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一部 2話 存在気づかす神隠し

【2話ー2】 不思議な鳩はつきまとう

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「...」


金髪で不思議な服を着た少年は、
を出迎えた。

「こんにちは~!」

 笑顔で

「...」

私は無言で部屋を出てバタンと部屋を閉じた。 


「..............................誰?」 


この家には今、私とお兄ちゃんしかいない。 


さっきお兄ちゃんが鍵を開けたところを見たから、それは間違いない事実だ。 

だから、私達より先に、お客さんがいるはずがない。 


疲れてて、幻でも見たのだろうか



 私はもう一度扉を開ける


「はぁい☆」

やはり子供がいる。
そして元気に私に声をかけた。

私は、ようやく不法侵入者がいることを理解して


「きゃああああああああああああああああああ!!!」


大きな悲鳴をあげて部屋を出て、再び自分の部屋の扉をバタン!と思いっきり締めた。


誰かいる!!!知らない誰かが!!!!私の部屋に!!



あれ、だれ!?



見た目は...小学五年生くらい?男の子?

私に弟はいない。

じゃあ親戚?私の知らない間に親戚増えてた?
親戚付き合いは1人を除いて希薄だからわからない!


でも、金髪ってことは外人!?外人の親戚なんかうちいたっけ!?それとも染めてるのかな!?


頭の中はパニックで、落ち着かせるために壁に何度か頭を打ちつけた。

だから下にいたお兄ちゃんが、慌てて階段を登ってきた。

「ルイ!?」

「はい!!」

私は名前を呼ばれて条件反射で返事をする。

「どうしたの、大声出して」

「な...なんでも...あ、お兄ちゃん!うちに金髪の男の子...親戚にいる?」

「な...何急に...いないけど...親戚の子と聞くなんて珍しいね...本当にどうした の?」

「...なんでもない」 

「そ...そう?」

なんか納得がいかないような顔をしながら、お兄ちゃんはまた階段を降りて行った 


なーんだ...
やっぱり親戚に金髪の男の子なんかいないんじゃん...

...
............ 


「じゃあ、やぱあれだれ!?不法侵入者!?」

いや、でも、子供がなんの目的で!?

だいたい、仮にあれが親戚だったとしても、私の部屋にどうやって入ったのか謎だ。

だって、ついさっきまで家には鍵がかかってて、密室だったのだから... 
それにここ、3階だし。

「まさか...幽霊...」

「幽霊じゃありません!!」

「きゃあああああああああああああああ!!!!」

私はまた悲鳴をあげる。

それは男の子が私に声をかけたことに対してではない。

その男の子が、壁をすり抜けて出て来たことと、空中を浮いていることに対して だ。

もう、こんなの絶対幽霊じゃん!ちがうわけないじゃん!



再び階段からドドドドという音がして「今度は何!?」とお兄ちゃんが私に声をかけた

「お、お兄ちゃん!!し...知らない男の子がうちに!!」

「...」

私はそう伝えるけれど、兄はキョトンとした顔を浮かべるだけだった

「この子!!今目の前で浮いてるあの男の子!!」

私は男の子にビシッとしてしっかりと伝わるように説明をした、ここまで言えば伝 わるはず...なのに...

「...誰も...いないけど...」 

と、呟いて、静かに階段を降りて行ってしまった。 
どういうこと...?

誰もいない?

こんなに目の前で、はっきり見えるのに...お兄ちゃんに見えない? 見えてるのは...私だけ?
ゆっくり振り返り、私は男の子をもう一度見る。 

「君は...?」


すると男の子はにこりと笑って、 「お話...聞いていただけますか?」 そう言った。
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