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15-1.どんな休暇を駒鳥は過ごしたの? ※
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寝台の上に座ったまま、ファルはロビンの唇、頬、瞼に何度も唇を触れさせた。
「ロビン、愛してるよ…」
「俺も、ファルのこと、愛している。」
自分の言葉に素直に応じたロビンの蒼天色の瞳をしばし見つめたファルは、ロビンの名前を呼びながら、その体を強く抱きしめ、口付けた。
「…んぅ…」
ファルの舌がロビンの唇を割り、口の中に侵入してくる。
歯列、頬の裏側、上顎を舐められ、舌を絡められて吸われる快感に、ロビンが身を震わせてファルに縋りついた。
互いの口の中から、猥らな水音が耳に響いている。
いつの間にか、ロビンの寝間着の裾からファルの右手が入り込んでいた。その手は、ロビンの背中を、わき腹を、撫で上げる。
ロビンがその手の動きに合わせるように身を捩るのを、ファルは楽しんでいた。
ファルの唇が自分から離れていくと、ロビンは大きく息を吐いた。呼吸が荒くなっている。
ファルはロビンの潤んだ瞳を見ながら微笑えむと、ロビンの寝間着の裾を持ちあげ、一気に体から剥ぎ取り、彼の体を寝台に倒した。
そして、ファルはロビンの上に跨る様に乗り上げる。
ファルの目の前に、ロビンの白い肌が、その胸にある桜色の尖りが露になる。
「ロビン、綺麗だ。
俺がこの日をどれだけ長い間、心待ちにしていたか……」
「ファル……」
ロビンが戸惑ったような表情を浮かべたのを見て、ファルの瞳が獰猛な色を宿した。
ファルはロビンの耳に唇を寄せて、口付けを落としながら、胸の尖りを摘まみ上げた。
「ひゃっ……あぁ」
ロビンの桜色の尖りを摘まんでは押しつぶして捏ね、もう一方の手で、わき腹を撫でながらファルは鎖骨に、肩に、唇で紅い花を散らしていく。
「ロビン、気持ちいい?」
「え…っ…わからなっ…」
下 腹に熱が集まっていくのを感じながら、ロビンはなんとかファルに答えようとしたようだった。
その慣れていない様子を見て、ファルは楽し気に笑いながら、ロビンの中心に手を伸ばした。少し芯を持ち始めたそこを撫でていく。
「あ……」
「ロビンは、ここも綺麗だね」
ロビンの中心が頭をもたげ始めたのを確かめて、ファルはそれを口に咥えた。
「えっ……あ……、そんなの駄目……」
「どうして駄目なの?」
そう言いながら、ファルは口の中で愛撫を続けた。
裏筋を舐められ鈴口に歯を立てられ、吸い上げられて、熱がどんどん溜まっていく。
「ああっ……離してっ。 あああああぁぁ……」
ファルの巧みな愛撫を受けて、ロビンはあっけなく吐精してしまった。
それを飲み込み、残りを絞るように吸い上げたファルを見てロビンは涙を浮かべた。
「飲んだ……」
「うん、ロビンのだからね」
くすくすと笑いながら、ファルが纏っていた寝間着を脱ぎ捨てる。
「次はここね」
ファルはロビンの後ろの窄まりに指をあててするりと撫でた。その、ぞくりとした感触にロビンは体を硬くする。
ふと目を上げると、何も纏っていないファルのそそり立つ剛直がロビンの目に否応なしに写る。自分のものと全く違う、大きなそれを見て、ロビンは目を瞠った。
「それ……入れるの?……入れるよね。
そんな大きいもの……入るの?」
ファルのロビンは怖気づいたように言う。ファルは、悪そうな笑みを浮かべた。
「無理矢理入れるなんてことしないよ。傷つけないように、ゆっくり解していこうね。ロビン」
ファルは、困惑しているロビンをひっくり返して腰を上げさせると、尻を割るように開く。そして、枕もとの香油を指に纏わせると、窄まりの襞を解すように撫で始めた。やがて、内部に指を滑り込ませると、ロビンの体がびくっと揺れる。
そこは、自分で湯浴みのときに準備をしていたため、ロビンにとって、異物感はあるものの、あっさりとファルの指を受け入れている。
その状態を指で確かめて、ファルは眉を顰めた。
「ロビン、自分で準備したの?」
「う、うん。それが嗜みだと、閨教育で習ったから」
それを聞いたファルが、ロビンの中を少し乱暴に掻き回した。
「ひゃっ」
「ロビン、今度からは俺がするから自分でしないで欲しいな」
それからファルは、ロビンの中を探るように指を動かした。
ファルの指がある場所をかすめると、ロビンに今までに経験したことのない感覚が訪れて、体が飛び跳ねた。
「やっ……ああっ」
「ここだね。ロビンの気持ちいいところ
ロビン、返事をして? 今度から俺がするから自分で準備したら駄目だよ」
ファルはロビンが感じる、その場所を確実にかすめるように、中を解していく。
「やあっ……わかったからぁっ…ああ…」
枕にしがみついて肩を震わせるロビンの背中にファルは唇を落とした。
「いいこ。
愛してるよ、ロビン……」
ロビンの背中にサルビアのような紅い花びらが散っていく。
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