41 / 50
第二章 いにしえの巫女
第二章 第十八話
しおりを挟む
「カーシルとディエッタはどこにやった?銀髪の少年みたいな少女と赤い髪の若い女だ!」
グリフ達はすぐに男達を最初の罠で使った紐で縛りつけ、詰所に保管されていた自分達の武器を回収すると、四人の内でもっとも地位の高そうな男を選んで尋問を開始した。
「・・・言えない。俺達はあのメスぶ・・・み、巫女様に不利になることは言えないんだ!信じてくれ!本当なんだ!」
男は冷や汗を流しながら懸命に弁明する。流す汗の量は尋常ではなく、それが演技でないことは一目瞭然ではあったが、グリフは念のために別の元衛兵にも同じ質問を繰り返す。
二人目の男は口を噤んで言葉を発しなかったが、顎を必死に上下に動かし瞳を上に向ける動作をする。はたから見れば滑稽な姿だが、どうやら上に連れて行かれたと伝えたいようだ。
「上なんだな!」
グリフの問いにその男は満面に意味を上げる。
「待ってグリフ!こちらからの質問には答えられるみたいだし、もう少し情報を集めてから行動しましょう」
詰所を飛び出ようとするグリフの腕を掴むとタリエラは、子供に言い聞かせるようにゆっくりと伝える。彼女の仕草から自分が思っている以上に焦っていることに気付くと、グリフは深呼吸しながら頷いた。
「巫女に従っている人間は何人いるの?百人より多いの?」
しばらくタリエラの尋問が続き、幾つかの貴重な情報を入手する。
巫女の軍門に下った衛兵や冒険者の数はおよそ五十人程度で、そのほとんどは生き残った住民の管理に使われてこの屋敷にはいない。屋敷の上部、本来は太守とその家族の居住空間だった場所は、巫女とその信望者に占領されて自分達も今どうなっているかはわからない。階上に登るための主階段の前には歩哨達が控えている。街に繋がる坑道内にはワイトの群れがおり、突破するのは不可能に近い。太守はワイトとの戦いに倒れたが、家族は行方不明である等だ、その中でも最も価値があると思われるのが、厨房に設置されているという非常階段に関する情報だ。
これは屋敷の二階にある侍女や召使いの控室まで続く秘密階段で、太守の屋敷内でも信頼のある一部の者にしか知らされていないとのことだった。
「・・だそうです。これは使える手ではないですか?」
尋問を終えたタリエラがグリフを始めとする仲間に問い掛ける。本来なら、捕虜の言う事など簡単に信用することではないのだが、今回の状況では元衛兵達は〝誓約〟掛けられて敵側に属しているだけであり、心情的にはグリフ達の味方である。信憑性はかなり高いと思われた。
「ああ、それを使おう!とりあえず、主階段に居る敵は避けられる」
時間を掛ければ更に情報を聞き出せる可能性もあったが、グリフ達は主導権を維持するため行動を開始する。先程のように手立てを講じずに先走るのは愚かだが、時を悪戯に消費するのも賢い選択とは言えない行為だ。
「これですね!」
屋敷の使用人達が使うと思われる食堂を抜けて厨房に辿り着くと、タリエラは衛兵の証言、正確には巧みな誘導で聞き出した棚の一つを指摘した。そして、ミージアと協力して香辛料を入れたと思われる袋や壷が置かれた棚のあちこちを調べ始める。やがて金属の擦れる音がしたかと思うと、棚が丸ごと扉となって開き階段に繋がる通路が現れた。
「さすがに真っ暗だ」
中を覗いたミージアが呟くと、素早くローソクと火打ちを取り出して一発で点火する。
「俺が先頭に立つ」
「・・・そうだな、任せたよ」
グリフの提案にミージアは一瞬考えこんだが結局は納得すると、自分の蝋燭を彼に手渡す。太守が非常用に設置した秘密の通路と階段である。罠を設置しているとは思えないし、巫女側がこれの存在に気付いていれば、グリフ達の目論見は失敗するだろう。
蝋燭を受け取ると、グリフは可能限り自身が纏う鎖帷子を揺らさないようにして、ゆっくりと通路の中へと入って行く。その後にタリエラ、ミージア、ナフラルの布陣で続いた。
