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3 初めての旅
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天文十六年(1547年)四月
大柄な僧形の少年が楽しみで仕方がないという風に俺に話し掛け、六郎もそれに同意する。
「若、京の都とはどの様な所でしょうな」
「それも含め、見聞せねばな」
「楽しみですね」
並外れた巨躯のこの僧形の少年は、名を岩正坊 虎慶(がんしょうぼう こけい)といい、子供の頃に寺に入れられたが飛び出し偶々知り合った俺を見て、何故か俺に懐いた。そして俺の家臣の末席となり、それ以来常に俺の側に六郎と共に仕えていた。
岩正坊が俺に向ける忠節は、それはまるで生まれる前からの主従であるように……そう、酒呑童子と茨木童子のように。
数え八歳となった俺は、この春卜伝のお供で初めての旅に出る事になった。
この二年で身体も随分と大きくなり、将来的には六尺(約181.81cm)を優に超える体躯となるだろう事が予測できる。これは俺だけでなく、俺の従者として常に共に居る岩正坊や六郎(大嶋親崇)、卜伝様が多岐御所に滞在するようになって、俺と共に行動する様になった少年達にも当て嵌まる。
北畠家四家老の一人で阿坂城主、大宮含忍斎の子、大之丞(大宮景連)やその弟主膳(大宮吉守)。大河内城主、大河内頼房の子、次郎(大河内教通)。北畠家四家老の一人、芝山秀定の子、小次郎(芝山秀時)なども、俺と行動を同じくする影響か、このまま成長すれば、この時代の平均的な体格を遥かに超えるだろう。中でも岩正坊は既に六尺を超える巨躯を誇る。
何故、行動を同じくする少年達の体格の成長するのか、それは俺が率先して狩りで得た肉を食べていたのにも原因があるかもしれない。
俺は、農作物や里山へ害を与える鹿や猪を積極的に狩り、領民や河原者達と分け合いながら継続的に肉を食べていたと言う理由なのだが、結果的には俺の周囲に居る少年達は戦国時代の平均を大きく上回る体躯を手に入れていた。
新規開墾と農政改革が順調に進み、伊勢では飢える事はなくなったが、食べ物の乏しい中、仏教の教えとは言え、現代人だった俺には肉を食べる事に抵抗などなかった。
それに加え領地の収穫量が目に見えて豊作になった事もある。俺は大湊の商人を通じて明や南蛮からも様々な物を取り寄せていた。この当時、日ノ本に入って来ていなかった有用な植物は、徹底的に調べて取り入れてきた。
父上や兄上と俺が貰った領地から始めた小さな取り組みは、北畠家の支配地に拡がり始めていた。
そしてこの数年で、俺にとって一番大きな収穫の一つだったのは、伊賀崎道順を通じて手足となる伊賀の忍びを手に入れた事だろう。
元々、伊賀の一部、名張郡は北畠家の緩やかな支配下だった。
伊賀の地は、服部、藤林、百地の上忍三家と有力豪族九家の伊賀十二人衆で治める合議体制で他国からの干渉を退けて来た。
服部家はその中でも最有力国人だったが、今ではその服部家ですら一族を割り三河に仕官する程貧しく苦しいのが現状だった。
そこで俺は、道順を通じて藤林長門守正保と現在の伊賀上忍のトップ百地丹波守泰光と誼を結び、大湊の商人で廻船問屋の角屋七郎次郎秀持の協力も得て、伊賀者を全国に配し米の相場で大きな収益を上げていた。
この収益は、食うに困る程貧しかった伊賀の中忍や下忍をも救った。
この事により伊賀十二人衆の内、その殆どが密かに北畠家に臣従する。その忠誠を向ける相手が、父上や兄上ではなく俺なのが問題と言えば問題なのだが。
それは兎も角、本来六角氏の影響下にあった阿加、山田、阿拝の三郡も密かに北畠鬼王丸の臣下となっていた。
ーーーーーーーー
そして一人の甲賀者が鬼王丸の臣下に加わった。
「彦右衛門(滝川一益)留守を頼む」
「殿の留守は某にお任せあれ」
