22 / 27
第22話 結婚指輪(番外編)
しおりを挟む
――帝国ウィスティリア・一週間前――
「御加減は如何ですか、スピラ様」
お庭でユーデクス様の育てられた『イーオン』のお花を見つめていると、カエルム様が背後から声を掛けて下さった。
「お気遣いありがとうございます。今日は元気ですし、ほら、こんな青空で気持ちの良い天気ですから」
ヘルブラオ・ヴァインロートの事件から一日が経過して、わたしは気晴らしにオーリム家のお屋敷を歩き回っていた。今はその散歩の最中でお庭に目を奪われていた。
このユーデクス様が丹念に育てられた虹色の花は、何度見ても綺麗で、心を奪われるようだった。でも、今はカエルム様にわたしの心は奪われてしまっている……なんて。
「そうですね。ん……スピラ様?」
「あっ、いえ……なんでもありません」
カエルム様のお顔を見るだけでドキドキする。それも有り、中々顔を合わせられないでいた。でも、カエルム様の方からわたしを探して下さったから……これって、気持ちを素直に伝えてもいいのよね。
決心して、わたしを可愛がって欲しいって伝えようと思った。
「あ、あのですね……」
「ええ、どうなされましたか」
「あの、あのあの……」
あっ~~~…、もうそんなお優しい目を向けられると、わたし……わたし、幸せすぎて辛いッ。もう見つめられるだけでも最高の至福。一日の幸せを掴み取った気分。でも、伝えなきゃ……この思いを言葉にして伝えなきゃ。
と、今度こそと決心した。
その時。
「ス~ピ~ラ~ちゃ~ん! 今日は、帝国の中央噴水広場で慈善市があるらしいの! 貴族も参加する慈善事業よ~。利益は恵まれない子供立ちに――って、アレ、なんだか残念そうな顔ね? どうしたの?」
このキャピキャピとしたテンションは、カエルム様のお母さま――ウィンクルム様。今日も手加減のない太陽のような明るさで振舞っていた。この元気、どこから湧いてくるんだろう……。
「そ、そうなのですね。ちょっと興味あるかもです」
「そう! なら、カエルムと一緒に行ってきなさいな。はい、これお小遣いね! あ、カエルム、他の女の子に靡いてはいけませんよ! ちゃ~~~んと、その青い眼でスピラちゃんを見て、護ってあげるの。いいわね」
「もちろんです、母さん。僕は、スピラ様一筋です。百以上あったお見合いも、一方的な婚約も全て破棄しました。……兄上が対処してくれたんですが」
え……そんなお見合いの数あったんだ。それに、一方的な婚約。そっかー…、カエルム様は、インペリアルガーディアンという重要な立場にあられる。国民的人気があるのは当然。ああ言って下さっているけれど……だからこそ、ちょっと心配。
「……」
「スピラ様、落ち込まないで。言ったでしょう、僕はスピラ様しか見ておりません。この通りね」
体を持ち上げられ、わたしはカエルム様にお姫様抱っこされてしまった……。そうよね、こんなに思ってくれているんだから、心配する必要はないわよね。
「ありがとう、カエルム様」
「ええ、これが僕の気持ちですから。それでは、僕らは外出してきますね、その慈善市とやらを見に行ってきます。その方がスピラ様の気も紛れるでしょうから」
ウィンクルム様と別れ、外へ――。
◇
噴水広場へ近づくほど、女性はカエルム様に反応した。
「あ、あの騎士様って……インペリアルガーディアンの!」「カ、カエルム様……」「わぁ、背が高くてカッコいい」「って、あの金髪女は誰よ!」「そんな……恋人はいないって聞いたのに」「あんな田舎っぽい娘のどこがいいの!?」「でも、彼女……聖女って話よ」「うそー!」「いいなぁ……。わたしもカエルム様に手を引いて戴きたい……」
当然、そんな声が交錯した。
「……はぁ」
「スピラ様、笑顔です。貴女は笑っている方がお美しいですから」
「は、はい……」
ま、まあいいか~…カエルム様を独り占めしているのは、わたしなんだし。
慈善市へ到着。
噴水広場を囲うように様々なアイテムとか売られていた。使い古された武器や防具、お洋服から日用品。錬金術師の作ったらしい、芸術的な空のポーション瓶とか、何やらアンティークなモノで溢れかえっていた。
「これは活気がありますね。初めて来ましたが、知り合いの貴族も散見されます。なるほど、これほどの慈善イベントだったとは……認識を改める必要がありそうです」
感心なされるカエルム様は、並べられている品をひとつひとつ吟味なされていた。わたしも同じように品々に目を通していく。
ゆっくり回り、気に入ったお洋服やアクセサリーなどの品物を購入。満足した所でお屋敷へ帰った。
「う~ん、楽しかったです!」
「それは良かった。うん、スピラ様の元気もすっかり元通りのようですし、行って良かった……。そうそう、これを」
懐から小さな小箱を取り出された。
「こ、これって……まさか婚約指輪」
「いえ、これはエンゲージリングではありません。それはまた別の機会に渡そうと思っています」
婚約指輪ではないのね。
ちょっと残念……でも別に機会に渡してくれるんだ。それを教えてくれただけでも、わたしは安心した。
「では、この指輪はなんですか?」
「マリッジリングです」
「マ……マリッジリング!? そそそ、それって……もう結婚指輪じゃありませんか」
突然の事にわたしは動揺した。
激しく動揺した。
頭がどうかなるくらい動揺した。
順番……間違ってるけど、でも嬉しい!!
