にマリアンと過ごしているわけだが…。
本当に…4歳児とは思えない言葉巧みさ、鮮明さ、知識力、記憶力、そしてどこか独特だが教える事の少ないマナーの出来…
俺と同じ年と言っても疑われないと思える程で、セバスも一度だけと言っていたはずだが興味を持ったらしく楽しそうに教えている。
だが時折、できた!とはしゃぐ姿は年相応で愛しく思い自然と頬が緩む。
その度に、マリアンは俺を見て顔を真っ赤にし、セバスには「リオン様」と呆れた声で呼ばれる。
なぜだ…。
ある日、訪問すると席に付いたマリアンが【道具箱】を使いメモや本はネペンを取り出し始めた。
その行動には俺も驚いたがセバスも少し驚き見ていた。
俺も使う事ができる【道具箱】だが…。
魔力の調整やイメージが難しいため使えるようになったのも10歳になってからだ。
セバスが事情を聞くと昨夜毎日色々と持ち運ぶのが大変だからこんなのがあったらと思ったらできたという。
更に話していくとまだ色々と入るらしく「お茶もあるよ?」と淹れたてのように熱い紅茶の入ったポットを取り出し始めた。
いつ入れたか聞くと今朝方メイドに頼み作ってもらった紅茶だという。
これにはセバスも唖然とした。
それもそのはず【魔法鞄】や【道具箱】は時間の経過までは調整できない。
つまり中に入れておけば重量などは感じないが、中のものは劣化していく。
氷を入れれば溶けるし、食べ物を入れれば腐ることもある。
それを考えるとマリアンが使った【これ】は明らかに普通とは違う……他の奴にばれれば危険な魔法だ。
マリアンに聞けば【収納】と言うらしい。
とにかくこのことを周りに隠すこと、魔法鞄アイテムバックに見せかけてこれから使うようにとセバスと共に念入りに教えた。
俺の婚約者は何者なんだ…
俺は深い溜息が漏れた。
「徐々に魔法の練習もしていきましょう」とセバスが言い、俺の魔法練習の時共に少し教える事になった。
マリアンの才能には驚かされることばかりだ。
そんな生活を2年近く続けていくと、後1ヶ月で学園へ入学する時期になった。
だが、その前にマリアンの6歳の誕生パーティーがある。
一応呼ばれているが、俺が行く事で公爵家へ、マリアンへ影響が出るかと思うと堪らっている。
「坊っちゃん」
「なんだ」
「パーティーの衣装はどうなさいますか?」
「エイザルだけ行けばいいだろう?」
「来週のパーティーの事ですが、マリアン様は坊っちゃんの顔を見られれば後は他には何もいらないとカーリヒルト公爵に言っておられるそうですよ。」
はぁ……セバスには叶わない…か。
「……分かった。…あとはお前に任せる。」
「畏まりました」
そう言うとセバスは嬉しそうに目を細めた後目の前から気配をけした。
今日も月明かりがリオンを照らす。
マリアン…お前もこの月を見ているだろうか?
俺はそう心の中で問いていた…
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