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第一部
閑話休題(2)
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「ねえユキくん、いつになったら結婚してくれんの? 俺もう給料12ヶ月分の婚約指輪買っちゃったよ」
「相場の約4倍かぁー! 海斗は大胆だねぇ」
シンプルな家具で揃えられた寝室。年季の入った、少し黄ばんだ壁紙。カーテンから差し込む月明かりを受けてぼんやりと照らされるダブルベッド。その上で神々しく雪のように美しい髪を輝かせるユキくん。
この世はGのせいでたいへん物騒になったが、たとえ今Gが襲って来ようとも、公安局保安一課の俺が全力でぶっ倒すので、この空間だけは安全だ。まさに陥落することのない、鉄壁の城。
俺はユキくんの髪に指を通した。絹糸のように軽く、粉雪のようにほんのりと冷たかった。
「ユキくんの髪サラサラ&ふわふわ~。ボタ○カルの力ってやつ?」
「ごめんね、全身牛乳石鹸なんだ」
「バブみが深い!!!! マジもんのママぢゃん!」
俺はユキくんの胸に顔を埋める。ミルクの甘い香りが俺の鼻腔をくすぐった。さすが牛乳石鹸、香りを放つタイミングをわかってんじゃねぇか……!
「海斗ー、僕の乳首吸おうとしないでー。無駄だから。おっぱいでないから」
「バブブブブブブブブ」
「アハハっ! 壊れちゃってる!」
乳首に吸い付きバイブレーションのように振動する俺を抱きしめて、ユキくんはケラケラと笑った。そして俺をひっぺがして布団を首元までかぶせてきた。完全に子供扱いだ。まあ俺はユキくんの前では永遠の5歳児ですけどね!
俺は布団からそっと手を出してユキくんの手を握った。
「ユキくん、結婚して」
ユキくんは俺の求婚に、悲しそうに口元を歪めた。
「ごめんね海斗」
ユキくんは最高の恋人だ。──でもやっぱり、結婚はしてくれない。
「相場の約4倍かぁー! 海斗は大胆だねぇ」
シンプルな家具で揃えられた寝室。年季の入った、少し黄ばんだ壁紙。カーテンから差し込む月明かりを受けてぼんやりと照らされるダブルベッド。その上で神々しく雪のように美しい髪を輝かせるユキくん。
この世はGのせいでたいへん物騒になったが、たとえ今Gが襲って来ようとも、公安局保安一課の俺が全力でぶっ倒すので、この空間だけは安全だ。まさに陥落することのない、鉄壁の城。
俺はユキくんの髪に指を通した。絹糸のように軽く、粉雪のようにほんのりと冷たかった。
「ユキくんの髪サラサラ&ふわふわ~。ボタ○カルの力ってやつ?」
「ごめんね、全身牛乳石鹸なんだ」
「バブみが深い!!!! マジもんのママぢゃん!」
俺はユキくんの胸に顔を埋める。ミルクの甘い香りが俺の鼻腔をくすぐった。さすが牛乳石鹸、香りを放つタイミングをわかってんじゃねぇか……!
「海斗ー、僕の乳首吸おうとしないでー。無駄だから。おっぱいでないから」
「バブブブブブブブブ」
「アハハっ! 壊れちゃってる!」
乳首に吸い付きバイブレーションのように振動する俺を抱きしめて、ユキくんはケラケラと笑った。そして俺をひっぺがして布団を首元までかぶせてきた。完全に子供扱いだ。まあ俺はユキくんの前では永遠の5歳児ですけどね!
俺は布団からそっと手を出してユキくんの手を握った。
「ユキくん、結婚して」
ユキくんは俺の求婚に、悲しそうに口元を歪めた。
「ごめんね海斗」
ユキくんは最高の恋人だ。──でもやっぱり、結婚はしてくれない。
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