「ありがとう、カエルム様。とても、とっても嬉しいです……! 感激しました。まさかいきなり結婚指輪とは……」
「……その、すみません。兄上がこうした方がスピラ様が驚くと仰るものでしたから……サプライズというわけです」
ユーデクス様が……!
も~~~、あの人ってば……!
ありがと!!
本当に驚いたし、最初はどうかなって……複雑な気持ちもあったけれど、でも何よりも気持ちが嬉しかった。幸福が圧倒的に勝ってしまった。
指輪をはめて貰い、それから手を繋いだ。
帰ろう、オーリム家へ。
◇
――それから、二日後。
わたしとカエルム様は帝国を出た。
約束の『聖域領地クォ・ヴァディス』を目指し、辿り着いた。花の聖地で幸せに暮らした。
「御加減は如何ですか、スピラ様」
お庭でユーデクス様の育てられた『イーオン』のお花を見つめていると、カエルム様が背後から声を掛けて下さった。
「お気遣いありがとうございます。今日は元気ですし、ほら、こんな青空で気持ちの良い天気ですから」
ヘルブラオ・ヴァインロートの事件から一日が経過して、わたしは気晴らしにオーリム家のお屋敷を歩き回っていた。今はその散歩の最中でお庭に目を奪われていた。
このユーデクス様が丹念に育てられた虹色の花は、何度見ても綺麗で、心を奪われるようだった。でも、今はカエルム様にわたしの心は奪われてしまっている……なんて。
「そうですね。ん……スピラ様?」
「あっ、いえ……なんでもありません」
カエルム様のお顔を見るだけでドキドキする。それも有り、中々顔を合わせられないでいた。でも、カエルム様の方からわたしを探して下さったから……これって、気持ちを素直に伝えてもいいのよね。
決心して、わたしを可愛がって欲しいって伝えようと思った。
「あ、あのですね……」
「ええ、どうなされましたか」
「あの、あのあの……」
あっ~~~…、もうそんなお優しい目を向けられると、わたし……わたし、幸せすぎて辛いッ。もう見つめられるだけでも最高の至福。一日の幸せを掴み取った気分。でも、伝えなきゃ……この思いを言葉にして伝えなきゃ。
と、今度こそと決心した。
その時。
「ス~ピ~ラ~ちゃ~ん! 今日は、帝国の中央噴水広場で慈善市があるらしいの! 貴族も参加する慈善事業よ~。利益は恵まれない子供立ちに――って、アレ、なんだか残念そうな顔ね? どうしたの?」
このキャピキャピとしたテンションは、カエルム様のお母さま――ウィンクルム様。今日も手加減のない太陽のような明るさで振舞っていた。この元気、どこから湧いてくるんだろう……。
「そ、そうなのですね。ちょっと興味あるかもです」
「そう! なら、カエルムと一緒に行ってきなさいな。はい、これお小遣いね! あ、カエルム、他の女の子に靡いてはいけませんよ! ちゃ~~~んと、その青い眼でスピラちゃんを見て、護ってあげるの。いいわね」
「もちろんです、母さん。僕は、スピラ様一筋です。百以上あったお見合いも、一方的な婚約も全て破棄しました。……兄上が対処してくれたんですが」
え……そんなお見合いの数あったんだ。それに、一方的な婚約。そっかー…、カエルム様は、インペリアルガーディアンという重要な立場にあられる。国民的人気があるのは当然。ああ言って下さっているけれど……だからこそ、ちょっと心配。
「……」
「スピラ様、落ち込まないで。言ったでしょう、僕はスピラ様しか見ておりません。この通りね」
体を持ち上げられ、わたしはカエルム様にお姫様抱っこされてしまった……。そうよね、こんなに思ってくれているんだから、心配する必要はないわよね。
「ありがとう、カエルム様」
「ええ、これが僕の気持ちですから。それでは、僕らは外出してきますね、その慈善市とやらを見に行ってきます。その方がスピラ様の気も紛れるでしょうから」
ウィンクルム様と別れ、外へ――。
◇
噴水広場へ近づくほど、女性はカエルム様に反応した。
「あ、あの騎士様って……インペリアルガーディアンの!」「カ、カエルム様……」「わぁ、背が高くてカッコいい」「って、あの金髪女は誰よ!」「そんな……恋人はいないって聞いたのに」「あんな田舎っぽい娘のどこがいいの!?」「でも、彼女……聖女って話よ」「うそー!」「いいなぁ……。わたしもカエルム様に手を引いて戴きたい……」
当然、そんな声が交錯した。
「……はぁ」
「スピラ様、笑顔です。貴女は笑っている方がお美しいですから」
「は、はい……」
ま、まあいいか~…カエルム様を独り占めしているのは、わたしなんだし。
慈善市へ到着。
噴水広場を囲うように様々なアイテムとか売られていた。使い古された武器や防具、お洋服から日用品。錬金術師の作ったらしい、芸術的な空のポーション瓶とか、何やらアンティークなモノで溢れかえっていた。
「これは活気がありますね。初めて来ましたが、知り合いの貴族も散見されます。なるほど、これほどの慈善イベントだったとは……認識を改める必要がありそうです」
感心なされるカエルム様は、並べられている品をひとつひとつ吟味なされていた。わたしも同じように品々に目を通していく。
ゆっくり回り、気に入ったお洋服やアクセサリーなどの品物を購入。満足した所でお屋敷へ帰った。
「う~ん、楽しかったです!」
「それは良かった。うん、スピラ様の元気もすっかり元通りのようですし、行って良かった……。そうそう、これを」
懐から小さな小箱を取り出された。
「こ、これって……まさか婚約指輪」
「いえ、これはエンゲージリングではありません。それはまた別の機会に渡そうと思っています」
婚約指輪ではないのね。
ちょっと残念……でも別に機会に渡してくれるんだ。それを教えてくれただけでも、わたしは安心した。
「では、この指輪はなんですか?」
「マリッジリングです」
「マ……マリッジリング!? そそそ、それって……もう結婚指輪じゃありませんか」
突然の事にわたしは動揺した。
激しく動揺した。
頭がどうかなるくらい動揺した。
順番……間違ってるけど、でも嬉しい!!
「ありがとう、カエルム様。とても、とっても嬉しいです……! 感激しました。まさかいきなり結婚指輪とは……」
「……その、すみません。兄上がこうした方がスピラ様が驚くと仰るものでしたから……サプライズというわけです」
ユーデクス様が……!
も~~~、あの人ってば……!
ありがと!!
本当に驚いたし、最初はどうかなって……複雑な気持ちもあったけれど、でも何よりも気持ちが嬉しかった。幸福が圧倒的に勝ってしまった。
指輪をはめて貰い、それから手を繋いだ。
帰ろう、オーリム家へ。
◇
――それから、二日後。
わたしとカエルム様は帝国を出た。
約束の『聖域領地クォ・ヴァディス』を目指し、辿り着いた。花の聖地で幸せに暮らした。
0
お気に入りに追加
98
あなたにおすすめの小説
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
日向はび
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
妻と夫と元妻と
キムラましゅろう
恋愛
復縁を迫る元妻との戦いって……それって妻(わたし)の役割では?
わたし、アシュリ=スタングレイの夫は王宮魔術師だ。
数多くの魔術師の御多分に漏れず、夫のシグルドも魔術バカの変人である。
しかも二十一歳という若さで既にバツイチの身。
そんな事故物件のような夫にいつの間にか絆され絡めとられて結婚していたわたし。
まぁわたしの方にもそれなりに事情がある。
なので夫がバツイチでもとくに気にする事もなく、わたしの事が好き過ぎる夫とそれなりに穏やかで幸せな生活を営んでいた。
そんな中で、国王肝入りで魔術研究チームが組まれる事になったのだとか。そしてその編成されたチームメイトの中に、夫の別れた元妻がいて………
相も変わらずご都合主義、ノーリアリティなお話です。
不治の誤字脱字病患者の作品です。
作中に誤字脱字が有ったら「こうかな?」と脳内変換を余儀なくさせられる恐れが多々ある事をご了承下さいませ。
性描写はありませんがそれを連想させるワードが出てくる恐れがありますので、破廉恥がお嫌いな方はご自衛下さい。
小説家になろうさんでも投稿します。
聖女召喚に巻き込まれた挙句、ハズレの方と蔑まれていた私が隣国の過保護な王子に溺愛されている件
バナナマヨネーズ
恋愛
聖女召喚に巻き込まれた志乃は、召喚に巻き込まれたハズレの方と言われ、酷い扱いを受けることになる。
そんな中、隣国の第三王子であるジークリンデが志乃を保護することに。
志乃を保護したジークリンデは、地面が泥濘んでいると言っては、志乃を抱き上げ、用意した食事が熱ければ火傷をしないようにと息を吹きかけて冷ましてくれるほど過保護だった。
そんな過保護すぎるジークリンデの行動に志乃は戸惑うばかり。
「私は子供じゃないからそんなことしなくてもいいから!」
「いや、シノはこんなに小さいじゃないか。だから、俺は君を命を懸けて守るから」
「お…重い……」
「ん?ああ、ごめんな。その荷物は俺が持とう」
「これくらい大丈夫だし、重いってそういうことじゃ……。はぁ……」
過保護にされたくない志乃と過保護にしたいジークリンデ。
二人は共に過ごすうちに知ることになる。その人がお互いの運命の人なのだと。
全31話
冷遇された王女は隣国で力を発揮する
高瀬ゆみ
恋愛
セシリアは王女でありながら離宮に隔離されている。
父以外の家族にはいないものとして扱われ、唯一顔を見せる妹には好き放題言われて馬鹿にされている。
そんな中、公爵家の子息から求婚され、幸せになれると思ったのも束の間――それを知った妹に相手を奪われてしまう。
今までの鬱憤が爆発したセシリアは、自国での幸せを諦めて、凶帝と恐れられる隣国の皇帝に嫁ぐことを決意する。
自分に正直に生きることを決めたセシリアは、思いがけず隣国で才能が開花する。
一方、セシリアがいなくなった国では様々な異変が起こり始めて……
婚約破棄された真の聖女は隠しキャラのオッドアイ竜大王の運命の番でした!~ヒロイン様、あなたは王子様とお幸せに!~
白樫アオニ(卯月ミント)
恋愛
「私、竜の運命の番だったみたいなのでこのまま去ります! あなたは私に構わず聖女の物語を始めてください!」
……聖女候補として長年修行してきたティターニアは王子に婚約破棄された。
しかしティターニアにとっては願ったり叶ったり。
何故なら王子が新しく婚約したのは、『乙女ゲームの世界に異世界転移したヒロインの私』を自称する異世界から来た少女ユリカだったから……。
少女ユリカが語るキラキラした物語――異世界から来た少女が聖女に選ばれてイケメン貴公子たちと絆を育みつつ魔王を倒す――(乙女ゲーム)そんな物語のファンになっていたティターニア。
つまりは異世界から来たユリカが聖女になることこそ至高! そのためには喜んで婚約破棄されるし追放もされます! わーい!!
しかし選定の儀式で選ばれたのはユリカではなくティターニアだった。
これじゃあ素敵な物語が始まらない! 焦る彼女の前に、青赤瞳のオッドアイ白竜が現れる。
運命の番としてティターニアを迎えに来たという竜。
これは……使える!
だが実はこの竜、ユリカが真に狙っていた隠しキャラの竜大王で……
・完結しました。これから先は、エピソードを足したり、続きのエピソードをいくつか更新していこうと思っています。
・お気に入り登録、ありがとうございます!
・もし面白いと思っていただけましたら、やる気が超絶跳ね上がりますので、是非お気に入り登録お願いします!
・hotランキング10位!!!本当にありがとうございます!!!
・hotランキング、2位!?!?!?これは…とんでもないことです、ありがとうございます!!!
・お気に入り数が1700超え!物凄いことが起こってます。読者様のおかげです。ありがとうございます!
・お気に入り数が3000超えました!凄いとしかいえない。ほんとに、読者様のおかげです。ありがとうございます!!!
・感想も何かございましたらお気軽にどうぞ。感想いただけますと、やる気が宇宙クラスになります。
【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。
氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。
聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。
でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。
「婚約してほしい」
「いえ、責任を取らせるわけには」
守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。
元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。
小説家になろう様にも、投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる