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中等部・合宿編

16話 お尻ペンペン。

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「ならぁ~わたしも~かえるぅ~」

空気を読めない桜の一声に
私の左の眉がピクっと動く、別に付き合わなくても・・・
だけど、まぁ桜だし
私が居なきゃ合宿なんて初めから参加しないだろうしね。

そして優美も

「それでしたら私も不参加でおねがいします」

 その言葉に、私や、先生を含め多くの人がビックリする
桜は当たり前だ!と言うかのごとく顔をしている
私と桜は、元々生徒会とか、学園で役員等になりたい訳ではなく
仲の良い友達が沢山参加するなら
お泊まり会として、ただ皆と楽しみたいだけなのだ
だが優美は違う
十士族として立場があり
おおくの人間は、優美が時期生徒会長に成るものだと想っているのだ、

それに続き 夏目と、かんなが笑いながら

夏「3人不参加ですか!お尻ぺんぺんの刑ですね
 それにしても3人居ないなら、楽しみが半分以下ですねぇ」
か「だね、私たちも不参加で、あ みんなでどっか遊びいく?」
夏「そうなると、お尻ペンペンが5人になりますね」

2人はまるで悪ぶれた訳でもなく
桜と同じく、当たり前の事のように
クスクスと笑いながら不参加を申し出た
それにしても、お尻ペンペンってなに?
5人て、私もはいってるのか?

 そして、私の仲の良い、クラスメイト達や
クラス替えで離れた1年の時のクラスメイト達が

「なんかねぇ
 リンて、私達のマスコットだしねぇ
 否定されてまで生徒会に従う気ないしね~」

「マジかーまぁ
 三千風 (みちかぜ)をバカにされてまで付き合う気ないしな」

 そんな話をしだし
私達を入れて20人ほどの2年生が不参加を江田先生に申し出た。

 それにしても
私ってそんなに人望厚いのかとビックリする
いや、そんな事はない
人懐っこい盛り上げ役の、かんなが参加しないのだ
それは楽しみが半減するというもの、そして
学年1の美人である優美ちゃんが参加しないと言ったのである
男子は自分の株を上げるため同じく不参加を言いだしたのだろう
可愛い桜、美人の優美ちゃん、かんなや、なっちゃんも美人である
私に付き合って不参加を言い出した、4人に釣られての事だろう。

 ただ、クラスメイトで、仲の良い
生徒会副会長の、白梅愛樹 (しらうめあき)と
会計の和泉古都 (いずみこと)は
立場上、口が出せない状態でもあった。

 さすがに生徒会長、柊朱莉も
生徒会主催の課外合宿で、自分の勘違いから
当日不参加者が20人もでるとなると立場が悪くなる
これが学校や、家にしれると、厄介になると
そして、先生達や、生徒会の面々に説得され

 「すいませんでした
 私の勘違いから言い争いになり
 私も大人気なかったと反省しています
 生徒会長として、ここに謝罪します」

 柊朱莉は、小さく頭を下げる
ただ、感情もない言葉だったが・・・まぁ

「私こそ、売り言葉に買い言葉で
 争いになったこと、あやまります」

 軽く頭をさげる
ここに確執と呼ばれる物が生まれた事は確かだった。

そして、パンパンパン、と

手を叩く音がして

「ハイ、この話はここまで
 時間押してるからバスにのれーー」

 江田先生の、軽い声に反応して
みんな、えだっちの態度に、クスクス笑い解散していった。



 バス1号車の前の席に生徒会と風紀の役員達がいる
その中に今ひとつ苛立ちが抑えれない、生徒会長の柊朱莉がいた
現生徒会、いや現中等部3年生のこの学年の権力は柊朱莉が握っているのである
柊財閥のご令嬢である
この柊財閥は世界に通じる日本屈指の財閥の一つであり
これに逆らえるのは、同じ日本屈指の財閥であるか
十士族しか居ないのではないだろうか
その為この合宿で1学年下
十士族の四条優美を仲間にしたかったのだが
合宿初日にして失敗したのである。

 柊朱莉は、鈴の後ろ姿をチラリと見ると・・・

 それにしても、あの三千風鈴と言う
小さな少女は、一体何者なのだろうかと、睨みつけ
あの少女がいなかったらと想うと、苛立ってくるのだった。

 それは、柊朱莉が、これから高等部卒業まで続く苛立ち!

 鈴と朱莉の因縁が、この日にはじまったのは
まだ誰も気が付くことはない。

 朱莉は我儘である、それを宥めるのは、生徒会の面々だ
あるいみ何時ものことでもあった。

 そんな中、同じバスに乗車し
巻き込まれた1年生は、初めは静かにしていたが
だんだん活気を取り戻していくのだった
さすが2ヵ月前まで、小学生だったことはある。


 そのころ、2号車に乗車するのは
2年生40人と、先生、2-B担任江田先生と、2-A担二ノ宮先生である
バスが出発したのを確認すると
鈴は全員に謝罪と感謝を伝える。

 雰囲気を悪くしたことや
自分に付き合って、合宿不参加と言ってくれたこと
みんなが心配してくれた事などを、謝罪そして、感謝していることを
そして最後に合宿をみんなで、楽しもうと。

 全員が2年生関係ということで、祝勝祝いである
あるいみ、あの独裁政権の生徒会長に謝罪させたのだ
勝ったも同然である。

 何に勝ったかは不明ではあるが
1号車とちがい、大騒ぎである
その先陣を切って騒ぐは、江田先生である
騒いでる中で、数人の友達が鈴に謝りに来るのだった。

 それは、自分たちも不参加と言い出したかったけれど
今後生徒会に恨まれたり、学校での立場もあり言い出せなかったと
鈴は、そんな事は気にしてないと伝え
後先気にせず不参加を申し出た人達が、おかしいのだと伝えるのだった。

 そんな楽しい時間が合宿中ずっと続くと思い
バスに揺られ神奈川のキャンプ場にむかう。


 それにしても、あの生徒会長、柊朱莉とは
二度と関わりたくない!
理解出来会える事は絶対ないだろう、と
そして朱莉が高等部卒業するまで
幾度か衝突する事は、まだ鈴の知らざることであった。


 そして、合宿は、何事もなく1日目を終える


 2日目も、オリエンテーリング等をこなし
鈴達は、楽しく過ごしていく
ただ、事あるごとに、生徒会長、柊朱莉の目線がキツイが
実害が無いので気にしない事にした
2日目の課題も終わり
夜になり皆それぞれ自由時間を楽しんでいた。


そして


鈴達3人が、キャンプ場から姿を消して少し経った頃


 キャンプ場の、ある一角で
男子達が、江田先生が持ってきた、フォークギターで歌っていた
化学や、魔法が、どんなに進んだとしても
音楽は世界各国どんな事があっても廃れる事はない。

 今は、デバイスで簡単に音楽を検索し流せる時代でもあり
音楽を好きな学生は多いい、カラオケも人気であるが
生音の演奏を聞く機会はあまりない
そんな中、江田先生の、フォークギターは生徒の皆には聞いたことのない暖かい音色であった。


 そんな中、課外合宿、総責任者、3年主任、荒巻先生のデバイスが反応する
2機の監視デバイスの電波不通
送られていた画像を見てみると
電波が悪いのか?妨害電波なのか?画像が粗い
最後に映った、学生3人が正体不明の生物に襲われている、その数約100匹
だた、リアルタイムの映像ではない
数分前の出来事なのが分かると、荒巻の顔は青くなっていくのだった。


 荒巻は、急ぎ役員等に声をかける
綾部みどり先生
香月アキラ先生
生徒会長・3年・柊朱莉
副会長・3年・草壁大輝
風紀委員長・3年・宮崎心 (みやざきしん)
5人をコテージに集め急きょ対策を練る。


 かんなと夏目は
鈴達と遊ぶ為、散策していた
江田先生のギターを聞いた夏目が思いつく
この江田先生の演奏で、桜に歌ってほしいと
桜は普段は独特の話し方なのだが
歌を歌うと、歌姫といっても言い程上手いのだ
かんなと、夏目は桜達と連絡を取ろうとするが
電波悪いらしく、携帯が通じない

か「通じないねぇ」
夏「フフ、通じませんね」
か「かくれんぼ?」
夏「これは犯罪の匂いがしますね」
か「ワトソン夏目君ついてきたまへ
 この、かんなっくホーーームずが、探し出してあけよう」

夏目はププっと笑い

夏「かんなに、シャーロック・ホームズに、カンバックホーム?」

か「あたりぃーーーー」

夏「2点、100点満点で」

か「なんと!!」

 2人は阿吽の呼吸で意味もない会話をしながら
鈴や桜達の姿を探しまわり
友人から、スキップしながら、山の方に入っていった桜を見たと聞き
方向を変え歩き出すのだった。


 
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