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異世界で新たな一歩目を!
第六十九話 『スタンバイは出来てる』
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「みんなは何処へ行った!」
「そう焦るなって。ここは良いところだろう、あたり一面が大草原。あんな都会に居ちゃあ、絶対に見れないもんなぁ~。流石俺の故郷だぜ。」
こいつよく見ると、尻からシッポが生えてやがる。
それに、耳はなんと猫耳だ。
「ここは何処なんだ?」
僕は無理やり自分を落ち着かせて、目の前の男、名前は確かサンドリアだったか、サンドリアに質問をする。
「はあ、何でそんなこと知る必要があるんだよ。お前はただ、俺に負けた後にどうやって命乞いをするかを考えときゃいいんだよ。」
そう言って、サンドリアは僕目掛けてクナイを投げてきた。
(クナイ!?)
ここに来ていきなりの忍者要素に、僕は困惑した。
が、クナイに関する考察は後でするとしようか。
「よっ、」
僕は全身に魔力を巡らせて身体強化状態となり、クナイを躱す。
「この程度で僕に、」
「そうやって油断するところが、浅はかなんだよなぁ~~。」
僕はクナイを避けた。
だが僕が避けたクナイの後ろにはもう一本、本命のクナイが飛んできていた。
「クッ、」
身体強化を一瞬で最大火力にして避けるが、流石に躱しきれずに右腕にクナイがかすった。
だが、そこまで致命的では無い。
「おお、今のを避けるか。お前のスキルに今のを避けられる様なスキルは無かったから、お前魔力をそのまま操れるな。」
「まあね。」
この世界に来て、僕はとある固有スキルを手に入れた。
「ジェネラリスト」
知識や技術等の幅広い分野においての成長が早くなる。
本音を言えば、「次元転移」や「認識阻害」の様な戦闘向きなやつが良かった。
だが、使い方さえ間違えなければこの固有スキルは非常に汎用性が高かった。
ショウワールさんに相談したところ、それなら魔力を操る技術を習得するべきとのことだった。
今俺が身体強化を出来たり、相手がスキルを使った瞬間にスキルに生まれる魔力を感じ取ることが出来ているのはそのショウワールさんの助言のお陰だ。
後は、鑑定眼で相手の記憶を読む速さが増したというちょっとしたメリットもあった。
「それなら、ここが何処かまでは分からなくても、どうやって自分がここに飛ばされてきたかくらいは分かるんじゃねぇのか?」
その通り、何故今こんな状況になっているのかは大体理解している。
あの時、僕の足元にゲートを召喚してこの草原の上にワープさせたのだろう。
だが、全ては理解出来ない。
「そもそも、どうして僕らのことを認識出来ていたんだ?」
「はっ、そんなこと自分で考えやがれや。俺は既に、お前を殺すスタンバイは出来てんだぜ。」
「そう焦るなって。ここは良いところだろう、あたり一面が大草原。あんな都会に居ちゃあ、絶対に見れないもんなぁ~。流石俺の故郷だぜ。」
こいつよく見ると、尻からシッポが生えてやがる。
それに、耳はなんと猫耳だ。
「ここは何処なんだ?」
僕は無理やり自分を落ち着かせて、目の前の男、名前は確かサンドリアだったか、サンドリアに質問をする。
「はあ、何でそんなこと知る必要があるんだよ。お前はただ、俺に負けた後にどうやって命乞いをするかを考えときゃいいんだよ。」
そう言って、サンドリアは僕目掛けてクナイを投げてきた。
(クナイ!?)
ここに来ていきなりの忍者要素に、僕は困惑した。
が、クナイに関する考察は後でするとしようか。
「よっ、」
僕は全身に魔力を巡らせて身体強化状態となり、クナイを躱す。
「この程度で僕に、」
「そうやって油断するところが、浅はかなんだよなぁ~~。」
僕はクナイを避けた。
だが僕が避けたクナイの後ろにはもう一本、本命のクナイが飛んできていた。
「クッ、」
身体強化を一瞬で最大火力にして避けるが、流石に躱しきれずに右腕にクナイがかすった。
だが、そこまで致命的では無い。
「おお、今のを避けるか。お前のスキルに今のを避けられる様なスキルは無かったから、お前魔力をそのまま操れるな。」
「まあね。」
この世界に来て、僕はとある固有スキルを手に入れた。
「ジェネラリスト」
知識や技術等の幅広い分野においての成長が早くなる。
本音を言えば、「次元転移」や「認識阻害」の様な戦闘向きなやつが良かった。
だが、使い方さえ間違えなければこの固有スキルは非常に汎用性が高かった。
ショウワールさんに相談したところ、それなら魔力を操る技術を習得するべきとのことだった。
今俺が身体強化を出来たり、相手がスキルを使った瞬間にスキルに生まれる魔力を感じ取ることが出来ているのはそのショウワールさんの助言のお陰だ。
後は、鑑定眼で相手の記憶を読む速さが増したというちょっとしたメリットもあった。
「それなら、ここが何処かまでは分からなくても、どうやって自分がここに飛ばされてきたかくらいは分かるんじゃねぇのか?」
その通り、何故今こんな状況になっているのかは大体理解している。
あの時、僕の足元にゲートを召喚してこの草原の上にワープさせたのだろう。
だが、全ては理解出来ない。
「そもそも、どうして僕らのことを認識出来ていたんだ?」
「はっ、そんなこと自分で考えやがれや。俺は既に、お前を殺すスタンバイは出来てんだぜ。」
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