13 / 18
13
しおりを挟む
「梓、ソレを持って来た男に、口説かれたって?」
ええ?!ちょっとタマ?どんな説明したの?
っていうか、あれ口説かれてたってこと?あれ?そうなの?
あぁ、なんか俺の物にしたい、みたいなこと言ってたけど。それって、そういう意味なの?
だったら、ますます勇くんに居てもらわないと、僕は怖い。
『気付いておらなんだから、強制的に男は放り出しといたぞ』
「タマ、お前役に立つな」
『今頃気付いたか。ほうれ、コレが妙な物が入っとる木箱だ」
僕が一人で考えてる間に、勇くんとタマの間で話が進んで行く。
それはちょっと嫌だ。
けど、あの木箱に僕は近付きたくない。
彼が居た時は、頑張ってレジ台の中には居たけど。
その後は、タマに遠くに運んでもらった。触るのも怖いんだから、仕方ないじゃん。
「梓、コレ持って来た奴と会う時は、俺をちゃんと呼べよ?」
勇くんに、うんうんと頷く。
今更気付いたんだけどね。タマが居なかったら、僕どうなってたんだろう。
怖くて考えたくもない。
というか、あの同級生はそんなこと考えてたのか。全く関りが無かった僕なのに。
『なんやしら、怨念とも違うかなぁ』
タマは箱を持ったまま、首を傾げている。
「怨念というより、思念だな。心だけが取り残されている感じか?」
勇くん!中身見て無いのに、どうしてそんなにわかるの?
もうびっくりだよ。
そうか。思念なんだ。
『もっと生きたい』
『自由に生きたい』
ってずっとその箱の中から聞こえて来るんだよね。
不気味でしかないよ。
なんかたくさんの声で、多重奏になってるし。微妙にズレてたりとかするから、おどろおどろしい感じが余計にしてる。こんな多重奏聞きたくもない。
タマは平気で持ってるけど。大丈夫なの?
『ほう。人間の思いだけが残っておるか。なるほどのう』
「ここで開けるのは、結界が必要だな。あと梓は怖いだろうから、住居の方に居て良いぞ?」
こ、怖いけど。でもその……。
「勇くんのこと、見てたいから。ここに居たい」
前みたいに、怖くないっては思えないけど。
だけど、だからこそ、かな。勇くんの傍に居る方が、怖くないんだ。
何が起こってるか、わからない方が怖い。
フッと笑った勇くんが、カッコ良すぎる。僕の怖さなんて、吹き飛ぶ勢いだ。
「タマは梓の傍に居てくれ」
勇くんに言われて、タマは木箱を勇くんに渡してから、こっちに来てくれた。
うん。勇くんにタマも居るから、怖くない。大丈夫。
勇くんは何かを木箱に張っている。多分結界?
『勇がどうにか出来るかいな?』
作業している勇くんは、こっちを見ない。
「出来なきゃやろうとしない。タマこそ俺の力を評価したらどうだ」
タマに今更使えると気付いたか、とか言われてたのの返答だろうか。
僕には勇くんもタマもすごいとしか思えないから、どこまで力が強いとか、全くわからない。
『言うのう。ならば俺はここで見とるだけにするかぁ』
特に何もしない。というタマの宣言だろうか。
「梓だけは守れよ。それ以外はいらん」
勇くんはキッパリと返してる。
僕ってずっと守られてばっかだなぁ。駄目だよなぁ。
『気にするでない。梓は俺と勇に守られておれ』
僕の心を読んだような、タマの言葉。勇くんは特に何も言わない。
多分木箱に集中しているからだろうなぁ。
妙な物頼んじゃったよね、僕。
『アレは勇の仕事だからの。そこも気にする必要はなかろ。さぁて、箱の中身はなんであろうな?」
タマは本当に僕の心を読んでいるんだろうか。
タマなら出来る気がするから、もう何も言わない。
カタリと音がして、木箱が開いた。
途端に声がうるさくなったけど。でも何かが飛び出て来るとかは無かった。
これって、勇くんの結界のおかげ?
「西洋人形か……古そうだが。戦前から日本に有ったなら、この思念も頷けるな」
自由に生きたい、か。
戦前から日本に来てた人形なら、戦争中によく破壊されなかったよね。
あ、だからもっと生きたい、なの?
「戦前から、その人形日本に居たの?」
そんなことまでわかっちゃうの?
「そんな感じだ。戦争中は木箱に入れられたままだったんだろうな。だから破壊からは免れたんだろうけど。もっと生きたいとか、自由に生きたいとかは、その持ち主の思念とこの人形の思いが混じったんだろう。だから余計に肥大している」
木箱の中じゃ、そりゃあたしかに自由じゃないよね。それに西洋人形なら、壊されるっていう懸念も有っただろう。
生きたくても生きれない人も、戦争中はたくさん居ただろう。自由なんて無い様な時代だったのかもしれない。戦争のことなんて、僕は聞いたこともほとんど無いからわからないけど。
そっかぁ。そんな思いがたくさん詰まっちゃったんだ。
だから多重奏になってるのかな?
持ち主は、点々と変わって行ったんだろうか。
「持ち主が、変わって行ったから、そんなにたくさんの声がするの?」
たくさんの声はその証拠?
「そうかもしれないな。まぁけど、思念だけでここまで肥大になってるんだ。箱を普通に開けてたら、何かが起きてたかもしれないな」
それは怖いよ。
あの時開けない様に止めて良かった。
『その思念とやら、どうにか出来るのか?ソレが有るんじゃあ、買い取りも出来ぬ。他で何かが起きても勇も困るだろう』
そうだよ。うん。
あのままじゃ、絶対買い取りたくは無い。それに他所で何か起こったら、きっと勇くん困るよね。
「あぁ。昇華させるくらいは出来る。が、まぁこれは……買い取れるのか?」
どういう意味だろう?
思念を昇華させることが出来るのはすごいよね。でも、買い取れない物なの?
それだったら、まぁ引き取ってもらうだけだし。問題無いけど。
『うむ?おおう。結構な具合にヒビが入っとるなぁ。コレはいかん』
タマは少しだけ僕から離れて、勇くんの近くに行ったから、人形の状態を教えてくれた。
「多分、戦争中に木箱に入れたは良いが、緩和剤が無かったんだろうな。あちこちに持ち出されてる間に、ヒビが入ったんだろう。だからだな。余計にもっと生きたいって思念が膨れ上がったのは」
西洋人形だからって、壊されはしなかったけど。結局は持ち主が点々とした分、壊れて行ってしまったのかな。
それなら買い取らないって形でも良いんだけど。
勇くんに働いてもらった分のお金は僕が払えば良いんだし。このままこの思念が残ってる方が、世界にとっては駄目なんじゃないのかな。
「僕が依頼人って形で、えとその思念、昇華してあげて欲しい」
このままずっと、思い続けるのは、人形も疲れるだろうな。だから、思いを昇華させてあげたい。
「ん?別に依頼として受けなくても良い。こういうのが残ってる方が、俺たちの仕事が増える要因だからな。まぁ、昇華させた後に、梓が見て買い取るか返すか決めてくれ」
勇くん、前回の時も僕からお金取って無いし。
駄目なんじゃないの?
っていうか、そんなに僕に甘くしたら、僕は本当に依存しちゃうから、僕自身が怖いよ。
「梓は俺に依存して、甘えたら良いんだ。こういう場には、こういったモノがよく来る。特に梓は見える人間だから、余計だな。それに一々金払ってたら、キリが無いだろ?大丈夫だ。梓は俺が守るし、こういうのは俺が祓うから」
元々俺がここに居ることも、こういうのが来る要因にもなってるからな。
とか呟いてるの聞こえたけど。
勇くんがここに居てくれなきゃ、僕は怖いから。だからここから去って行くのだけはやめて欲しい。
僕が寄りかかっても、絶対に勇くんは倒れたりしない。
そんな安心感が僕にはもう有るんだ。
だから、これからもここに来て欲しいよ。
ええ?!ちょっとタマ?どんな説明したの?
っていうか、あれ口説かれてたってこと?あれ?そうなの?
あぁ、なんか俺の物にしたい、みたいなこと言ってたけど。それって、そういう意味なの?
だったら、ますます勇くんに居てもらわないと、僕は怖い。
『気付いておらなんだから、強制的に男は放り出しといたぞ』
「タマ、お前役に立つな」
『今頃気付いたか。ほうれ、コレが妙な物が入っとる木箱だ」
僕が一人で考えてる間に、勇くんとタマの間で話が進んで行く。
それはちょっと嫌だ。
けど、あの木箱に僕は近付きたくない。
彼が居た時は、頑張ってレジ台の中には居たけど。
その後は、タマに遠くに運んでもらった。触るのも怖いんだから、仕方ないじゃん。
「梓、コレ持って来た奴と会う時は、俺をちゃんと呼べよ?」
勇くんに、うんうんと頷く。
今更気付いたんだけどね。タマが居なかったら、僕どうなってたんだろう。
怖くて考えたくもない。
というか、あの同級生はそんなこと考えてたのか。全く関りが無かった僕なのに。
『なんやしら、怨念とも違うかなぁ』
タマは箱を持ったまま、首を傾げている。
「怨念というより、思念だな。心だけが取り残されている感じか?」
勇くん!中身見て無いのに、どうしてそんなにわかるの?
