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異世界料理
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「ぷぷぷぷ……ぷるんくん!どうした!?」
相当驚いた僕は目をカッと見開いてぷるんくんに問うた。
「んんんん……」
ぷるんくんは落ち込んだように目を下に向けている。
一体ぷるんくんに何が起きているんだろう。
心配していると、ある可能性に気がついた。
「ひょっとして、お腹が空いた?」
僕がそれとなく訊ねると、ぷるんくんは「んんん……」と言いながら頭を縦に振った。
どうやらお腹が結構空いているようだ。
僕はぷるんくんの主《あるじ》だ。
当然、ぷるんくんの食事を用意しないといけない義務がある。
僕はぷるんくんをベッドにそっと置いた。
「何か作るからちょっと待っててね」
「……」
まんまるなお目々で僕を見上げるぷるんくんを背に、僕はキッチンへと向かった。
「ん……何を作ればいいんだろう」
金欠だが、家主のお婆さんから頂いた油と、La Vitaのクザンさんがくれた小麦粉はある。
それに、粉々になったクッキーも一応あるんだ。
いや待て。
僕は閃いた。
「そういえば、今日ぷるんくんがやっつけたレッドドラゴンの肉って食べられるんだったよな」
そう。
鑑定で確認してみたけど、確かに肉は食べられると書いてあった。
肉は貴重な食材だ。
だから金欠の自分はずっと小麦粉と油を使った硬いパーンを食べて来たのだが、今ならぷるんくんに肉料理を振る舞ってあげられる。
もっと栄養バランスの整った食事ができるわけだ。
問題なのはどういう料理をすればいいかということ。
香辛料は持ってない。
炭火で焼いて食べるしかないか。
そんなことを思っていると、
「っ!」
また何かが閃いた。
「異世界料理……」
そうだ。
僕がぷるんくんからもらったスキルのうちひとつ。
それつまり異世界料理。
一体どんなスキルなんだろう。
鑑定を使って詳細を見てみようではないか。
と考えて僕は自分を鑑定し、異世界料理の詳細を閲覧した。
ーーーー
異世界料理
説明:非常においしい異世界料理のレシピを閲覧でき、なおかつ大量の魔力を消費し異世界料理の食材を召喚できます。
ーーーー
「おお……」
つまり、異世界料理を作るためのスキルというわけか。
ていうか、異世界ってなんだろう。
気になるところは多々あるが、お腹をすかしているぷるんくんが僕を待っているんだ。
「おいしい異世界料理……やってみよう!」
意気込んだ僕は早速頭の中で異世界料理をイメージした。
そしたら、鑑定の時と同じく目の前に文字が現れた。
ーーーー
異世界料理
国を選んでください
ニホネシナ、アメリカーヌ、チュウゴクル、カンコクラベ、フランズ、インドル……。
ーーーー
「なんだこの文字の羅列は……」
一度も聞いたことのない国名が出たことで僕は戸惑った。
国ごとに分かれているのか。
とりあえず自分にとって一番しっくりくる国にしよう。
「ニホネシア……」
ニホネシアを選ぶと、詳細が現れた。
ーーーー
ニホネシア
現在解放されたレシピは一つです。他のレシピを解放するためには、すでに解放されている料理を作ってご馳走し満足度を上げてください。
現在閲覧可能なレシピ
カラアゲ
ーーーー
「ん?カラアゲ?」
一度も聞いたことのない異世界料理の名前に僕は小首を傾げた、
追記
カラアゲおいちい
相当驚いた僕は目をカッと見開いてぷるんくんに問うた。
「んんんん……」
ぷるんくんは落ち込んだように目を下に向けている。
一体ぷるんくんに何が起きているんだろう。
心配していると、ある可能性に気がついた。
「ひょっとして、お腹が空いた?」
僕がそれとなく訊ねると、ぷるんくんは「んんん……」と言いながら頭を縦に振った。
どうやらお腹が結構空いているようだ。
僕はぷるんくんの主《あるじ》だ。
当然、ぷるんくんの食事を用意しないといけない義務がある。
僕はぷるんくんをベッドにそっと置いた。
「何か作るからちょっと待っててね」
「……」
まんまるなお目々で僕を見上げるぷるんくんを背に、僕はキッチンへと向かった。
「ん……何を作ればいいんだろう」
金欠だが、家主のお婆さんから頂いた油と、La Vitaのクザンさんがくれた小麦粉はある。
それに、粉々になったクッキーも一応あるんだ。
いや待て。
僕は閃いた。
「そういえば、今日ぷるんくんがやっつけたレッドドラゴンの肉って食べられるんだったよな」
そう。
鑑定で確認してみたけど、確かに肉は食べられると書いてあった。
肉は貴重な食材だ。
だから金欠の自分はずっと小麦粉と油を使った硬いパーンを食べて来たのだが、今ならぷるんくんに肉料理を振る舞ってあげられる。
もっと栄養バランスの整った食事ができるわけだ。
問題なのはどういう料理をすればいいかということ。
香辛料は持ってない。
炭火で焼いて食べるしかないか。
そんなことを思っていると、
「っ!」
また何かが閃いた。
「異世界料理……」
そうだ。
僕がぷるんくんからもらったスキルのうちひとつ。
それつまり異世界料理。
一体どんなスキルなんだろう。
鑑定を使って詳細を見てみようではないか。
と考えて僕は自分を鑑定し、異世界料理の詳細を閲覧した。
ーーーー
異世界料理
説明:非常においしい異世界料理のレシピを閲覧でき、なおかつ大量の魔力を消費し異世界料理の食材を召喚できます。
ーーーー
「おお……」
つまり、異世界料理を作るためのスキルというわけか。
ていうか、異世界ってなんだろう。
気になるところは多々あるが、お腹をすかしているぷるんくんが僕を待っているんだ。
「おいしい異世界料理……やってみよう!」
意気込んだ僕は早速頭の中で異世界料理をイメージした。
そしたら、鑑定の時と同じく目の前に文字が現れた。
ーーーー
異世界料理
国を選んでください
ニホネシナ、アメリカーヌ、チュウゴクル、カンコクラベ、フランズ、インドル……。
ーーーー
「なんだこの文字の羅列は……」
一度も聞いたことのない国名が出たことで僕は戸惑った。
国ごとに分かれているのか。
とりあえず自分にとって一番しっくりくる国にしよう。
「ニホネシア……」
ニホネシアを選ぶと、詳細が現れた。
ーーーー
ニホネシア
現在解放されたレシピは一つです。他のレシピを解放するためには、すでに解放されている料理を作ってご馳走し満足度を上げてください。
現在閲覧可能なレシピ
カラアゲ
ーーーー
「ん?カラアゲ?」
一度も聞いたことのない異世界料理の名前に僕は小首を傾げた、
追記
カラアゲおいちい
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