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中等部・合宿編
22話 俺の寿命、あと6・7年。
しおりを挟む俺の目の前に晒されたのは
いいオッパイだった!!
だが当人は、恥ずかしいのか、顔が真っ赤だ!
うん、うそだ、黒い肌では見分けがつかねぇ!
そんなフォーを、からかうように
「処女じゃあるまいし
そんなに恥ずかしがるなよ
だいたい、俺は始めて会った時からずっと裸だ!」
「しょ・・処女 (バージン)じゃ
200歳超えて処女で悪いかえ!」
フォーの誠意いっぱいの抵抗であった
「マジか!
200歳? でも、手は挙げてろ」
そういって、スポンジを泡立て
固まった、フォーをよそに
優しく豊満な胸を前後左右、上から下へと
フォーは斜め上を向いたまま会話を続けるが
俺のスキルで、ドーパミンが出ているのだろう
たまに気持ちいいのか
体を震わせ色気たっぷりの甘い吐息が漏れる。
「我は、物心着いた時から母と森でくらしてたでありんすから
周りは女性ばかりで・・・
それに、たまに会う男性は好みじゃなかっただけじゃ
そもそも、我は純血種のダークエルフでありんす
肉体的成長は人間で言う20歳位でとまるからの
寿命も1000年以上、だから・・・・」
心拍数が少しあがるのを、紫音は感じ取る
フォーは上を向いたまま、少し貯めて話しを続け
「お、お主が、我に飽きるまで
ずっと一緒に居てやっても良いのじゃよ
信じられぬなら盟約を結ぶかえ?
人間の短い寿命尽きるまで付き合ってやるのも一興でありやんす」
フォーの心拍数が200を超えるかのごとく上がって
限界を超えたのか、少しずつ下がっていく
紫音の手が一瞬止まる
そして、豊満な二つの胸を鷲掴みにし軽くもむと
「ん・・・。」と色っぽい声が漏れた
フォーの視線の中には
いたずらっ子の様に笑う男の姿が映り
「ならコレ、俺の物でいいな!」
ダークエルフの褐色の肌が赤く染まるかのごとく真っ赤になった、フォー
・・・見た目は変わりませんが。
「好きするがよろしいでありやんす」
紫音はフォーの頭を撫でて
心で確信する(よし、完全に落ちた)
「好きにするさ、盟約なんて要らないし
6、7年でいいぞ
それまでは、フォーの面倒は全部みてやるからな
それ以降も、どうにかしてやるからな
よし手降ろしていいぞ、ほい、次右足」
それは、ぶっきらぼうだったが
フォーの心に届いていく・・・
何故か心が温まる言葉をくれ
まるで、私の全てを無条件で受け入れ、受け止めてくれるかの様に・・
手を下ろしながら両手を体の後ろで組む
もう胸を隠そうとはしない
とても恥ずかしいのだけれど
それは、自分の全ては貴方のものですと
口で言えない心情を態度で示しているのである
そして右足を紫音に預け、問う
「なぜに、6,7年でありやんすか?」
「あぁ、それくらいしたら俺は
この世界から消えるか死ぬからな」
紫音はフォーの細く美しい脚をスポンジで洗いだす
「な・何故でありやんすか?」
紫音の爆弾発言に身を乗り出してきいてくる
フォーは、始めて会ったあの時から
この男が気に入っていた
「俺の元に来ないか?」と聞かれた時からである
姿は今と変わらず裸だったけれど
あの一言がこの世界にきて
フォーにとって、どれだけ嬉しかった事か。
フォーはこの世界に召喚された
そしてここ数日、奴隷以下の扱いを受けていたのだった。
ただ良かったのは
逃げ出さない為の拘束具と
盟約に縛られたダークエルフという身であったが為
美しい姿であっても
所詮ドワーフ、ゴブリンと同種族、異形の者ではないかと
誰も気味悪がって、性奴隷の様な扱いをしてこなかった事だ
それでも、召喚した男達は、いやらしい目でこちらを見ていた
貞操を守れるのも限界であっただろうと思う
もしもの時は、盟約に抗い、死んでやると
覚悟を決めていた。
あの者達は
私を助けようとしたこの男を殺せと言った
それをしなかった我は、盟約に逆らったと全身に激痛が襲う
この男を殺しても、私は、いつまでも奴隷の用に扱われるなら
この優しい言葉をくれた男を守り死んだほうが
どれだけ楽だったろうと、死を覚悟した。
そんな私に、死ぬなと
自分を殺せと、私には死ぬなと
自身の命より私の命を優先してくれた
そんな男に興味が湧かないと言うのは嘘になる
そう、この男に心奪われた
そこからの記憶は飛んでいる
気が付けば全て終わっていた。
今は、ソノ男と裸で向き合っている
今まで異性に裸を見られた事もない
ただこの男は始めて会った時も、今も裸である
そんな、自分の姿、男の姿を思うだけで
恥ずかしさで心が弾けそうなのに・・・・・
目の前にいる男と居ると、何故か心が安らぐ
いつ以来だろう、まだ小さき少女の頃、母親の腕で抱かれて
母の子守唄を聞き夢現 (ゆめうつつ)と
母の腕で寝ていた頃を思い出す。
ぶっきらぼうに、語りかけてくる男の声に
心を奪われ、身体に熱いものが流れる
今まで好きになった男も居た、そう、ただ居ただけだ
好きだからといって
告白したわけでもない
一緒に居たかったわけでもない
今なら分かる、アレは、愛ではない
恋に恋する少女の憧れであったと。
【愛】そんな物は書物には書いていなかった
百人いれば百通りの、愛があり、自分だけの、愛がどこかにあると
少女は、それを探したかったのかもしれない
そんな、自分だけの【愛】が見つかる日がくると。
今は、ただ、この男と居たい
心安らぐ時間を共にすごしたい・・・
叶うなら書物に記載された様な
互いを抱きしめ合い
肌と肌を重ね合い
唇と唇を重ね濃密な時を重ねたい
この男の全てが欲しい、もし叶わなくても
この身体を・この心を・この思いを
私の全てを、この男に受け止めてもらいた
もしも・・・
もしも・・・
時間さえ許されれば
残り数百年、千年に近い
自分の一生すら捧げられると
まるで
初めての恋に、その身を焦がす程の愛を燃やす
盲目なまでの純粋な少女のように思いを寄せていく。
ただ、この男が私を、どう思っているのか解らない
見た目は、まだ成人もしていない、17・8歳くらいだろうか?
ただ魂の風格は、人間のそれとは違う
洗礼され研ぎ澄まされた魂は
数百年は、鍛え練磨し、叩き上げ
何者にも傷つけれないほど、研ぎ澄まされていた
どうやったら、十数年しか生きていない人間に
これほどまでの魂が・・・・・と思うのだった。
だが、この男が人間である以上
寿命で死ぬまで80年もないだろう
それまで、ただの道具として使われても、性欲処理の相手でも
男が許す限り、そばに居たいと
許されなくても、ただ・・・・・そばに・・・・・
そう思い、告白とも思える言葉を告げたのだ
だが、その男が言ったのだ、後数年で死ぬと
そんな事がわかるものか!
未来は無限に広がっているのだ
そんな数年後の未来が確実に分かる魔法なんて存在するはずがない
そんな思いを、問いただす
「なぜって?それは俺の運命? いや呪いかな」
右足を洗いながら、当たり前のように告げる
「運命?呪い?
そんな物、我が変えてやる
呪いも解くでありんす」
「ありがとな
後できちんと説明するが、無理だから諦めろ」
「そんな事・・・・そんな物・・・・」
悲しそうに、呟くフォー
そんなフォーを見て
悪ガキが、楽しむように
フォーのふとももの付け根を、軽く触る
「あん!」と身体をくねらせ、色っぽい、すこしハスキーな可愛い声がこぼれる
「何を!」
「だから気にするな、ほれ次左足」
しぶしぶ、左足を紫音に預けるフォー
「わかったのじゃ、じゃが、お主後できっちり説明おねがいするでありんす」
「それよか、俺はずっと、お主あつかいか?」
「そ・・・それは・・・」
「紫音だ、シ・オ・ン、いってみろ」
「シ・・・・シ・・・・」
「ほれほれ」
「お主は、お主でありんす!
わ・我を捧げたんだ
お主 (ぬし)は、我の主 (あるじ)だ
そうだ主だ、今後、主と呼ぶでありんす」
「俺はどこの領主だ」
俺はフォーの左足の裏をくすぐり出すと
フォーはくすぐったいのだろう、笑いを殺して悶絶し暴れる
「シオン!いってみろシオン!」
「わかった!わかった!言う
言うから、やめるのじゃ」
くすぐるのを止めて
「いってみろ」
聞こえないような小さな声で
「シオン・・・・」
「聞こえん、大きい声で、もっかい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「フォー、裸見せるより
俺の名前呼ぶほうが、恥ずかしいのか!
俺の存在がそんなにはずかしいのか!」
「シオン!シオン!シオン!シオン!シオン!シオン!シオン!シオン!シオン!シオン!」
もう褐色肌の下は真っ赤である
好きな男の名前を連呼したのだ
200歳超えても乙女は乙女なのだった。
「よっしゃ、よく言った
それじゃ立って、洗ってない所、洗うぞ」
フォーは立ち上がり
紫音は座っていて洗えなかった場所を丁寧に洗い始める為
そっと、足の付け根に手がのびる。
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