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2章
特訓2日目(放課後)
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「ったく・・・ひどい目に遭ったぜ・・・」
放課後になって、ようやくエドが魔力枯渇による気絶から目覚めた
流石にやりすぎたか?と感じていたが、一安心だ
「エド君、魔法は上達してたよ!」
「確かにねー。けど、教えた身としては、もう少し粘ってほしかったなー?」
シンシアとプリムがエドに話す
エドはとんでもないと言わんばかりの表情で話す
「そりゃ無理ですよ、シンシアさん!魔法を撃っても効かないし、近づいたら身体強化で返り討ちにあいますよ!ていうかルナ、初級とはいえ魔法を斬るってどういうことだよ!武器か?武器のおかげなのか?」
エドが俺の肩を掴んで揺らしながら問いかけてくる
揺らされている俺に変わり、ステラが話す。
「武器というか、素材によって、やりやすさはある。けれど基本的に、どの武器でも、できる。」
「そうそう、あれは武器に魔力を纏わせてるだけだから、どの武器でもできるぞ。」
「それって俺もできるか?無属性じゃないとダメとかないか?」
「魔力纏わせるだけだから、訓練すれば誰でもできるわよ。シンシアもできるし」
シルヴィが答える
元々この方法を教えてくれたのはシルヴィなので、俺より詳しいのだ
「本当ですか!ルナ、それ教えてくれないか!!?」
エドが興奮しながらさらに問い詰めてくる
顔が近いし、鼻息も荒いので、俺はエドの頭に手刀を叩き込むことで落ち着かせた。
エドは剣がメインで、魔法を補助として使っているから、是非とも覚えたいのだろう
魔力を纏わせると、切れ味とか硬度とか上がるしね
「いいぞー。というか元から教える予定だったし」
「よっしゃ!流石ルナだぜ!」
と、話したところで、リリーが校門前に現れた
「お待たせしちゃってごめんなさい!」
リリーはぺこぺこ頭を下げる
俺達は気にしてないと手を振る
彼女たちは、俺を通じてリリーのことを知っているが、リリーは彼女たちのことを知らないので、簡単に自己紹介をしあった。
「で、ルナ。さっき言ってた考えってなんだ?」
エドが先ほど俺が言った案について尋ねてきた
まあ、案って言うほどでもないんだけど・・・
「あぁ。アルマ、例の物出してくれない?」
「ちょ、ちょっと待ってね・・・。はい、こ、これだよね?」
アルマが取り出したのは、青色の石が装飾された30㎝ほどの金属の棒だ
俺はありがとう、とアルマの頭を撫でる
「・・・棒?金属出来てるみたいだけど・・・ッ!おいルナ、これって・・・ミスリルか?」
ミスリルというのは銀のような光沢で、固さは鉄並なのだが、魔力が非常に通りやすい金属だ
採掘量が少ないので、高価な金属だったりする
「お、ご名答。これはステラとシルヴィが共同で作ったマジックアイテムなんだよ。シルヴィ、ちょっと使ってみてくれないか?」
「あら、これのことだったのね。懐かしいわ・・・」
そう言いつつ、手にした棒に魔力を通す
すると、棒の先端から水が2mほど出てきた。
不思議なことに、水は鞭の状態を保ったままで、周りを濡らすこともなかった。
「す、すごい・・・」
リリーは嘆声をもらす
エドも目を見開いて、棒を見つめる
「見ての通り、魔力を通すと水の鞭が出てくるマジックアイテムなんだよ。長さも込める魔力次第で長くも短くもできるし、どうだ?」
シルヴィは水の長さを長くしたり短くしたり、簡単に振ったりしている
「はぁ~・・・け、けど、私に扱えますかね・・・」
リリーは不安そうに俺達に尋ねてくる
「最初は誰でも扱えないって。練習するからできるようになるんでしょう?それに、リリーは過去に似たようなことをしたことがあるんだよね?大丈夫、扱えなかったとしてもすぐ慣れるって!」
シンシアがそう答えると、リリーは「そっか、そうだよね・・・」と、つぶやいてから
ぜひ教えてほしいと言ってきた。
