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繰り返される人生、家族とともに死を迎えてはまた過去へ戻る。一体、どれほどやり直せばいいのだろうか。くじけそうになることも、もう辞めたいと思っても、死ねば過去に戻ってしまう。

どうして過去に戻るのかも、理由がわからない。でも、過去へ戻るたびに思うのだ。今度は家族を救ってみせると、家族だけは幸せになってほしいと。

「姉上、俺は心配しています。大事な姉上が、こんな酷い扱いを受けて黙ってみていることしかできないなんて……悔しいです」

「クライヴ……」

珍しく弱気な表情を見せる弟に、守らなければと思ってしまう。彼は私よりもずっと頭がいいから、自分で回避ができることも多い。けれど、私はクライヴの姉だ。守るべき弟に変わりはないし、私の可愛らしい弟に変わりはない。

「父上も母上も、姉上のことを心配しています。少しでも姉上が婚約破棄を考えるのなら、破棄するために全力を尽くすとも」

「お父さま……お母さま……」

「それに、姉上のことを大切に思ってくれている方がいらっしゃるのではありませんか?」

「……大事な、人……」

私にそんな人は家族以外、必要ない。頭の片隅に思い浮かぶ人がいるけれど、私には不相応な方だ。私のような者よりも、もっと素敵な女性があの人には似合う。

「姉上、大事な人がいるのなら、もう自分を犠牲にするのはやめてください。お願いします、姉上……」

「ごめんね、クライヴ……」

弟は静かに部屋を出ていった。一人になった部屋で謝罪をつぶやく。それでも、私は止まれない。あなたを、父を、母を、助けるまでは。それは、私がどうしても成し遂げたいものだから。

「私は、私のために……家族を助ける。その願いを叶えるまでは……」

叶えるまで、けして諦めたりなんてしない。たとえ、どれほど絶望して、悲しみを繰り返して、憎しみを募らせたとしても。

「負けない」

脳裏によみがえるのは、王太子の側に幸せそうに寄り添う恋人の女性。勝ち誇った笑みを浮かべて、私たち家族を間接的に殺した。何もしていない私たちを、どん底へ突き落して幸せそうに笑っているなんて、本当は憎くて仕方がない。

もちろん、王太子も、国王も王妃も。みんな、憎い。私たちに罪を着せて、すべてを被せて殺して、自分たちはのうのうと生きている。許せない、でも今は憎しみに囚われている場合ではない。

だから私は前を向くのだ。私だって殺してやりたいくらい憎くても、その憎しみが私たちを救うものになりはしないとわかっているから。

「たとえ、命に代えても」

私の命に代えても、絶対に最後まであきらめたりはしない。今世も失敗している確率は高いけど、諦めない。

「私は……」

この命尽き果てるまで、自分に嘘をついてでも成し遂げて見せる。それが私にできる、唯一の恩返し。

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