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欲しいもの

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わたしは街へ行った時のお土産をあげる代わりに、お父様がなにか買ってあげると言ったのをしっかりと聞いていたので、今なにを買ってもらおうか悩み中です。

……ヤマト国のものを買ってもらう、、のは前に何かもう買ってあげる的なのを言われましたね。
う~ん、どうしましょう。今は特に欲しいものはないんですよね~。
…………あっ!物じゃなくてもいいですよね!!
それなら料理をさせてもらえるように頼みましょう!
ちょうどいいタイミングです!
お父様も自分が言ったことなのでだめとは言えないでしょう。

では早速お父様のところに行きましょう!
善は急げです!!


わたしは走ったら淑女として相応しくなく、怒られるのでちょっと早歩き気味に歩いてお父様の書斎へ向かいました。

コンコン

「お父様、ルーナです」

「入っていいよ」

「失礼します」

「ルーナどうしたんだい?」

「お父様、この間わたしがお土産を渡した時なにかあげると言ったのはまだ有効ですか?」

「なにか欲しいものがあるのかい?まだ有効だから、お父様に何でもお言い!」

(ボソッ)「なんでも……言質は取りました!」

「ん?なにか言ったかい?」

わたしはこれを笑顔で誤魔化しました。
お父様はなぜか満面の笑みです。
わたしとしては、ドレスやアクセサリー類はたくさん欲しいや高いものが欲しいとかなく、あまり欲しいものを言ったりしたことがないので、面と向かって言うのがちょっと恥ずかしいんですけど……
わたしは覚悟?を決めて
「お父様、わたし料理をする許可が欲しいです!」と言いました。

だめと言われないか不安でドキドキしていると、

「ルーナが料理を?うーん、手が荒れちゃうし、怪我をしたら大変だよ?」

「いいです!手荒れにはクリームを塗ればいいですし、怪我はすぐ治ります!
だからお父様お願い!」

「厨房じゃなくて少し小さめのキッチンですること。誰かと一緒にすること。
お父様にも作った物をくれること!
このことをちゃんと守れるなら許可しよう。」

「守ります!お父様ありがとう!お父様大好き!!」

お父様は顔面崩か……お顔がデレっとした満面の笑顔でした。
いつ見ても残念な イケメンの笑顔です……
わたしはつい、残念なものを見る目でみてしまいました。
お父様はそれに気づいたのか、爽やかな笑顔を浮かべ、
「それと、せっかくだからヤマト国の食材も取り寄せようか?」
と聞いてきました。

お父様、お顔を戻すのはいいですが今更ですよ……?
でも、ヤマト国の食材は嬉しいですね!

「お父様本当ですか!?嬉しいです!!
どんなのがありますか?
お米は絶対!!にお願いします!
あとは調味料も欲しいです!」

お父様は少しわたしの勢いにたじたじです。

「あ、あぁ。わかったよ。米と調味料は絶対に取り寄せよう。
調味料はいろいろあるから、書いてから教えてあげるよ。」

「はい!お父様ありがとうございます!」

「どういたしまして」

「あの、お父様、食材に海藻の〝わかめ〟や〝昆布〟など、とりあえず海藻が欲しいです。
あと、これは無理かもですけど〝豆腐〟というものと〝油揚げ〟というものがもしあれば欲しいです。
あ!あとお茶も欲しいです!!
いいですか?」

「うん、いいよ。今言ったものがあれば絶対取り寄せるよ。
他にもいろいろ取り寄せよう。」

「え!?いいんですか?
やった!お父様ありがとうございます!
とっても嬉しいです!」

わたしは嬉しすぎてお父様のほっぺにちゅっとキスをした。

念願の和食が実現できそうです!!
食材が届いたら何を作りましょう。
やっぱり白米を炊いて、味噌汁、煮物、和風ハンバーグ、親子丼……
あぁ~楽しみです!はやく食べたいですね~♪

この時わたしは考え事をしていて、お父様がとても張り切っていた事に気づきませんでした。







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