「ただ、俺は鞭の扱いはあんまりだから・・・シルヴィ、教えてあげてくれないかな?」
シルヴィは俺の問いかけには答えず、リリーの前に向かって歩く
そして、リリーの顔を見つめながら、問いかける
「やるからには本気よ、鞭の扱いだけじゃなくて、魔法も教えるわ。トーナメントまでもう日にちが少ないから、すごい厳しい特訓になるわよ。それでも貴女はやるというの?」
「・・・はい、やります。やらせてください!」
リリーは覚悟を決めた表情で、シルヴィの問いかけに答える。
「そう・・・、わかったわ。それじゃあよろしくね、リリー。」
「はい!よろしくお願いします!シルヴィアさん!」
「よかったな、リリー。シルヴィアさん、リリーをお願いします!」
「引き受けたからには、しっかりとやるわ、任せなさい。エド、貴方は貴方でしっかりとやらないといけないのよ?」
「わかっています、俺もリリーに負けないように頑張ります!」
話が綺麗にまとまった所で、家に向かおうとしたのだが・・・
後ろから誰かが俺を呼んでいる声が聞こえた。
後ろを振り向くと、駆け足でアリスとパステルがこちらに向かっていた
「アリスにパステルか、どうしたんだ?」
「はぁ、はぁ・・・ルナと、精霊王の、皆さんに・・・お願いが、あって・・・」
「お時間をいただけませんか?」
息を切らしながら話すアリスと、涼しい顔をしながら話すパステル
やっぱり従者だからある程度の体力は必要なのだろうか。
というか、アリスは体力をあげる訓練をしないと、トーナメントは厳しそうだ。
閑話休題
「これから、俺達は特訓する予定なんだが・・・それって明日とかじゃダメなのか?」
「できれば今日来てほしいのよね・・・」
「とは言われてもなー、というか、そもそも用件は何なの?」
「実は・・・」
アリスは何かを躊躇っているような態度を示す
なんだろう、そんな話しにくいような内容なのだろうか
「実は?」
「えーっとね、ルナは嫌がるかもしれないんだけど・・・」
なんだ?俺が嫌がることっていうと・・・
まさかな?
「私の家・・・王宮に来てほしいの」
そのまさかだったよ
放課後になって、ようやくエドが魔力枯渇による気絶から目覚めた
流石にやりすぎたか?と感じていたが、一安心だ
「エド君、魔法は上達してたよ!」
「確かにねー。けど、教えた身としては、もう少し粘ってほしかったなー?」
シンシアとプリムがエドに話す
エドはとんでもないと言わんばかりの表情で話す
「そりゃ無理ですよ、シンシアさん!魔法を撃っても効かないし、近づいたら身体強化で返り討ちにあいますよ!ていうかルナ、初級とはいえ魔法を斬るってどういうことだよ!武器か?武器のおかげなのか?」
エドが俺の肩を掴んで揺らしながら問いかけてくる
揺らされている俺に変わり、ステラが話す。
「武器というか、素材によって、やりやすさはある。けれど基本的に、どの武器でも、できる。」
「そうそう、あれは武器に魔力を纏わせてるだけだから、どの武器でもできるぞ。」
「それって俺もできるか?無属性じゃないとダメとかないか?」
「魔力纏わせるだけだから、訓練すれば誰でもできるわよ。シンシアもできるし」
シルヴィが答える
元々この方法を教えてくれたのはシルヴィなので、俺より詳しいのだ
「本当ですか!ルナ、それ教えてくれないか!!?」
エドが興奮しながらさらに問い詰めてくる
顔が近いし、鼻息も荒いので、俺はエドの頭に手刀を叩き込むことで落ち着かせた。
エドは剣がメインで、魔法を補助として使っているから、是非とも覚えたいのだろう
魔力を纏わせると、切れ味とか硬度とか上がるしね
「いいぞー。というか元から教える予定だったし」
「よっしゃ!流石ルナだぜ!」
と、話したところで、リリーが校門前に現れた
「お待たせしちゃってごめんなさい!」
リリーはぺこぺこ頭を下げる
俺達は気にしてないと手を振る
彼女たちは、俺を通じてリリーのことを知っているが、リリーは彼女たちのことを知らないので、簡単に自己紹介をしあった。
「で、ルナ。さっき言ってた考えってなんだ?」
エドが先ほど俺が言った案について尋ねてきた
まあ、案って言うほどでもないんだけど・・・
「あぁ。アルマ、例の物出してくれない?」
「ちょ、ちょっと待ってね・・・。はい、こ、これだよね?」
アルマが取り出したのは、青色の石が装飾された30㎝ほどの金属の棒だ
俺はありがとう、とアルマの頭を撫でる
「・・・棒?金属出来てるみたいだけど・・・ッ!おいルナ、これって・・・ミスリルか?」
ミスリルというのは銀のような光沢で、固さは鉄並なのだが、魔力が非常に通りやすい金属だ
採掘量が少ないので、高価な金属だったりする
「お、ご名答。これはステラとシルヴィが共同で作ったマジックアイテムなんだよ。シルヴィ、ちょっと使ってみてくれないか?」
「あら、これのことだったのね。懐かしいわ・・・」
そう言いつつ、手にした棒に魔力を通す
すると、棒の先端から水が2mほど出てきた。
不思議なことに、水は鞭の状態を保ったままで、周りを濡らすこともなかった。
「す、すごい・・・」
リリーは嘆声をもらす
エドも目を見開いて、棒を見つめる
「見ての通り、魔力を通すと水の鞭が出てくるマジックアイテムなんだよ。長さも込める魔力次第で長くも短くもできるし、どうだ?」
シルヴィは水の長さを長くしたり短くしたり、簡単に振ったりしている
「はぁ~・・・け、けど、私に扱えますかね・・・」
リリーは不安そうに俺達に尋ねてくる
「最初は誰でも扱えないって。練習するからできるようになるんでしょう?それに、リリーは過去に似たようなことをしたことがあるんだよね?大丈夫、扱えなかったとしてもすぐ慣れるって!」
シンシアがそう答えると、リリーは「そっか、そうだよね・・・」と、つぶやいてから
ぜひ教えてほしいと言ってきた。
「ただ、俺は鞭の扱いはあんまりだから・・・シルヴィ、教えてあげてくれないかな?」
シルヴィは俺の問いかけには答えず、リリーの前に向かって歩く
そして、リリーの顔を見つめながら、問いかける
「やるからには本気よ、鞭の扱いだけじゃなくて、魔法も教えるわ。トーナメントまでもう日にちが少ないから、すごい厳しい特訓になるわよ。それでも貴女はやるというの?」
「・・・はい、やります。やらせてください!」
リリーは覚悟を決めた表情で、シルヴィの問いかけに答える。
「そう・・・、わかったわ。それじゃあよろしくね、リリー。」
「はい!よろしくお願いします!シルヴィアさん!」
「よかったな、リリー。シルヴィアさん、リリーをお願いします!」
「引き受けたからには、しっかりとやるわ、任せなさい。エド、貴方は貴方でしっかりとやらないといけないのよ?」
「わかっています、俺もリリーに負けないように頑張ります!」
話が綺麗にまとまった所で、家に向かおうとしたのだが・・・
後ろから誰かが俺を呼んでいる声が聞こえた。
後ろを振り向くと、駆け足でアリスとパステルがこちらに向かっていた
「アリスにパステルか、どうしたんだ?」
「はぁ、はぁ・・・ルナと、精霊王の、皆さんに・・・お願いが、あって・・・」
「お時間をいただけませんか?」
息を切らしながら話すアリスと、涼しい顔をしながら話すパステル
やっぱり従者だからある程度の体力は必要なのだろうか。
というか、アリスは体力をあげる訓練をしないと、トーナメントは厳しそうだ。
閑話休題
「これから、俺達は特訓する予定なんだが・・・それって明日とかじゃダメなのか?」
「できれば今日来てほしいのよね・・・」
「とは言われてもなー、というか、そもそも用件は何なの?」
「実は・・・」
アリスは何かを躊躇っているような態度を示す
なんだろう、そんな話しにくいような内容なのだろうか
「実は?」
「えーっとね、ルナは嫌がるかもしれないんだけど・・・」
なんだ?俺が嫌がることっていうと・・・
まさかな?
「私の家・・・王宮に来てほしいの」
そのまさかだったよ
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