蝋燭の淡い光を頼りにグリフ達は古びた埃の匂いを嗅ぎながら通路を進み、しばらくして螺旋階段に辿り着く。勾配がかなりきつく、どちらかと言えば梯子に近い代物だ。おそらくは、限られた空間に収めるようかなり無理をして設置したのだろう。それでもグリフ達は不満を飲み込んで階段を登り出口を目指した。
心配していた待ち伏せもなく、彼らは終点の壁へとたどり着く。この壁は隠し扉になっているはずだが、グリフはどうやって鍵を開けるか見当がつかず、先頭をタリエラとミージアに譲る。しばらく扉と外の様子を窺っていた彼女達が、安全の合図を出すと出口は開け放たれた。
グリフ達は順に部屋の中に突入した。念のために戦いに備えてはいたが、女性陣の予想通り召使の控室とされる簡単な家具が置かれた部屋には動く者は見当たらない。グリフの目が部屋の明るさに慣れた頃には、ミージアとタリエラは廊下に繋がる扉の前で外の様子を探っている。
仲間の素早い判断と行動を頼もしいと思いながら、彼は好奇心から後ろを振り返ると、香辛料の棚の入口に対して出口は安っぽい箪笥となっていたことが判明した。
「問題はこっからだ!三階は太守の執務室しかないらしいから、この二階のどこかにディエッタとお嬢ちゃんが捕えられている可能性が高いと思う。だが、正確な場所がわからない!やはり、見つかるのを覚悟して片っ端から調べるしかないのかね?」
扉に集まったグリフ達にミージアが、半分自棄気味に問い掛ける。やりたくないが、仕方がないといった調子だ。
「ああ、それしかない!」
「そこまで、断言されるとこっちも腹を括るしかないね。あたし達もお嬢ちゃんには借りがあるし。ナフ、あたしらも気張るよ!」
「おうよ!」
グリフの淀みのない返事にミージアは苦笑を浮かべながらも、改めて協力を約束する。ナフラルもミージアの尻に敷かれている様子ではあるが、異存がないとばかりに同調する。カーシルは死に掛けていた彼の命を救っており二人にとっては恩人であった。グリフはタリエラにも視線を送るが、彼女は言うまでもないと短く頷くだけだ。
「よし、始めよう!」
グリフは本格的な第三段階、カーシルとディエッタ二人の探索を告げた。
グリフ達はすぐに男達を最初の罠で使った紐で縛りつけ、詰所に保管されていた自分達の武器を回収すると、四人の内でもっとも地位の高そうな男を選んで尋問を開始した。
「・・・言えない。俺達はあのメスぶ・・・み、巫女様に不利になることは言えないんだ!信じてくれ!本当なんだ!」
男は冷や汗を流しながら懸命に弁明する。流す汗の量は尋常ではなく、それが演技でないことは一目瞭然ではあったが、グリフは念のために別の元衛兵にも同じ質問を繰り返す。
二人目の男は口を噤んで言葉を発しなかったが、顎を必死に上下に動かし瞳を上に向ける動作をする。はたから見れば滑稽な姿だが、どうやら上に連れて行かれたと伝えたいようだ。
「上なんだな!」
グリフの問いにその男は満面に意味を上げる。
「待ってグリフ!こちらからの質問には答えられるみたいだし、もう少し情報を集めてから行動しましょう」
詰所を飛び出ようとするグリフの腕を掴むとタリエラは、子供に言い聞かせるようにゆっくりと伝える。彼女の仕草から自分が思っている以上に焦っていることに気付くと、グリフは深呼吸しながら頷いた。
「巫女に従っている人間は何人いるの?百人より多いの?」
しばらくタリエラの尋問が続き、幾つかの貴重な情報を入手する。
巫女の軍門に下った衛兵や冒険者の数はおよそ五十人程度で、そのほとんどは生き残った住民の管理に使われてこの屋敷にはいない。屋敷の上部、本来は太守とその家族の居住空間だった場所は、巫女とその信望者に占領されて自分達も今どうなっているかはわからない。階上に登るための主階段の前には歩哨達が控えている。街に繋がる坑道内にはワイトの群れがおり、突破するのは不可能に近い。太守はワイトとの戦いに倒れたが、家族は行方不明である等だ、その中でも最も価値があると思われるのが、厨房に設置されているという非常階段に関する情報だ。
これは屋敷の二階にある侍女や召使いの控室まで続く秘密階段で、太守の屋敷内でも信頼のある一部の者にしか知らされていないとのことだった。
