君がくれた日常

青ムギ

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親友への告白

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「ゲイってマジかよ、………気持ちわりぃ」


ずっと片思いをしていた親友に告白をしてしまった。
言わないでおこう…と心に決めていた筈なのに………。

 親友に振られ、気持ち悪がられた瞬間から周りの景色がモノクロに変わった。同性を好きになる事は凄く怖い事なんだとあとから気づいた。
 「っ………。」
涙がボロボロと校舎の床に落ちていく。
今から親友の元へ行って冗談だよ。と笑っていえばまだ間に合うだろうか。

………いや、もう間に合わないだろう。
好きになった時点で親友に戻ることは出来ないのだから。



翌朝、学校へ行き教室の扉を開けると、笑い声が一気に止み視線が俺の方に一斉に向いた。
 「お、おはよ……」挨拶をすると、ひそひそと話し声がした。
まるで醜いものを見るような視線に俺は怖くなり、急いで自分の席へと急ぐ。
「っ………!」机を見ると沢山の落書きがしてあった。

ゲイは学校へ来んな!、消えろ!、気持ち悪い!、死ね!

たくさんの悪口が書かれていた。思わず吐気がして口元を抑える。教室から出て行きたかったが足がすくんで動けない。親友の方へ顔を向けると、目が合った。だが、すぐに逸らされてしまった。心がズキズキと痛み出す。

 バチンッ

突然、教室内に乾いた音が響いた。
 頬を…殴られた。親友の友達に…。
「ゲイが俺のダチを取ろうとすんじゃねぇよ!気持ちわりんだよ!!」
教室中に響く罵声。何事かと他クラスの人も廊下で物事を見ている。
「佳祐ってゲイだったの!?」、「ヤバくない?」、「俺襲われそうかも‪w」と廊下で話し声が聞こえてくる。
何十人もの視線に耐えきれず、下を俯く。

あ……やばい、泣けてきた。

俺を殴った奴が胸ぐらを掴み「返事しろよ!!」と言ってきた。顔が…とても怖かった。

こんな時でも声が出ないのが憎いな…と自分を恨んだ。
 ただ、今の状況からして言えるのは「ごめんなさい。」の言葉だけだった。
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