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王城へ~お父様視点~

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俺は今、王城へ来ている。
もちろん理由は、私の愛娘のローザリンの婚約破棄の件だ。

慰謝料などをがっつり容赦なく請求してやろう。と考えていると、今日話し合う部屋についたようだ。

「ルーカス・ダリア・フォールト様がご到着なさいました。」

案内の者が、そう言うと中から返事がきた。

「通せ。」

「はっ!どうぞ。」

案内の者が扉を開ける。
俺は部屋の中に1歩入り、中にいた王と王妃に挨拶をした。

「両陛下におかれましてはご機嫌麗しゅう。
ルーカス・ダリア・フォールト参上仕りました。
本日はこのように非公式としての話し合いの場を設けてくださりありがたく存じます。」

俺が堅苦しい挨拶をしていると、王が止めてきた。

「此度のことは、非公式だ。
堅苦しい挨拶はせずともよい。
それに、我が馬鹿息子が、しでかしたことでの席だ。」

王はそう言うと、1度口を閉じまた開いた。

「ほんとうにすまない。
今回の婚約破棄は、私の教育不足だ。 
ローザリン嬢には、時間と努力とこれからの結婚の可能性を奪ってしまったうえに、あの馬鹿が傷つけてしまった。
謝って足りることではないが、ほんとうにすまなかった。
それと馬鹿は王位継承権の剥奪と王家との縁も切り、平民にした上で王都から追放とする。
他の奴らも同じ処置だ。」

俺と王は幼なじみというものだ。
たから、こいつがいいやつだというのは分かっている。
それでも、いやだからこそ、なんで子どもの教育をしっかりしなかった、できなかったのか。と怒りと失望が胸の中で暴れまくる。

「陛下の気持ちは分かりました。
しかし、侮辱されたのも傷ついたのもローザリンなので、私が受け取ることはできません。

さて、今日は慰謝料などの話し合いの席であるのですよね?
では、早速話し合いを始めさせて頂きたく思います。」

陛下は、王らしい言葉遣いをやめたが、俺はやめなかった。

俺が敬語のままということで、俺がとてつもなく怒っているのが分かったのか、顔を青くしている。

「今回の婚約破棄は殿下の深ーーい考えと理由がおありなのでしょう。
婚約破棄のときには、私の娘にと言葉をかけて、いや、注意?苦言をして下さったようで、ですが娘には刺激が強かったのか、気分が悪くなってしまったようですが。

しかし、そちらからの一方的な婚約破棄なので慰謝料は請求させていただきます。」

は、顔は笑顔…微笑みを浮かべているが、冷気がでている。

それに、遠まわしな嫌味を吐いている。

訳すと、
「今回の婚約破棄はてめぇのとこの馬鹿が、自分の浮気というふざけた理由と考えでしやがったことだよな?
しかも、うちの娘にあほらしい冤罪と、暴言、侮辱をしてくれたそうだなぁ?あ゛ぁ?
ローザリンも侮辱されるわ、恥をかくわでぶちギレてるし、傷ついたじゃねぇか。
お前のとこのくそガキが、一方的に婚約破棄したうえに、侮辱したんだから、慰謝料よこせや。」

という、感じである。

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