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きぐるみ幼女編
余談 プライド!
しおりを挟む余談ではあるが
後日、桜のナックルについて、蓮が紫音に問いただした時
紫音は、数年ぶりに熱く語ることとなった
そう、桜に試作機であったナックルを壊された事を
紫音がシオンと1つと成って、そう時が経っていないとき
作り出した、【鉄板入りグローブ】
それを改良して作った【超振動刻印ナックル】であったが
それが壊れる事など想像してなかった
そして、その後、自身の武器を木刀メインにしてからは
ナックルの事を、忘れていた事を
だが、初期の刻印付き武器で、安定性は悪かったのかもしれないが
それが、使用者の力で壊された事は、シオンのプライドを打ち砕いた
ならプライドをかけて、壊れないものを作ってやる
そう、けっして壊れない金属、あの世界の金属、オリハルコンで作ってやると
あっちの世界で集めた、武器防具
俺の死後、街の連中がその存在を掛けて
何かの巨大な力と戦う時に、少しでも、その力になるようにと
レア・レジェンド、そして数少ない、ゴットと呼ばれる、武器防具である
(何十回も転生を繰り返してきたシオン
その中の数度、武器防具集めに燃えていた時があった
その目的は、神や魔王と戦う準備であった
その時集めた武器防具はシオンの記憶に残っているだ
だからこそ、前回のその世界で、難なく、集めれたのだ)
その中で、使い勝手の悪い、オリハルコンを使用した武器2つを取り寄せた
一本は、【エペ・レペ】言う伝説のレイピア
全長1キロを越える伝説の亀アダマンタートル
その魔法障壁を抜いてアダマンタイトの甲羅を割った
異世界の剣士が使ったという伝説の武器である
使い手を選ぶその武器は、その武器に特化した剣士じゃないと使う事ができず
シオンの周りには、誰一人として
このエペ・レペを使いこなせる人物がいなかったのだ
伝説で伝わる、その武器のスキルは【魔法抜き】と【重心固定】である
【魔法抜き】
攻撃特性突きに、攻撃対象の防御スキル・魔法を抜けて物理攻撃が出来る
相手の、スキル・魔法の破壊、無効化ではなく、無干渉での攻撃である
【重心固定】
使用者の重心を重力に無視して固定できるものである
地面に対し体が、どれだけ斜めになっていようと
使用者が自分は、真っ直ぐ立っている、地面が斜めだと思えれば
実際の重力を無視し倒れないと言うものである
現代風にいうならば、高性能のオートジャイロである
ただ、地面に対して、重力は真下にかかると言う
固定概念がある頭の硬い人間には、このスキルは使いこなせない
そして、異世界で空を飛べる事の出来る人間は
空中で留まれるため、この重心固定のスキルは、無用の長物であった
もう1つは、オリハルコンの短剣、レア武器である
こちらは、オークションで買った物で
鑑定スキルの持つ人材が、シオンの近くに居なかったため
その存在の有無は解らないが
オークション資料には付着スキルは無しであった
そう、この2つを、【チートだろ、お前?】と思わす、リルの手によって
純度100%のオリハルコンを抽出し、成形したのだ
そして、紫音が作り出した、黒龍のなめし革で作ったグローブと合わせ
桜専用ナックルを作り出したと
その性能は、多少の衝撃吸収と、硬いだけだと、誇らしげに言うのだった
そう、魔王クラスの魔力か、リルでないと
壊すことも、傷1つ付ける事もできないだろうと
それを聞いた、蓮が、自分にも、剣を作ってくれと言うのだったが
紫音は言うのだった、無理だと
そう、ナックルに関しては、打撃武器であり
特徴は硬いだけだから、リルでもどうにかなったが
剣や刀など、刃の付いた武器は、それなりの技術が伴うと
それは、さすがにリルでは、作ることも、メンテすることも出来ないのだと
そう、リルは、不器用であり、細かな作業はできないのだから
実際、今も、あっちの世界で、レジェンド武器防具を打てる人材を探してはいるが
未だ居ないと、告げたのだった
それは、さすがに蓮も納得いったのだ
あの世界で使っていた自身の愛剣も
レジェンド・伝説クラスの武器なのだ
そんなものが、チートだからって、ほいほい作られたら
たまったもんではないのだ
それに、桜なら、硬いナックルと言うだけで
鬼に金棒、その戦い方、戦術は、飛躍的に上がるだろうと紫音告げる
そして、更に恐ろしいことを、サラっと言うのだった
そう、素のパワーだけなら、自分 (蓮)より桜の方が上だと
蓮は生まれる以前、母親の胎内に居るときから
雷帝・レンとしての記憶があったらしく
妹である、桜が生まれてから、ずっと、魔力や覇気を送り続けていたらしい
桜は素の状態で、軽い覇気を纏っているらしいのだ
その為、力だけなら、蓮より上らしい
だが、蓮クラス、達人に近いレベルの戦いに置いて
力だけでは勝てないのも事実であり
組手に置いて力で優る桜でも、蓮に手も足もでないのだ
そして、桜も意思加速や念話、肉体加速・その他にも色々出来るのだと
普段は、蓮の許可なく使うことは禁止されているらしい
そう、もしも、その力を、リルのテリトリーの範囲で使うことがあったなら
桜の背後に、異世界の人間が居ることが、紫音の耳に伝わっただろうが
頑なに、蓮の言いつけを守った桜
そして、まるで覇気による、威圧や攻撃性の力の存在を感じさせない
あまりにも自然体でナチュラルな覇気は
リルに何も感じさせないほどであり
それは、知った後で
「信じられません、全く気付きませんでした
桜さんは、実は天才では?」と、心底驚くリルであったし
「あぁ、たぶん将来は、ウチのジジィ【拳聖】を越えるだろうな」
と当たり前の事の様に、蓮に言わしたのだ
紫音にしてみれば、日本において
数人しかいない武人の頂点【聖人】称号を持つ1人
【拳聖・鼓仁】を越える?
驚きのあまり、自分の耳を疑い、蓮に聴き直したくらいである
でも、最後には
「まぁ俺は、その先の次元に行くがな」と笑っていたが
この兄妹は、人間のその身で、何処まで強くなる気だろうかと
軽くわらう紫音だった
そして、頭に浮かぶのは
現状で、蓮と鉄雄・・・・
2人の強さを、身近で見ている紫音
戦闘スタイルの相反する2人が本気で戦えば
いったい、どっちが強いのか・・・
面白そうではあるが
それを口にすると、面倒事に巻き起こまれると
心の奥底にしまう紫音であった
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