もうびっくりだよ。
そうか。思念なんだ。
『もっと生きたい』
『自由に生きたい』
ってずっとその箱の中から聞こえて来るんだよね。
不気味でしかないよ。
なんかたくさんの声で、多重奏になってるし。微妙にズレてたりとかするから、おどろおどろしい感じが余計にしてる。こんな多重奏聞きたくもない。
タマは平気で持ってるけど。大丈夫なの?
『ほう。人間の思いだけが残っておるか。なるほどのう』
「ここで開けるのは、結界が必要だな。あと梓は怖いだろうから、住居の方に居て良いぞ?」
こ、怖いけど。でもその……。
「勇くんのこと、見てたいから。ここに居たい」
前みたいに、怖くないっては思えないけど。
だけど、だからこそ、かな。勇くんの傍に居る方が、怖くないんだ。
何が起こってるか、わからない方が怖い。
フッと笑った勇くんが、カッコ良すぎる。僕の怖さなんて、吹き飛ぶ勢いだ。
「タマは梓の傍に居てくれ」
勇くんに言われて、タマは木箱を勇くんに渡してから、こっちに来てくれた。
うん。勇くんにタマも居るから、怖くない。大丈夫。
勇くんは何かを木箱に張っている。多分結界?
『勇がどうにか出来るかいな?』
作業している勇くんは、こっちを見ない。
「出来なきゃやろうとしない。タマこそ俺の力を評価したらどうだ」
タマに今更使えると気付いたか、とか言われてたのの返答だろうか。
僕には勇くんもタマもすごいとしか思えないから、どこまで力が強いとか、全くわからない。
『言うのう。ならば俺はここで見とるだけにするかぁ』
特に何もしない。というタマの宣言だろうか。
「梓だけは守れよ。それ以外はいらん」
勇くんはキッパリと返してる。
僕ってずっと守られてばっかだなぁ。駄目だよなぁ。
『気にするでない。梓は俺と勇に守られておれ』
僕の心を読んだような、タマの言葉。勇くんは特に何も言わない。
多分木箱に集中しているからだろうなぁ。
妙な物頼んじゃったよね、僕。
『アレは勇の仕事だからの。そこも気にする必要はなかろ。さぁて、箱の中身はなんであろうな?」
タマは本当に僕の心を読んでいるんだろうか。
タマなら出来る気がするから、もう何も言わない。
カタリと音がして、木箱が開いた。
途端に声がうるさくなったけど。でも何かが飛び出て来るとかは無かった。
これって、勇くんの結界のおかげ?
「西洋人形か……古そうだが。戦前から日本に有ったなら、この思念も頷けるな」
自由に生きたい、か。
戦前から日本に来てた人形なら、戦争中によく破壊されなかったよね。
あ、だからもっと生きたい、なの?
「戦前から、その人形日本に居たの?」
そんなことまでわかっちゃうの?
「そんな感じだ。戦争中は木箱に入れられたままだったんだろうな。だから破壊からは免れたんだろうけど。もっと生きたいとか、自由に生きたいとかは、その持ち主の思念とこの人形の思いが混じったんだろう。だから余計に肥大している」
木箱の中じゃ、そりゃあたしかに自由じゃないよね。それに西洋人形なら、壊されるっていう懸念も有っただろう。
生きたくても生きれない人も、戦争中はたくさん居ただろう。自由なんて無い様な時代だったのかもしれない。戦争のことなんて、僕は聞いたこともほとんど無いからわからないけど。
そっかぁ。そんな思いがたくさん詰まっちゃったんだ。
だから多重奏になってるのかな?
持ち主は、点々と変わって行ったんだろうか。
「持ち主が、変わって行ったから、そんなにたくさんの声がするの?」
たくさんの声はその証拠?
「そうかもしれないな。まぁけど、思念だけでここまで肥大になってるんだ。箱を普通に開けてたら、何かが起きてたかもしれないな」
それは怖いよ。
あの時開けない様に止めて良かった。
『その思念とやら、どうにか出来るのか?ソレが有るんじゃあ、買い取りも出来ぬ。他で何かが起きても勇も困るだろう』
そうだよ。うん。
あのままじゃ、絶対買い取りたくは無い。それに他所で何か起こったら、きっと勇くん困るよね。
「あぁ。昇華させるくらいは出来る。が、まぁこれは……買い取れるのか?」
どういう意味だろう?
思念を昇華させることが出来るのはすごいよね。でも、買い取れない物なの?
それだったら、まぁ引き取ってもらうだけだし。問題無いけど。
『うむ?おおう。結構な具合にヒビが入っとるなぁ。コレはいかん』
タマは少しだけ僕から離れて、勇くんの近くに行ったから、人形の状態を教えてくれた。
「多分、戦争中に木箱に入れたは良いが、緩和剤が無かったんだろうな。あちこちに持ち出されてる間に、ヒビが入ったんだろう。だからだな。余計にもっと生きたいって思念が膨れ上がったのは」
西洋人形だからって、壊されはしなかったけど。結局は持ち主が点々とした分、壊れて行ってしまったのかな。
それなら買い取らないって形でも良いんだけど。
勇くんに働いてもらった分のお金は僕が払えば良いんだし。このままこの思念が残ってる方が、世界にとっては駄目なんじゃないのかな。
「僕が依頼人って形で、えとその思念、昇華してあげて欲しい」
このままずっと、思い続けるのは、人形も疲れるだろうな。だから、思いを昇華させてあげたい。
「ん?別に依頼として受けなくても良い。こういうのが残ってる方が、俺たちの仕事が増える要因だからな。まぁ、昇華させた後に、梓が見て買い取るか返すか決めてくれ」
勇くん、前回の時も僕からお金取って無いし。
駄目なんじゃないの?
っていうか、そんなに僕に甘くしたら、僕は本当に依存しちゃうから、僕自身が怖いよ。
「梓は俺に依存して、甘えたら良いんだ。こういう場には、こういったモノがよく来る。特に梓は見える人間だから、余計だな。それに一々金払ってたら、キリが無いだろ?大丈夫だ。梓は俺が守るし、こういうのは俺が祓うから」
元々俺がここに居ることも、こういうのが来る要因にもなってるからな。
とか呟いてるの聞こえたけど。
勇くんがここに居てくれなきゃ、僕は怖いから。だからここから去って行くのだけはやめて欲しい。
僕が寄りかかっても、絶対に勇くんは倒れたりしない。
そんな安心感が僕にはもう有るんだ。
だから、これからもここに来て欲しいよ。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
前略、これから世界滅ぼします
キザキ ケイ
BL
不公平で不平等で、優しくない世界にはもううんざりだ。
俺、これから世界滅ぼします。
職場、上司、同僚、恋人、親、仕事と周囲を取り巻く環境に恵まれない下っ端魔術師ヴェナは、ついに病を得て余命宣告までされてしまう。
悪夢のような現実への恨みを晴らすべく、やけくそ気味に破壊を司る「闇の精霊」を呼び出し、世界を壊してもらおうと目論んだ。
召喚された精霊はとんでもない美丈夫。
人間そっくりの見た目で、しかもヴェナ好みの超美形がいつも近くにいる。
それだけでもドキドキしてしまうのに、なんと精霊は助力の対価にとんでもない要求をしてきたのだった────。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ハヤトロク
白崎ぼたん
BL
中条隼人、高校二年生。
ぽっちゃりで天然パーマな外見を、クラスの人気者一ノ瀬にからかわれ、孤立してしまっている。
「ようし、今年の俺は悪役令息だ!」
しかし隼人は持ち前の前向きさと、あふれ出る創作力で日々を乗り切っていた。自分を主役にして小説を書くと、気もちが明るくなり、いじめも跳ね返せる気がする。――だから友達がいなくても大丈夫、と。
そんなある日、隼人は同学年の龍堂太一にピンチを救われる。龍堂は、一ノ瀬達ですら一目置く、一匹狼と噂の生徒だ。
「すごい、かっこいいなあ……」
隼人は、龍堂と友達になりたいと思い、彼に近づくが……!?
クーデレ一匹狼×マイペースいじめられっこの青春BL!
鬼に成る者
なぁ恋
BL
赤鬼と青鬼、
二人は生まれ落ちたその時からずっと共に居た。
青鬼は無念のうちに死ぬ。
赤鬼に残酷な願いを遺し、来世で再び出逢う約束をして、
数千年、赤鬼は青鬼を待ち続け、再会を果たす。
そこから始まる二人を取り巻く優しくも残酷な鬼退治の物語――――
基本がBLです。
はじめは精神的なあれやこれです。
鬼退治故の残酷な描写があります。
Eエブリスタにて、2008/11/10から始まり2015/3/11完結した作品です。
加筆したり、直したりしながらの投稿になります。
白鬼
藤田 秋
キャラ文芸
ホームレスになった少女、千真(ちさな)が野宿場所に選んだのは、とある寂れた神社。しかし、夜の神社には既に危険な先客が居座っていた。化け物に襲われた千真の前に現れたのは、神職の衣装を身に纏った白き鬼だった――。
普通の人間、普通じゃない人間、半分妖怪、生粋の妖怪、神様はみんなお友達?
田舎町の端っこで繰り広げられる、巫女さんと神主さんの(頭の)ユルいグダグダな魑魅魍魎ライフ、開幕!
草食系どころか最早キャベツ野郎×鈍感なアホの子。
少年は正体を隠し、少女を守る。そして、少女は当然のように正体に気付かない。
二人の主人公が織り成す、王道を走りたかったけど横道に逸れるなんちゃってあやかし奇譚。
コメディとシリアスの温度差にご注意を。
他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる