上 下
84 / 363
第2部 母と娘の関係

5-11超高級ホテルのパーティー会場ではしゃぎまくる私たち

しおりを挟む
 扉の先は、とんでもなく大きな部屋だった。数十人、下手をしたら、百人は入れるぐらいの広さがある。本来、数人で使うような部屋ではないと思う。

 私がイメージしてたのは、ちょっとした小部屋で、お茶会に毛の生えた程度のものだ。なので、扉を開けた瞬間、目の前に広がる大きな空間に、唖然としてしまった。

 しかも、沢山のテーブルがあり、その上には、見るからに高級そうな料理が、所狭しと並べられていた。料理の量も、軽く数十人分はある。

「あ……あの。コレ凄く高そうなんだけど、本当にタダでいいの――?」
 私は少し震える声で、アンジェリカに訊ねた。

 どう考えても、一、二万ベルで済む額じゃないよ。食べ放題のビュッフェならまだしも、これ貸し切りだよね?

「もちろんですわ。心行くまで、料理を堪能してくださいませ。もし、足りないものが有れば、追加で出してもらいますわ」

「いやいや、足りないどころか、多すぎると思うけど。いったい、いくらするの? この料理と部屋代、全部こみで?」

 高そうな料理はもちろん、シャンデリアと高級そうなじゅうたんの、超豪華な大広間。壁際の長いテーブルには、各種、調理器具が置かれ、待機するシェフが四名。給仕をする従業員の人たちが六名。

 これって、間違いなく、数十万ベルはしそうなんですけど……。

「さぁ、どうなのかしら? でも、気になさらなくて、大丈夫ですのよ。このホテル、ヴァーズの系列ですから」
「それって――このホテル、あなたの物なの?!」

「いえ、所有しているのは、私のお爺様ですわ。エア・ドルフィンや機械関連の企業は、私のお父様が。ホテルやリゾート関連は、お爺様が経営していますの」
「ほへぇー……」

 あまりにスケールが大きすぎて、さっぱり分かんない。ただ、とんでもなくお金持ちの家の、本物のお嬢様だということだけは、私にも理解できた。

 先ほどの、支配人や従業員の態度の意味が、ようやく分かった。彼女から感じる強い存在感も、そのせいなのだろうか?

 でも、自分の家で所有してるホテルなら、大丈夫だよね。安心、安心っと。

 ふと視線を向けると、すでにフィニーちゃんとキラリスは、皿に料理をてんこ盛りにしていた。相変わらず、はやっ!

 安心したとたん、私のおなかが、グーッと元気に音を立てた。そういえば、朝パンを一つ食べた切りで、凄くお腹が空いてたんだった。

「よーし、私も食べまくるぞー!」
 急いでテーブルに向かい、取り皿を手に持つと、料理を盛り始めた。

 どれも超美味しそうなうえに、種類が多い。肉・魚介類・サラダ・パン・ご飯もの・パスタ・スープ・フルーツ・スイーツと、何でもそろっていた。名前の分からない料理も、結構あるので、端から順に、適当に盛り付けていく。

 皿が一杯になると、食事用のテーブルに移動しようとするが、
「風歌、風歌っ」
 後ろから呼び止められた。

 振り返ると、フィニーちゃんとキラリスの二人が、何かの前で偉く興奮している。近づいて行くと、そこには『黒い噴水』みたいのがあった。

「えと、何これ?」 
「チョコレート・タワー!」 

 フィニーちゃんは、目をキラキラさせながら、嬉しそうに答える。

「超かっこいい!! まるで闇の塔みたいだ!」
 キラリスは、別の意味で興奮していた。

「これって、食べられるのかな?」
 近付いてみると、確かにチョコレートの甘い香りがする。

「たぶん、食べれる」
 フィニーちゃんが、人差し指を突っ込もうとすると、ナギサちゃんに、ガシッと腕をつかまれた。

「待ちなさい。直接、指を突っ込むなんて、何を考えているの? そこに、チョコ・ファウンテン用の、フォークが用意してあるでしょ」
「このフォークを突っ込んで、チョコをなめるの?」

 言われて見れば、すぐ横には、物凄く長いフォークが置いてあった。

「そんな訳ないでしょ! そこに置いてある、カットしたフルーツやパンを、フォークで刺して、チョコレートにつけて食べるのよ」
「あー、なるほどね。ただのカット・フルーツじゃなかったんだ。アハハッ」

 ふむふむ、そういう作法だったんだね。それにしても、チョコレートに、こんな食べ方があるとは、全く知らなかったよ。

 私たちはそれぞれに、好きな具材を突きさし用意すると、チョコの前で構えた。

「ちょっと、待ちなさい! ほら、左手にお皿を持って。チョコを付けたら、お皿にのせるのよ」
 ナギサちゃんは説明しながら、テキパキとお皿を配る。

「え? 直接たべるんじゃないの?」
「直接、食べたら、お行儀が悪いし、自分のフォークを付けたら不衛生でしょ。それに、チョコがこぼれたら、周りが汚れてしまうじゃない」

「あー、そう言われて見れば……」  
 お母さんモードのナギサちゃんの監視の中、私たちはチョコに具材を投入する。

「何コレ、超面白い」
「お、おぉー」
「クフフッ、この闇の力が、ドロっと纏わりつく感じが、たまらないな」

 本来なら、そのままパクッと食べたいところだ。でも、ナギサちゃんの厳しい視線があるので、とりあえず皿に置く。んでもって、追加で具材を突きさす。

「よーし、全種制覇するぞー!」
「わたしも、全部っ!」
「おいおい、ずるいぞ、私もっ!」

 ブスッと刺しては、チョコを付ける作業を、ワイワイ言いながらやり続けた。

「ちょっと、あなたたち! もっと静かにできないの? まったく、はしたない。由緒あるホテルに来ているのだから、マナーを守りなさいよ」

 案の定、ナギサちゃんから、お叱りを受ける。だが、

「まぁまぁ、いいでは有りませんの。私たちだけの、プライベートなパーティーですし」

 アンジェリカが、割って入ってきた。

「いい訳ないでしょ。私たちは、仮にもシルフィードなのよ。いついかなる時も、気品とプライドを持って行動すべきだわ」

 ナギサちゃんは、真顔で答える。

 本当に真面目だよね。プライベートの時ですら、一切、気をゆるめないんだから……。

「もう、ナギサさんは、相変わらず頭が固いのですわね。楽しんでいただけているので有れば、私はとても嬉しいですわ」

「誰が頭が固いのよ? 私は常識を言っているだけで。そもそも、アンジェリカが、他人に対して甘すぎるのよ」

 言い合っている姿は、物凄く自然で、普通の友達みたいに見える。和解したって言ってたのは、本当なのかも。

「二人とも、意外と仲がいいんだね」
 私が声をかけると、

「そんなことないわ、普通よ普通」
「もちろん、とっても仲良しですわ」

 二人同時に、違う答えが返ってきた。

 あははっ――どっちよ?

「あの、ナギサちゃんは、同じ会社だからいいとして。関係のない、私たちまで呼んでもらって、本当によかったの? それに、こんなに料理があるんだから、もっと同じ会社の人を、呼べたと思うんだけど……」 

 私はアンジェリカに向かい、疑問に思っていたことを口にした。いくらお金持ちだからって、流石にこれは、やり過ぎだと思う。

「関係ないだなんて、水臭いですわ。私たちは、同じシルフィード。つまり、お友達ではありませんの。あと、少人数にしたのは、ナギサさんが大勢で集まるのは、お好きではないからですわ」

 アンジェリカは、爽やかな笑顔を浮かべながら答えた。

「ちょっと、私のせい? 別に呼びたければ、好きなだけ呼べばいいじゃないの。いずれにしても、ただの打ち上げで、これはやり過ぎよ」

 ナギサちゃんは反論するが、実際に、集団行動は、あまり好きじゃないみたいだ。基本、単独行動が、多いみたいだし。ただ、一人が好きというより、自分のペースで動くのが、好きなんだと思う。

「別に、ナギサさんは、何も悪くありませんのよ。でも、私は親友の嫌がることは、絶対にいたしませんわ」

「あと『数人で打ち上げパーティーをやるから、一室かして欲しい』と、お爺様にお願いしたのですけれど。お爺様はいつも、私の期待を、はるかに上回ることをして下さいますの。とても、ユーモアがありますのね」 

 アンジェリカは、とても嬉しそうに語った。

 いや、それってユーモアじゃなくて、単に孫娘に甘いだけだと思う――。

 んー、何かこの人って、意外と悪い人じゃないかも知れない。天然というか、悪意が感じられないというか。子供のように、無邪気に楽しそうに話している。

 同じお嬢様タイプでも、ナギサちゃんとは全く違う。ナギサちゃんは、厳格で几帳面で、物凄く細かい。けど、彼女は物凄く大らかな性格。気品がある点は共通だけど、性格的には正反対だ。

「風歌、風歌っ」
 呼ばれたほうに目を向けると、フィニーちゃんが手招きしている。

 近くまで行ってみると、
「うわデカっ!! しかも、超美味しそう!」 

 物凄く大きなエビが、活き作りになっていた。身が透明で、ツヤツヤしてて、とても新鮮そうだ。

「おい、お前ら。すっげー、巨大魚がいるぞ!」  
 今度はキラリスに呼ばれる。テーブルに近付くと、

「何コレ、何コレっ? 超でっかいお魚!」
「お、おぉー!」
「魔界生物みたいで、カッコイイよな!」

 軽く五十センチ以上はある、魚料理が置いてあった。

「これ、どうやって食べるの」 
「ガブっと、かぶりつきたい」
「このナイフとフォークを、使うんじゃないか?」

 私たちが、興奮してワーワーやっていると、
「ちょっと、あなたたち。静かにしなさいと言ってるでしょ!」
 また、ナギサちゃんに怒られる。それを、楽しそうに、なだめるアンジェリカ。

 結局、移動しては、騒いで怒られを繰り返す。一通りテーブルを回って、思いっ切り料理を食べまくった。しかし、いくら食べても料理がなくならない。よく見ると、次から次へと、新しい料理が運ばれて来ていたからだ。

 いったい、どんだけ料理があるの? これ、絶対に食べきれないよね? それが分かって、持ってきているんだろうか――? 

 打ち上げが始まってから、一時間半後……。

 いやー、食べた食べた。一年分ぐらい食べた感じ。滅茶苦茶、食べためたよー。

 私は椅子に座り、食べ過ぎてパンパンになったお腹を、ゆっくりさすっていた。キラリスも、隣の椅子で伸びている。フィニーちゃんは一人だけ、いまだに料理に張り付き、黙々と食べ続けていた。

 ナギサちゃんとアンジェリカは、優雅にお茶を飲みながら、小難しい話をしている。

 まさか、こんなに食べるとは、思わなかったなぁ。最初は遠慮してたけど、いつの間にか、本気モードになってたよー。高級ホテルなのを忘れて、完全にバイキング状態だよね、コレ。

 私の予算じゃ、とうてい無理だし、生まれて初めて食べた料理も多い。お祭りの最後に、とても貴重な体験ができた。レースは負けちゃったけど、大満足。結構いい人そうだし、アンジェリカにも感謝しないとね。

 たっぷり英気も養ったし、明日からまた、お仕事、頑張りまっしょい!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次回 第2部・最終話――
『私リリーシャさんの事もっと深く知りたい……』

 かりそめの笑顔はもう見たくないから――
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

器用さんと頑張り屋さんは異世界へ 〜魔剣の正しい作り方〜

白銀六花
ファンタジー
理科室に描かれた魔法陣。 光を放つ床に目を瞑る器用さんと頑張り屋さん。 目を開いてみればそこは異世界だった! 魔法のある世界で赤ちゃん並みの魔力を持つ二人は武器を作る。 あれ?武器作りって楽しいんじゃない? 武器を作って素手で戦う器用さんと、武器を振るって無双する頑張り屋さんの異世界生活。 なろうでも掲載中です。

追放された聖女の悠々自適な側室ライフ

白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」 平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。 そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。 そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。 「王太子殿下の仰せに従います」 (やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや) 表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。 今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。 マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃 聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。

異世界でいきなり経験値2億ポイント手に入れました

雪華慧太
ファンタジー
会社が倒産し無職になった俺は再就職が決まりかけたその日、あっけなく昇天した。 女神の手違いで死亡した俺は、無理やり異世界に飛ばされる。 強引な女神の加護に包まれて凄まじい勢いで異世界に飛ばされた結果、俺はとある王国を滅ぼしかけていた凶悪な邪竜に激突しそれを倒した。 くっころ系姫騎士、少し天然な聖女、ツンデレ魔法使い! アニメ顔負けの世界の中で、無職のままカンストした俺は思わぬ最強スキルを手にすることになったのだが……。

目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し

gari
ファンタジー
 突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。  知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。  正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。  過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。  一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。  父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!  地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……  ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!  どうする? どうなる? 召喚勇者。  ※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。  

わたしだけノット・ファンタジー! いろいろヒドイ異世界生活。

月芝
ファンタジー
「てめぇらに、最低のファンタジーをお見舞いしてやるから、覚悟しな」 異世界ノットガルドを魔王の脅威から救うためにと送り込まれた若者たち。 その数八十名。 のはずが、フタを開けてみれば三千人ってどういうこと? 女神からの恩恵であるギフトと、世界の壁を越えた際に発現するスキル。 二つの異能を武器に全員が勇者として戦うことに。 しかし実際に行ってみたら、なにやら雲行きが……。 混迷する異世界の地に、諸事情につき一番最後に降り立った天野凛音。 残り物のギフトとしょぼいスキルが合わさる時、最凶ヒロインが爆誕する! うっかりヤバい女を迎え入れてしまったノットガルドに、明日はあるのか。 「とりあえず殺る。そして漁る。だってモノに罪はないもの」 それが天野凛音のポリシー。 ないない尽くしの渇いた大地。 わりとヘビーな戦いの荒野をザクザク突き進む。 ハチャメチャ、むちゃくちゃ、ヒロイックファンタジー。 ここに開幕。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

俺だけステータスが見える件~ゴミスキル【開く】持ちの俺はダンジョンに捨てられたが、【開く】はステータスオープンできるチートスキルでした~

平山和人
ファンタジー
平凡な高校生の新城直人はクラスメイトたちと異世界へ召喚されてしまう。 異世界より召喚された者は神からスキルを授かるが、直人のスキルは『物を開け閉めする』だけのゴミスキルだと判明し、ダンジョンに廃棄されることになった。 途方にくれる直人は偶然、このゴミスキルの真の力に気づく。それは自分や他者のステータスを数値化して表示できるというものだった。 しかもそれだけでなくステータスを再分配することで無限に強くなることが可能で、更にはスキルまで再分配できる能力だと判明する。 その力を使い、ダンジョンから脱出した直人は、自分をバカにした連中を徹底的に蹂躙していくのであった。

家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~

厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない! ☆第4回次世代ファンタジーカップ  142位でした。ありがとう御座いました。 ★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。

処理中です...