貧しい甲賀の土豪だった滝川家から出奔した一益は、諸国を巡る旅の途中に伊勢へと立ち寄った。其処で鬼王丸と出会うのだが、その圧倒的な存在感に興味を持ち、やがて一益が鬼王丸を知る程に心酔し、絶対的な忠誠を向けるまでにそれ程の時間は掛からなかった。
滝川一益は、甲賀五十三家にも入らない貧しい土豪の出身だった。
それでも自身を磨き、少しでも良い暮らしが出来る様にと家を飛び出した。
堺で鉄砲の腕を磨き、紀州から伊勢へと周り、今川家か北条家辺りに仕官できればと一益は思っていた。
そんな一益が偶然鬼王丸の村を訪れたのは、稲穂が重くこうべを垂れる実りの秋だった。多岐御所周辺の田圃を見て一益は愕然とする。
綺麗な四角い田圃に、一定の間隔で並ぶ稲は、見るからに豊作だと分かる。
領民の表情が明るいのは、飢えで苦しんでいない証拠だろう。その表情を見るだけで、北畠家の統治が上手くいっていると分かった。
そして直ぐ、この地に伊賀者が多く居る事を知る。間者としてではなく、他国の間者から領内を護る為にだ。しかもこの地で一益は、若いが忍びの腕では、伊賀と甲賀合わせても十指に入るだろう伊賀崎道順と出会う。
更に驚いた事に、道順は北畠家四男の鬼王丸の臣下になっていると本人から聞かされた。
甲賀と伊賀の違いはあれ、顔見知り程度に見知った間柄だった道順から、行く所が決まっていないのなら、鬼王丸に仕えないかと誘われたのだ。
北畠家ではなく、北畠家四男でしかない鬼王にと言った道順の考えが、一益は当初考えられなかったが、その理由は後に分かる事になる。
一益は、今思い返しても運に恵まれ、得難き主君と出会えたと思っている。
禄も土地は与えられなかったが、貧しい土豪の自分には過ぎた禄を銭で与えられ、やり甲斐のある仕事を任されている。お陰で一族の者を呼び寄せる事も出来、父の資清も晴具から、鬼王丸の守役として禄を得て働いている。
鬼王丸には、行く行くは城と土地を任せる事になるだろうと言われているが、一益は鬼王丸の側に仕えているだけで満足だった。
何より家族や一族郎党が飢える心配のない今の生活の幸せは、何者にも変えがたいものだった。
「他国の間者には、道順と協力してあたってください」
「はっ、鼠一匹通しませぬ故、安心して旅を楽しんで下され」
「修行だから楽しめるか分かりませんが、頑張るよ」
「殿なら大丈夫でしょう。道順殿が若手の供を付けると言われてましたが?」
「ええ、神戸の小南と上月の佐助を供に付けると言ってたかな。二人は歳も近いし友でもある故、気は楽かな」
今の伊勢には他国の間者を寄せ付けぬ、最重要地域がある。其処を伊賀の忍びと滝川一族が厳重に護っていた。
それは椎茸栽培と石鹸の製造地。
粗銅を精錬し金銀を抽出する地。
そして何より鬼王丸が極秘裏に進めていた硝石丘。
硝石の事は北畠家でも極秘事項となり、重臣にすら秘密にするなど、間者対策は徹底していた。
例えそれを見たとしても、殆どの者は良くて肥料を作っている程度にしか思わないだろうが。
今回、鬼王丸は師匠の卜伝の供をして京の都へ上る。目的は、先年に細川晴元と和睦し逃亡していた近江から戻っている足利義藤の元へ行く為だった。
足利義藤は、先年十一歳で父足利義晴から征夷大将軍を譲られ、逃亡先の近江で将軍宣下していた。
その様な鬱屈した境遇からか義藤は刀剣収集や剣術にのめり込んでいた。
伊勢滞在中の卜伝も近江や京へ度々足を運んで指導していた。
今回の京への旅は、当初晴具や具教は反対した。将軍義藤と管領細川晴元、阿波の三好氏と六角氏、争い続けている畿内のゴタゴタに巻き込まれるのを良しとしなかったからだ。
それでも「可愛い子には旅をさせよ」と卜伝からの言葉もあり、公家としての北畠氏として、今の京を知るのも学びのうちと許された。
勿論、極力面倒ごとを避ける為に、卜伝が義藤に稽古をつける間は留守番をする予定で、伊勢への帰る時に挨拶だけする事になっていた。
お供は六郎と岩正坊、大之丞に小南と佐助。
