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番外編 IF 野猿な囚人 16.隣国セリクルド
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アリーシアが捕まり、リーリアが無事に脱獄した頃、ランダード王国から離れた隣国セリクルドの王宮に王子のサリューがやっと到着した。
母国セリクルドに戻ったサリューは、帰国してすぐに、サリューの妻の父親である宰相に呼び出されていた。
「お久しぶりです、サリュー殿下。
ランダード王国からよくご無事にお帰りくださいました」と義父とはいえ、サリューに恭しく挨拶をするセリクルドの宰相。
「しらじらしいぞ。
着いてすぐに、父や妻にもまだ挨拶もしないうちから呼び出しておいて。
早急にランダード王国での報告が必要か?」
「ええ、その通りです。
殿下がこちらにお着きになる前に、事態は大きく動き出してしまいましたから」
「ほう。何があった?」
「まず、アリーシア・メナードが捕まりました」
「ちっ、思ったより動きが早かったな。
捕まえたのは王太子か?」
「いえ、厄介なことに王妃が動いたようです。
アリーシア・メナードは罪人として王妃管轄下になってしまいました。
あと、アリーシア・メナードに組した貴族の一族が全員捕縛され、貴族位はく奪、一部の者は死罪または終身刑になったそうですよ。お心当たりは?」
「ああ、たぶん、あいつだな。
アリーシアが取り巻きの貴族に、アルーテ王国の王女の暗殺を依頼していたからな。
その件は彼女の独断で、私は一切、関与していない。
しかし、随分、あっさりばれたんだな。
私からも、どうせ無理だからと止めるようにアリーシアへ色々と忠告していたんだが、全く、あの女も愚かしいことだ……」
「では、こちらに飛び火しないように対策しておきましょう。
それで……」
「ん?何だ?」
「殿下から見たアリーシア・メナードの価値はいかがなものでしたか?
おそらく彼女が王妃管轄下になったのには、我が国セリクルドとの交渉も考えてのことでしょう。
彼女のセリクルド王家の者しか使えないという人心操縦術はいかがですか?」
「ふっ、いやあれは、期待外れだったな」と冷たく笑うサリュー。
実は、サリューはアリーシアの価値をはかるため、アリーシアの術にかかったふりをして愛を囁きながら、冷静にアリーシアを観察していた。
アリーシアの術は、同じセリクリド王家の人間には効かない術であったことが幸いし、サリューは、アリーシアのランダード王国の王妃になる計画がうまくいこうと、失敗しようと、常にセリクルド王国の利益を考えて、うまく立ち回ろうと考えていた。
「まあ、アリーシアは、見た目も良くて魔力も多かったし、現在、あの術を使えるのは亡くなった叔母上と彼女だけと聞いていたから、とても期待していたんだが、あまり効率的でなかったな。
どうも術の継続が難しそうでな……」
「そうですか。
まあ、一時的でも敵を従わせられるのならば、有益な術だと思えましたが、それでもですか?」
「ああ、それでもだ。
確かに、あのいけ好かない第2王子にも短期間だが効いたので、ちょっと見どころがあるかと思ったがな。
あの術を継続させるには、相手が正気に戻らないように絶え間なく術をかけないといけないようだから、あまり実践的ではないな。
特にセリウス王子のような抵抗力の強いやっかいな相手では、たびたび術が突然、解けていたし、反発心が強いと心身解離症状が起きて、相手の身体に負担がかかっているようだったぞ。
強度も、見張っていないといつ突然、正気に戻られて敵対されるかわからないしろものだった。
長期間言うことをきかせるには、毎日かかさずに術を行使する必要がありそうだ。
それだったら、人質や弱みを握って脅して言うことをきかせた方が、まだ安心できる。
非効率にも程がある」と呆れたように言うサリュー。
「そうですね。
せっかくの独自技術のようでしたが、強度も弱く継続できないなんて、そんな非効率的なものでしたら、もっと効率的な別の手段もございますから、こちらには不要ですね。
では、その技術を抜きに考えて、殿下としては、一応、国王の姪である彼女を、我が国にはもう不要というご意見ですか?」
「そうだな。不要だな。
アリーシアが捕まる前なら、いざとなったら我が国の姫の1人として迎い入れて、叔母上の元婚約者の王に若妻として送り込みたかったのだが、残念だな……。
なにせアリーシアは、叔母上よりも美人で若いから、あの王も喜んでくれたかもしれないし、母親の尻ぬぐいとして、ちょっとは我が国の利益になったかもしれない。
叔母上の勝手な婚約破棄のせいで、あの国からの輸入してもらえるはずの物資や関税の無料化等が無くなって、随分、経済的な損失をだしたと父上から聞いているぞ。
しかし、アリーシアが捕まった後では、叔母上の代わりに政略結婚させるわけにはいかないし、捕まった件でこちらにまで飛び火されては、むしろ損害が出て邪魔なだけだ」
「承知いたしました。
では、ランダード王国での他に我が国に益となることはなさそうでしたか?」
「ああ、そういえば!
セリウスの元婚約者だが、彼女にはちょっと興味がある」
「リーリア・メナードのことですか?」
「そうだ。リーリアの方が、アリーシアよりも使えそうだぞ。
見た目もかなり可愛いくて、魔力が王族並みに高く、なんたってあの年齢で魔法導師の資格試験にも受かる実力、それでいてちょっと天然なところがあるから、人心操作術なんかなくても、餌付けで操れそうだったな。
『キャロルの店』とかいうお菓子屋のお菓子で釣れそうだったぞ!
あのお菓子を食べる時が、特に可愛い~。
あれなら、私のペットとして、いや愛妾にしてやってもいいかもな、ははは!!
リーリアにやたら執着していたあのセリウスの存在が厄介だったが、奴が手離した今ならチャンスじゃないのか?
確かアウスフォーデュ修道院に送られて不遇の身だから、我が国に逃亡させて優遇すれば、結構な戦力になるかと思うな」
「そうですか。
リーリア・メナードは使えそうだったのですね。
しかし、一足、遅かったです」
「なんだ、もうセリウスの管理下に戻ったのか?
それなら無理だろうな」
「いえ、リーリア・メナードはもう、アウスフォーデュ修道院から脱獄いたしました」
「はあ?何だと!?
あそこの結界は確か最新の魔術が駆使されていて、脱獄はかなり難しいと聞いているぞ!
協力者でもいたのか?」と驚くサリューに、宰相も残念そうな顔をする。
「確かに協力者もいたようですが、ただ脱獄したのではなく、リーリア・メナード自身がアウスフォーデュ修道院を取り囲む全ての結界を消し去って、余裕の脱獄だったと報告されております。
そのため、現在、リーリア・メナードは指名手配されております。
彼女なら、殿下のおっしゃる通り、かなりの戦力になるかも知れなかったので、こちらに引き込むことができず、本当に惜しかったですね。間に合いませんでした」
「最新の防御力強化された結界を全て消去するなんて、凄いな!だが……。
おい、それってとんだ爆弾じゃないか?
ランダード王国ほど魔法が発達していない我が国では、そんな魔女の管理は難しいぞ。
だから、魔力の高いセリウスが管理して、あんなに執拗に囲っていたのだな。
彼女が『アレースの魔女』という噂は、野猿っぽいからだけではなかったのか……」とリーリアをなめていたことを後悔し、ため息をつくサリューであった。
「アレースの魔女」とは、十数年前に、野猿の生息地であるアレース地方で、爆発のような現象が起きたことから噂されるようになった。
その爆発のような現象では、死傷者こそいなかったが、深い森林地帯であったアレース地方で、街が入れるほどの広さの領域が魔法で、一瞬にして木々が消え、平地となってしまったことがあった。
アレース地方に住む魔女が、街を作りたくて、その現象を起こしたのではないかと当時、噂されていた。
現在、その平地はアレース地方の開拓の拠点として使用されている。
そして、リーリアがセリウスと婚約する前、身体が弱く、温暖なアレース地方に療養していた時期にちょうど起きた現象のため、魔力の強いリーリアが「アレースの魔女」ではないかと噂されていた。
「とりあえず、ランダード王国対策に我が国も早急に動かないといけなくなりましたから、リーリア・メナードの件も含めて、陛下向けの報告書をできるだけ早く作成してお渡しください。
もしリーリア・メナードが我が国に逃亡してきたら、彼女を取り込む機会があるかも知れません。
彼女の餌付け方法も含めて詳細にご報告してくださいませ」
「ああ、もちろんだ。
野猿の餌付け方法なら、飼い主のセリウスがやっているのを見ていたから、よく覚えているぞ」と答え、またひとつ深いため息をつくサリューであった。
母国セリクルドに戻ったサリューは、帰国してすぐに、サリューの妻の父親である宰相に呼び出されていた。
「お久しぶりです、サリュー殿下。
ランダード王国からよくご無事にお帰りくださいました」と義父とはいえ、サリューに恭しく挨拶をするセリクルドの宰相。
「しらじらしいぞ。
着いてすぐに、父や妻にもまだ挨拶もしないうちから呼び出しておいて。
早急にランダード王国での報告が必要か?」
「ええ、その通りです。
殿下がこちらにお着きになる前に、事態は大きく動き出してしまいましたから」
「ほう。何があった?」
「まず、アリーシア・メナードが捕まりました」
「ちっ、思ったより動きが早かったな。
捕まえたのは王太子か?」
「いえ、厄介なことに王妃が動いたようです。
アリーシア・メナードは罪人として王妃管轄下になってしまいました。
あと、アリーシア・メナードに組した貴族の一族が全員捕縛され、貴族位はく奪、一部の者は死罪または終身刑になったそうですよ。お心当たりは?」
「ああ、たぶん、あいつだな。
アリーシアが取り巻きの貴族に、アルーテ王国の王女の暗殺を依頼していたからな。
その件は彼女の独断で、私は一切、関与していない。
しかし、随分、あっさりばれたんだな。
私からも、どうせ無理だからと止めるようにアリーシアへ色々と忠告していたんだが、全く、あの女も愚かしいことだ……」
「では、こちらに飛び火しないように対策しておきましょう。
それで……」
「ん?何だ?」
「殿下から見たアリーシア・メナードの価値はいかがなものでしたか?
おそらく彼女が王妃管轄下になったのには、我が国セリクルドとの交渉も考えてのことでしょう。
彼女のセリクルド王家の者しか使えないという人心操縦術はいかがですか?」
「ふっ、いやあれは、期待外れだったな」と冷たく笑うサリュー。
実は、サリューはアリーシアの価値をはかるため、アリーシアの術にかかったふりをして愛を囁きながら、冷静にアリーシアを観察していた。
アリーシアの術は、同じセリクリド王家の人間には効かない術であったことが幸いし、サリューは、アリーシアのランダード王国の王妃になる計画がうまくいこうと、失敗しようと、常にセリクルド王国の利益を考えて、うまく立ち回ろうと考えていた。
「まあ、アリーシアは、見た目も良くて魔力も多かったし、現在、あの術を使えるのは亡くなった叔母上と彼女だけと聞いていたから、とても期待していたんだが、あまり効率的でなかったな。
どうも術の継続が難しそうでな……」
「そうですか。
まあ、一時的でも敵を従わせられるのならば、有益な術だと思えましたが、それでもですか?」
「ああ、それでもだ。
確かに、あのいけ好かない第2王子にも短期間だが効いたので、ちょっと見どころがあるかと思ったがな。
あの術を継続させるには、相手が正気に戻らないように絶え間なく術をかけないといけないようだから、あまり実践的ではないな。
特にセリウス王子のような抵抗力の強いやっかいな相手では、たびたび術が突然、解けていたし、反発心が強いと心身解離症状が起きて、相手の身体に負担がかかっているようだったぞ。
強度も、見張っていないといつ突然、正気に戻られて敵対されるかわからないしろものだった。
長期間言うことをきかせるには、毎日かかさずに術を行使する必要がありそうだ。
それだったら、人質や弱みを握って脅して言うことをきかせた方が、まだ安心できる。
非効率にも程がある」と呆れたように言うサリュー。
「そうですね。
せっかくの独自技術のようでしたが、強度も弱く継続できないなんて、そんな非効率的なものでしたら、もっと効率的な別の手段もございますから、こちらには不要ですね。
では、その技術を抜きに考えて、殿下としては、一応、国王の姪である彼女を、我が国にはもう不要というご意見ですか?」
「そうだな。不要だな。
アリーシアが捕まる前なら、いざとなったら我が国の姫の1人として迎い入れて、叔母上の元婚約者の王に若妻として送り込みたかったのだが、残念だな……。
なにせアリーシアは、叔母上よりも美人で若いから、あの王も喜んでくれたかもしれないし、母親の尻ぬぐいとして、ちょっとは我が国の利益になったかもしれない。
叔母上の勝手な婚約破棄のせいで、あの国からの輸入してもらえるはずの物資や関税の無料化等が無くなって、随分、経済的な損失をだしたと父上から聞いているぞ。
しかし、アリーシアが捕まった後では、叔母上の代わりに政略結婚させるわけにはいかないし、捕まった件でこちらにまで飛び火されては、むしろ損害が出て邪魔なだけだ」
「承知いたしました。
では、ランダード王国での他に我が国に益となることはなさそうでしたか?」
「ああ、そういえば!
セリウスの元婚約者だが、彼女にはちょっと興味がある」
「リーリア・メナードのことですか?」
「そうだ。リーリアの方が、アリーシアよりも使えそうだぞ。
見た目もかなり可愛いくて、魔力が王族並みに高く、なんたってあの年齢で魔法導師の資格試験にも受かる実力、それでいてちょっと天然なところがあるから、人心操作術なんかなくても、餌付けで操れそうだったな。
『キャロルの店』とかいうお菓子屋のお菓子で釣れそうだったぞ!
あのお菓子を食べる時が、特に可愛い~。
あれなら、私のペットとして、いや愛妾にしてやってもいいかもな、ははは!!
リーリアにやたら執着していたあのセリウスの存在が厄介だったが、奴が手離した今ならチャンスじゃないのか?
確かアウスフォーデュ修道院に送られて不遇の身だから、我が国に逃亡させて優遇すれば、結構な戦力になるかと思うな」
「そうですか。
リーリア・メナードは使えそうだったのですね。
しかし、一足、遅かったです」
「なんだ、もうセリウスの管理下に戻ったのか?
それなら無理だろうな」
「いえ、リーリア・メナードはもう、アウスフォーデュ修道院から脱獄いたしました」
「はあ?何だと!?
あそこの結界は確か最新の魔術が駆使されていて、脱獄はかなり難しいと聞いているぞ!
協力者でもいたのか?」と驚くサリューに、宰相も残念そうな顔をする。
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おい、それってとんだ爆弾じゃないか?
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だから、魔力の高いセリウスが管理して、あんなに執拗に囲っていたのだな。
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「アレースの魔女」とは、十数年前に、野猿の生息地であるアレース地方で、爆発のような現象が起きたことから噂されるようになった。
その爆発のような現象では、死傷者こそいなかったが、深い森林地帯であったアレース地方で、街が入れるほどの広さの領域が魔法で、一瞬にして木々が消え、平地となってしまったことがあった。
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そして、リーリアがセリウスと婚約する前、身体が弱く、温暖なアレース地方に療養していた時期にちょうど起きた現象のため、魔力の強いリーリアが「アレースの魔女」ではないかと噂されていた。
「とりあえず、ランダード王国対策に我が国も早急に動かないといけなくなりましたから、リーリア・メナードの件も含めて、陛下向けの報告書をできるだけ早く作成してお渡しください。
もしリーリア・メナードが我が国に逃亡してきたら、彼女を取り込む機会があるかも知れません。
彼女の餌付け方法も含めて詳細にご報告してくださいませ」
「ああ、もちろんだ。
野猿の餌付け方法なら、飼い主のセリウスがやっているのを見ていたから、よく覚えているぞ」と答え、またひとつ深いため息をつくサリューであった。
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