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第十一話 本番(一) ※
しおりを挟む「さっさと腰落として。このくらい、何度も経験済みだろ?」
いまや寝室の主人は自分ではなくヘンリックになりかわっていた。
彼は悠然と私のベッドのあお向けになり、勃起した肉棒をぷらぷら揺らして、さっさと挿入するよう脅してくる。
これが背後から攻められる体位なら恥ずかしがる気持ちも薄い。
私を今まで抱いた男たちは皆最初の夜は背後から抱くのが主流だった。けれどヘンリックは違う。
「っ。いちいち跨がる必要が……あるのか?」
騎乗位は苦手だ。
自分で動かなくてはならない点もあるが、それ以上に結合部が相手に丸見えなのが嫌だった。
どんな風に男のチンコをくわえこみ、前後左右に揺らす腰使いまで見られる。
丸裸にされるよりも恥ずかしい。
なにせ己の快楽を自分で探り、男に見せるのだ。
自分の内面をさらすことほど恥ずかしいことはなかった。
「ドリンの話じゃ、あんたは騎乗位が大のお気に入りだったって聞いてるぜ?」
「……でたらめを言うな……っ」
好きだったことなど一度もない。
だが奴の身体に跨がらぬ限り、この「夜」が終わることはない。
言うことを聞かなければこの男は国王陛下にあの映像を見せるだろう。
そうすれば経歴詐称の罪で良くて国外追放、悪ければ斬首もありうる。
ごくりと生唾を飲み込み、腹をくくる。
「っ……さっさと終わらせてやる。貴様が調子づくのもこれで最後だからな」
ふん、とこれみよがしに鼻を鳴らして、ヘンリックを見下ろした。
「いいねえ。その高慢な鼻っ柱、俺のチンコでへし折ってやるよ。大賢者さま」
奴の反論には乗らず、無言で跨がる。
ゆっくりと尻穴に添わせるように腰を下ろしていく。
「っ♡」
割れ目に先っぽがくっつく。
一度射精した奴の亀頭はじっとりと濡れていて、尻を湿らせていく。
(こんな高い位置で尻にふれるなど……ありえない……ッ)
今までに自分を抱いた男たちでこれほど長い肉棒を持つ男はいなかった。
それはつまり――今まで迎え入れたことがないほど奥まで蹂躙されることと同じ意味を持っている。
その事実にレスターは戦慄した。
(いいや。大丈夫。真ん中あたりで止めて、そこでたくさん搾ってやれば、コイツなら簡単に……)
不安がじわりと滲みだし、全身を染めていく。
「どうした。騎乗位するのが懐かしすぎて緊張してるのか? それとも……」
ヘンリックが声を低めた。
「俺のチンコが大賢者さまの未開拓のメス穴まで届いちゃうかもってビビってるのかな?」
(こいつ知ってて――!)
きつく睨もうとした瞬間、腰を両手で掴まれた。強引に落とされる。
み――ちゅぅぅ♡♡♡
途中までは難なく迎え入れられる。問題はそのあとだった。
「やっ♡ だめ……奥、そんな、入らな……ぃ♡」
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