重臣の息子数人と従者、忍び二人という少数で京へと旅立った。
大柄な僧形の少年が楽しみで仕方がないという風に俺に話し掛け、六郎もそれに同意する。
「若、京の都とはどの様な所でしょうな」
「それも含め、見聞せねばな」
「楽しみですね」
並外れた巨躯のこの僧形の少年は、名を岩正坊 虎慶(がんしょうぼう こけい)といい、子供の頃に寺に入れられたが飛び出し偶々知り合った俺を見て、何故か俺に懐いた。そして俺の家臣の末席となり、それ以来常に俺の側に六郎と共に仕えていた。
岩正坊が俺に向ける忠節は、それはまるで生まれる前からの主従であるように……そう、酒呑童子と茨木童子のように。
数え八歳となった俺は、この春卜伝のお供で初めての旅に出る事になった。
この二年で身体も随分と大きくなり、将来的には六尺(約181.81cm)を優に超える体躯となるだろう事が予測できる。これは俺だけでなく、俺の従者として常に共に居る岩正坊や六郎(大嶋親崇)、卜伝様が多岐御所に滞在するようになって、俺と共に行動する様になった少年達にも当て嵌まる。
北畠家四家老の一人で阿坂城主、大宮含忍斎の子、大之丞(大宮景連)やその弟主膳(大宮吉守)。大河内城主、大河内頼房の子、次郎(大河内教通)。北畠家四家老の一人、芝山秀定の子、小次郎(芝山秀時)なども、俺と行動を同じくする影響か、このまま成長すれば、この時代の平均的な体格を遥かに超えるだろう。中でも岩正坊は既に六尺を超える巨躯を誇る。
何故、行動を同じくする少年達の体格の成長するのか、それは俺が率先して狩りで得た肉を食べていたのにも原因があるかもしれない。
俺は、農作物や里山へ害を与える鹿や猪を積極的に狩り、領民や河原者達と分け合いながら継続的に肉を食べていたと言う理由なのだが、結果的には俺の周囲に居る少年達は戦国時代の平均を大きく上回る体躯を手に入れていた。
新規開墾と農政改革が順調に進み、伊勢では飢える事はなくなったが、食べ物の乏しい中、仏教の教えとは言え、現代人だった俺には肉を食べる事に抵抗などなかった。
それに加え領地の収穫量が目に見えて豊作になった事もある。俺は大湊の商人を通じて明や南蛮からも様々な物を取り寄せていた。この当時、日ノ本に入って来ていなかった有用な植物は、徹底的に調べて取り入れてきた。
父上や兄上と俺が貰った領地から始めた小さな取り組みは、北畠家の支配地に拡がり始めていた。
そしてこの数年で、俺にとって一番大きな収穫の一つだったのは、伊賀崎道順を通じて手足となる伊賀の忍びを手に入れた事だろう。
元々、伊賀の一部、名張郡は北畠家の緩やかな支配下だった。
伊賀の地は、服部、藤林、百地の上忍三家と有力豪族九家の伊賀十二人衆で治める合議体制で他国からの干渉を退けて来た。
服部家はその中でも最有力国人だったが、今ではその服部家ですら一族を割り三河に仕官する程貧しく苦しいのが現状だった。
そこで俺は、道順を通じて藤林長門守正保と現在の伊賀上忍のトップ百地丹波守泰光と誼を結び、大湊の商人で廻船問屋の角屋七郎次郎秀持の協力も得て、伊賀者を全国に配し米の相場で大きな収益を上げていた。
この収益は、食うに困る程貧しかった伊賀の中忍や下忍をも救った。
この事により伊賀十二人衆の内、その殆どが密かに北畠家に臣従する。その忠誠を向ける相手が、父上や兄上ではなく俺なのが問題と言えば問題なのだが。
それは兎も角、本来六角氏の影響下にあった阿加、山田、阿拝の三郡も密かに北畠鬼王丸の臣下となっていた。
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そして一人の甲賀者が鬼王丸の臣下に加わった。
「彦右衛門(滝川一益)留守を頼む」
「殿の留守は某にお任せあれ」
貧しい甲賀の土豪だった滝川家から出奔した一益は、諸国を巡る旅の途中に伊勢へと立ち寄った。其処で鬼王丸と出会うのだが、その圧倒的な存在感に興味を持ち、やがて一益が鬼王丸を知る程に心酔し、絶対的な忠誠を向けるまでにそれ程の時間は掛からなかった。
滝川一益は、甲賀五十三家にも入らない貧しい土豪の出身だった。
それでも自身を磨き、少しでも良い暮らしが出来る様にと家を飛び出した。
堺で鉄砲の腕を磨き、紀州から伊勢へと周り、今川家か北条家辺りに仕官できればと一益は思っていた。
そんな一益が偶然鬼王丸の村を訪れたのは、稲穂が重くこうべを垂れる実りの秋だった。多岐御所周辺の田圃を見て一益は愕然とする。
綺麗な四角い田圃に、一定の間隔で並ぶ稲は、見るからに豊作だと分かる。
領民の表情が明るいのは、飢えで苦しんでいない証拠だろう。その表情を見るだけで、北畠家の統治が上手くいっていると分かった。
そして直ぐ、この地に伊賀者が多く居る事を知る。間者としてではなく、他国の間者から領内を護る為にだ。しかもこの地で一益は、若いが忍びの腕では、伊賀と甲賀合わせても十指に入るだろう伊賀崎道順と出会う。
更に驚いた事に、道順は北畠家四男の鬼王丸の臣下になっていると本人から聞かされた。
甲賀と伊賀の違いはあれ、顔見知り程度に見知った間柄だった道順から、行く所が決まっていないのなら、鬼王丸に仕えないかと誘われたのだ。
北畠家ではなく、北畠家四男でしかない鬼王にと言った道順の考えが、一益は当初考えられなかったが、その理由は後に分かる事になる。
一益は、今思い返しても運に恵まれ、得難き主君と出会えたと思っている。
禄も土地は与えられなかったが、貧しい土豪の自分には過ぎた禄を銭で与えられ、やり甲斐のある仕事を任されている。お陰で一族の者を呼び寄せる事も出来、父の資清も晴具から、鬼王丸の守役として禄を得て働いている。
鬼王丸には、行く行くは城と土地を任せる事になるだろうと言われているが、一益は鬼王丸の側に仕えているだけで満足だった。
何より家族や一族郎党が飢える心配のない今の生活の幸せは、何者にも変えがたいものだった。
「他国の間者には、道順と協力してあたってください」
「はっ、鼠一匹通しませぬ故、安心して旅を楽しんで下され」
「修行だから楽しめるか分かりませんが、頑張るよ」
「殿なら大丈夫でしょう。道順殿が若手の供を付けると言われてましたが?」
「ええ、神戸の小南と上月の佐助を供に付けると言ってたかな。二人は歳も近いし友でもある故、気は楽かな」
今の伊勢には他国の間者を寄せ付けぬ、最重要地域がある。其処を伊賀の忍びと滝川一族が厳重に護っていた。
それは椎茸栽培と石鹸の製造地。
粗銅を精錬し金銀を抽出する地。
そして何より鬼王丸が極秘裏に進めていた硝石丘。
硝石の事は北畠家でも極秘事項となり、重臣にすら秘密にするなど、間者対策は徹底していた。
例えそれを見たとしても、殆どの者は良くて肥料を作っている程度にしか思わないだろうが。
今回、鬼王丸は師匠の卜伝の供をして京の都へ上る。目的は、先年に細川晴元と和睦し逃亡していた近江から戻っている足利義藤の元へ行く為だった。
足利義藤は、先年十一歳で父足利義晴から征夷大将軍を譲られ、逃亡先の近江で将軍宣下していた。
その様な鬱屈した境遇からか義藤は刀剣収集や剣術にのめり込んでいた。
伊勢滞在中の卜伝も近江や京へ度々足を運んで指導していた。
今回の京への旅は、当初晴具や具教は反対した。将軍義藤と管領細川晴元、阿波の三好氏と六角氏、争い続けている畿内のゴタゴタに巻き込まれるのを良しとしなかったからだ。
それでも「可愛い子には旅をさせよ」と卜伝からの言葉もあり、公家としての北畠氏として、今の京を知るのも学びのうちと許された。
勿論、極力面倒ごとを避ける為に、卜伝が義藤に稽古をつける間は留守番をする予定で、伊勢への帰る時に挨拶だけする事になっていた。
お供は六郎と岩正坊、大之丞に小南と佐助。
重臣の息子数人と従者、忍び二人という少数で京へと旅立った。
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