「・・だそうです。これは使える手ではないですか?」
尋問を終えたタリエラがグリフを始めとする仲間に問い掛ける。本来なら、捕虜の言う事など簡単に信用することではないのだが、今回の状況では元衛兵達は〝誓約〟掛けられて敵側に属しているだけであり、心情的にはグリフ達の味方である。信憑性はかなり高いと思われた。
「ああ、それを使おう!とりあえず、主階段に居る敵は避けられる」
時間を掛ければ更に情報を聞き出せる可能性もあったが、グリフ達は主導権を維持するため行動を開始する。先程のように手立てを講じずに先走るのは愚かだが、時を悪戯に消費するのも賢い選択とは言えない行為だ。
「これですね!」
屋敷の使用人達が使うと思われる食堂を抜けて厨房に辿り着くと、タリエラは衛兵の証言、正確には巧みな誘導で聞き出した棚の一つを指摘した。そして、ミージアと協力して香辛料を入れたと思われる袋や壷が置かれた棚のあちこちを調べ始める。やがて金属の擦れる音がしたかと思うと、棚が丸ごと扉となって開き階段に繋がる通路が現れた。
「さすがに真っ暗だ」
中を覗いたミージアが呟くと、素早くローソクと火打ちを取り出して一発で点火する。
「俺が先頭に立つ」
「・・・そうだな、任せたよ」
グリフの提案にミージアは一瞬考えこんだが結局は納得すると、自分の蝋燭を彼に手渡す。太守が非常用に設置した秘密の通路と階段である。罠を設置しているとは思えないし、巫女側がこれの存在に気付いていれば、グリフ達の目論見は失敗するだろう。
蝋燭を受け取ると、グリフは可能限り自身が纏う鎖帷子を揺らさないようにして、ゆっくりと通路の中へと入って行く。その後にタリエラ、ミージア、ナフラルの布陣で続いた。
蝋燭の淡い光を頼りにグリフ達は古びた埃の匂いを嗅ぎながら通路を進み、しばらくして螺旋階段に辿り着く。勾配がかなりきつく、どちらかと言えば梯子に近い代物だ。おそらくは、限られた空間に収めるようかなり無理をして設置したのだろう。それでもグリフ達は不満を飲み込んで階段を登り出口を目指した。
心配していた待ち伏せもなく、彼らは終点の壁へとたどり着く。この壁は隠し扉になっているはずだが、グリフはどうやって鍵を開けるか見当がつかず、先頭をタリエラとミージアに譲る。しばらく扉と外の様子を窺っていた彼女達が、安全の合図を出すと出口は開け放たれた。
グリフ達は順に部屋の中に突入した。念のために戦いに備えてはいたが、女性陣の予想通り召使の控室とされる簡単な家具が置かれた部屋には動く者は見当たらない。グリフの目が部屋の明るさに慣れた頃には、ミージアとタリエラは廊下に繋がる扉の前で外の様子を探っている。
仲間の素早い判断と行動を頼もしいと思いながら、彼は好奇心から後ろを振り返ると、香辛料の棚の入口に対して出口は安っぽい箪笥となっていたことが判明した。
「問題はこっからだ!三階は太守の執務室しかないらしいから、この二階のどこかにディエッタとお嬢ちゃんが捕えられている可能性が高いと思う。だが、正確な場所がわからない!やはり、見つかるのを覚悟して片っ端から調べるしかないのかね?」
扉に集まったグリフ達にミージアが、半分自棄気味に問い掛ける。やりたくないが、仕方がないといった調子だ。
「ああ、それしかない!」
「そこまで、断言されるとこっちも腹を括るしかないね。あたし達もお嬢ちゃんには借りがあるし。ナフ、あたしらも気張るよ!」
「おうよ!」
グリフの淀みのない返事にミージアは苦笑を浮かべながらも、改めて協力を約束する。ナフラルもミージアの尻に敷かれている様子ではあるが、異存がないとばかりに同調する。カーシルは死に掛けていた彼の命を救っており二人にとっては恩人であった。グリフはタリエラにも視線を送るが、彼女は言うまでもないと短く頷くだけだ。
「よし、始めよう!」
グリフは本格的な第三段階、カーシルとディエッタ二人の探索を告げた。
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる