2 / 36
覚悟ってなんだろうね
しおりを挟む
「家を出ても気づかないのか」
ジャージに着替えて外に出ても私の存在に気づかない両親。
家の前のダンジョンの入口──ゲート──に入る。
「ここがダンジョン内部か。はは。画像通り過ぎでしょ」
私が来ているこのダンジョンの推奨レベルは不明。調べても出て来なかった。
推奨レベルの大まかな設定はゲートから出ている魔力を測定して測るとか、詳しい事に興味は無い。
観光地等の人が多く集まる場所程、難易度の高いダンジョンが生成させる。
ダンジョンは生成され半年経つと中からモンスターが外に出る仕様がある。
探索者はダンジョンを攻略して消すのが義務となる。
私は別に探索者じゃない。
あくまで『遊び感覚でダンジョンに入る愚か者』である。
警察とかに見つかっても、説教されるだけだ。
ダンジョンで死んでも気づく人は居ない。
モンスターに食われる可能性だってある。
ダンジョンで死んだ事例なんて数えるのも億劫になる程ある。
そんなのに、初期スキルなんて日常でしか役に立たなかったモノしか持っていなかった私が挑む。
枕を持って。
「意思疎通は出来るんだよね?」
右回転する枕。
肯定を示す時は右回転、否定する時は左回転だ。
ちなみに脳内指示も可能である。
この枕、正直使い方が分からない。
「来たっ!」
最初にエンカウントしたのは可愛らしい動くゼリー。
スライムと言うゲーム定番雑魚エネミーである。
私の武器、防具、道具は枕のみだ。
ジャージだって学校指定のだし。
「スライム遅いなぁ。なんか可愛い」
触ろうとすると、枕に妨害される。
枕を撫でながら「ごめんね」と言っておく。
「試してみよう。大きく成って、スライムを潰して」
枕はスライムを包める程には大きくなり、スライムを包み込んだ。
そのまま力一杯小さくなっている。
スライムの中は透き通って見えており、中にあったのはモンスターの心臓である『魔石』だけだ。
スライムは魔石を破壊したら瞬殺出来るらしいけど、そしたら魔石が手に入らない。
ただ、重要なのは肺などの器官が無い事だ。
窒息死は狙えないので、枕を地面に置いて座る。
後は私の体重で潰れてくれたら良い。
「⋯⋯終わった?」
枕がぴょこぴょこする。可愛い。
退いて、枕が開くとそこには魔石が会った。
「倒した⋯⋯意外と簡単」
魔石を受け取ると、枕が魔石を凝視(多分)して来る。
魔石を枕に突き出すと、右回転を高速でする。
「良いよあげる」
枕は枕カバーのチャックを開けてパクパクさせる。
「この中に入れれば良いの?」
右回転⋯⋯私は枕カバーの中に魔石を入れた。
チャックが閉まり、パクパクと枕が動く。
「⋯⋯え待って、食べてる? もしかして食べてらっしゃる?」
ルンルンに右回転する枕。
「いやあああああ! 1000円が枕の餌に⋯⋯そんな、1000円、1000円、うま棒100本分が⋯⋯」
悲しいオーラを出していたら、顔を覗いて来る。
その姿に私はクスリと笑った。
やっぱり、日頃愚痴を言っている枕なだけあって、とても気が緩んだ。
「一割冗談だよ。ごめんね~怒ってないよ~よしよし」
冷静に考えたら私は何をしているんだろうか?
神器と言う名の空飛ぶ枕を愛でている? 撫でている?
遂に私も頭がイッたか。
「晩御飯食べてないからお腹空いたな。お金も無いけど⋯⋯奥に行こうか」
それからスライムを見つけては体重潰しで倒す。
疲れたら壁際に寄って、壁を使って私を覆い隠す様に枕を大きくする。
破壊不可能の完全な守り壁を手に入れた私。
寝床も用意出来、とても柔らかく暖かい。
「会話出来たら良いんだけどねぇ」
敷いている枕を撫でる。心做しか枕の繊維が揺らめいた気がした。
「移動再開するか」
寧ろ会話出来ない方が良いのかもしれない。
動物と同じだ。いや違うか。相手は枕ぞ?
洞窟の迷路の様な空間を枕と共に進んでいると、短剣が落ちていた。
遂にまともな武器ゲットだ。
「え?」
短剣を手に持つと、ヌルッとした感覚が手に着いた。
ゆっくりと右側を向くと、道が進んでおり、私の足元には赤い液体型の絨毯が敷かれていた。
新しい絨毯のようだ。
「うそ、でしょ?」
そんな訳ない。寧ろそうであってくれたらどれだけ良かったのだろう。
男性の死体が、完全に生きてない瞳が、私を見て来る。
十中八九あの人の短剣だろ。
ごめんなさい。短剣盗むつもりなんて無かったんです。
だからそんな目で見ないでよ!
「はぁはぁ」
呼吸が早くなる。ドクドクと成る心臓の鼓動はそれ以上だ。
私を落ち着かせる為に枕が後ろから抱き締めて来る。
それが人肌なら少しは落ち着けたのだろうか?
いや、枕の方が良いか。落ち着けた。
「はぁはぁ」
晩御飯食べてなくて良かったって今本気で思う。
もしも食べてたら、吐いた物に固形物が混じってる。
死体の男性に近づく。
「なんだよこの血の量。それに、モンスターは人間食うんじゃないのか」
私は心の何処かでゲーム意識があったのかもしれない。
魔物の事をモンスターと言っているのがいい例だ。
「たじゅうげでぇ」
「⋯⋯」
「へ?」
曲がり角に死体はあり、曲がった後の道を見る。
アダルト系のビデオだのアニメだのゲームだの漫画など。媒体はどうでも良い。
そんな中、ゴブリンと言う存在が居る。
ゴブリンは通常のゲームでは雑魚扱いされるエネミーだろうが、アダルト系はどうだろうか?
強そうな女性なら問答無用で勝ち、集団で襲う。
それがその世界の設定なら、ただの物だろう。
だが、だけど、それがもしもこのダンジョンにも適応されるとしたら?
目の前で起こっている現状を説明するには十分だろうか。
『ぎじゃあ?』
「いやあああああああああ!」
私が見たものは三体のゴブリンに犯されている女性二人だった。
十四体のゴブリンの死体と思われる魔石が転がっている。
やばい吐きそう。吐ける物なんて無いのに吐きそう。
助けてと懇願して手を伸ばして来る一人。
そして、涙を流して固まっている虚ろな女性。
私にどうしろと?
さっきまでいじめられてイラついて愚痴って寝てた女子高生にどうしろと?
助けろ? 助けれるか。
こちとら人間の死体も血も初めて見たんだよ?
ゴブリンがこっちを見て笑って来る。イヤな笑みだ。
余っていたゴブリンが女性の顔から手を離してこっちに来る。
武器は持ってない。
だけど、無償に怖かった。
足が震えて立てない。手を使っても立たない。
ジリジリ迫って来る絶望と言うなのゴブリン。
なんだよ。この世界はそっち系なのか?
小学生にも優しくあれよ。小学生に見せても大丈夫なレベルにしろよ。
「いや、来ないで」
絞り出した声がこれか。
ああ、終わった。
今は夜、助けなんて来る筈が無かった。
⋯⋯だけど、助けは来た。
いや、助けてくれる存在は隣に浮いていた。
ゴブリンに向かって飛来する枕。
「危ない!」
なんで私は女性よりも枕の方を心配しているんだろうか。
だが、私の心配とは裏腹に枕はゴブリンの顔を包み込んだ。
その光景を唖然と見るゴブリン二体と私。
それから数十秒後、ゴブリンは死んだ。
魔石になった。ゴブリンは人に近い見た目をしている。
肺が存在する。
空気の吸えない人間は窒息死する。それを枕は私の指示無しで行った。
他のゴブリンは私に咆哮して、武器を持って立ち上がった。
ダンジョンに入って来て後悔している。なんでこんな目にあったのか。
覚悟を決めたつもりになっていた。でも、何処かでゲーム感覚に成っていた様だ。
「はぁはぁ」
だけど、枕のお陰で少しだけ気持ちが楽に成った。
言ったら悪いけど、私はあの二人の様な目にあいたくない。
怖いし、そんな性癖も無いし。
それに相手はモンスターだ。化け物だ。
だったら迷う事なんて無い。
ヤラれる前に殺る!
ジャージに着替えて外に出ても私の存在に気づかない両親。
家の前のダンジョンの入口──ゲート──に入る。
「ここがダンジョン内部か。はは。画像通り過ぎでしょ」
私が来ているこのダンジョンの推奨レベルは不明。調べても出て来なかった。
推奨レベルの大まかな設定はゲートから出ている魔力を測定して測るとか、詳しい事に興味は無い。
観光地等の人が多く集まる場所程、難易度の高いダンジョンが生成させる。
ダンジョンは生成され半年経つと中からモンスターが外に出る仕様がある。
探索者はダンジョンを攻略して消すのが義務となる。
私は別に探索者じゃない。
あくまで『遊び感覚でダンジョンに入る愚か者』である。
警察とかに見つかっても、説教されるだけだ。
ダンジョンで死んでも気づく人は居ない。
モンスターに食われる可能性だってある。
ダンジョンで死んだ事例なんて数えるのも億劫になる程ある。
そんなのに、初期スキルなんて日常でしか役に立たなかったモノしか持っていなかった私が挑む。
枕を持って。
「意思疎通は出来るんだよね?」
右回転する枕。
肯定を示す時は右回転、否定する時は左回転だ。
ちなみに脳内指示も可能である。
この枕、正直使い方が分からない。
「来たっ!」
最初にエンカウントしたのは可愛らしい動くゼリー。
スライムと言うゲーム定番雑魚エネミーである。
私の武器、防具、道具は枕のみだ。
ジャージだって学校指定のだし。
「スライム遅いなぁ。なんか可愛い」
触ろうとすると、枕に妨害される。
枕を撫でながら「ごめんね」と言っておく。
「試してみよう。大きく成って、スライムを潰して」
枕はスライムを包める程には大きくなり、スライムを包み込んだ。
そのまま力一杯小さくなっている。
スライムの中は透き通って見えており、中にあったのはモンスターの心臓である『魔石』だけだ。
スライムは魔石を破壊したら瞬殺出来るらしいけど、そしたら魔石が手に入らない。
ただ、重要なのは肺などの器官が無い事だ。
窒息死は狙えないので、枕を地面に置いて座る。
後は私の体重で潰れてくれたら良い。
「⋯⋯終わった?」
枕がぴょこぴょこする。可愛い。
退いて、枕が開くとそこには魔石が会った。
「倒した⋯⋯意外と簡単」
魔石を受け取ると、枕が魔石を凝視(多分)して来る。
魔石を枕に突き出すと、右回転を高速でする。
「良いよあげる」
枕は枕カバーのチャックを開けてパクパクさせる。
「この中に入れれば良いの?」
右回転⋯⋯私は枕カバーの中に魔石を入れた。
チャックが閉まり、パクパクと枕が動く。
「⋯⋯え待って、食べてる? もしかして食べてらっしゃる?」
ルンルンに右回転する枕。
「いやあああああ! 1000円が枕の餌に⋯⋯そんな、1000円、1000円、うま棒100本分が⋯⋯」
悲しいオーラを出していたら、顔を覗いて来る。
その姿に私はクスリと笑った。
やっぱり、日頃愚痴を言っている枕なだけあって、とても気が緩んだ。
「一割冗談だよ。ごめんね~怒ってないよ~よしよし」
冷静に考えたら私は何をしているんだろうか?
神器と言う名の空飛ぶ枕を愛でている? 撫でている?
遂に私も頭がイッたか。
「晩御飯食べてないからお腹空いたな。お金も無いけど⋯⋯奥に行こうか」
それからスライムを見つけては体重潰しで倒す。
疲れたら壁際に寄って、壁を使って私を覆い隠す様に枕を大きくする。
破壊不可能の完全な守り壁を手に入れた私。
寝床も用意出来、とても柔らかく暖かい。
「会話出来たら良いんだけどねぇ」
敷いている枕を撫でる。心做しか枕の繊維が揺らめいた気がした。
「移動再開するか」
寧ろ会話出来ない方が良いのかもしれない。
動物と同じだ。いや違うか。相手は枕ぞ?
洞窟の迷路の様な空間を枕と共に進んでいると、短剣が落ちていた。
遂にまともな武器ゲットだ。
「え?」
短剣を手に持つと、ヌルッとした感覚が手に着いた。
ゆっくりと右側を向くと、道が進んでおり、私の足元には赤い液体型の絨毯が敷かれていた。
新しい絨毯のようだ。
「うそ、でしょ?」
そんな訳ない。寧ろそうであってくれたらどれだけ良かったのだろう。
男性の死体が、完全に生きてない瞳が、私を見て来る。
十中八九あの人の短剣だろ。
ごめんなさい。短剣盗むつもりなんて無かったんです。
だからそんな目で見ないでよ!
「はぁはぁ」
呼吸が早くなる。ドクドクと成る心臓の鼓動はそれ以上だ。
私を落ち着かせる為に枕が後ろから抱き締めて来る。
それが人肌なら少しは落ち着けたのだろうか?
いや、枕の方が良いか。落ち着けた。
「はぁはぁ」
晩御飯食べてなくて良かったって今本気で思う。
もしも食べてたら、吐いた物に固形物が混じってる。
死体の男性に近づく。
「なんだよこの血の量。それに、モンスターは人間食うんじゃないのか」
私は心の何処かでゲーム意識があったのかもしれない。
魔物の事をモンスターと言っているのがいい例だ。
「たじゅうげでぇ」
「⋯⋯」
「へ?」
曲がり角に死体はあり、曲がった後の道を見る。
アダルト系のビデオだのアニメだのゲームだの漫画など。媒体はどうでも良い。
そんな中、ゴブリンと言う存在が居る。
ゴブリンは通常のゲームでは雑魚扱いされるエネミーだろうが、アダルト系はどうだろうか?
強そうな女性なら問答無用で勝ち、集団で襲う。
それがその世界の設定なら、ただの物だろう。
だが、だけど、それがもしもこのダンジョンにも適応されるとしたら?
目の前で起こっている現状を説明するには十分だろうか。
『ぎじゃあ?』
「いやあああああああああ!」
私が見たものは三体のゴブリンに犯されている女性二人だった。
十四体のゴブリンの死体と思われる魔石が転がっている。
やばい吐きそう。吐ける物なんて無いのに吐きそう。
助けてと懇願して手を伸ばして来る一人。
そして、涙を流して固まっている虚ろな女性。
私にどうしろと?
さっきまでいじめられてイラついて愚痴って寝てた女子高生にどうしろと?
助けろ? 助けれるか。
こちとら人間の死体も血も初めて見たんだよ?
ゴブリンがこっちを見て笑って来る。イヤな笑みだ。
余っていたゴブリンが女性の顔から手を離してこっちに来る。
武器は持ってない。
だけど、無償に怖かった。
足が震えて立てない。手を使っても立たない。
ジリジリ迫って来る絶望と言うなのゴブリン。
なんだよ。この世界はそっち系なのか?
小学生にも優しくあれよ。小学生に見せても大丈夫なレベルにしろよ。
「いや、来ないで」
絞り出した声がこれか。
ああ、終わった。
今は夜、助けなんて来る筈が無かった。
⋯⋯だけど、助けは来た。
いや、助けてくれる存在は隣に浮いていた。
ゴブリンに向かって飛来する枕。
「危ない!」
なんで私は女性よりも枕の方を心配しているんだろうか。
だが、私の心配とは裏腹に枕はゴブリンの顔を包み込んだ。
その光景を唖然と見るゴブリン二体と私。
それから数十秒後、ゴブリンは死んだ。
魔石になった。ゴブリンは人に近い見た目をしている。
肺が存在する。
空気の吸えない人間は窒息死する。それを枕は私の指示無しで行った。
他のゴブリンは私に咆哮して、武器を持って立ち上がった。
ダンジョンに入って来て後悔している。なんでこんな目にあったのか。
覚悟を決めたつもりになっていた。でも、何処かでゲーム感覚に成っていた様だ。
「はぁはぁ」
だけど、枕のお陰で少しだけ気持ちが楽に成った。
言ったら悪いけど、私はあの二人の様な目にあいたくない。
怖いし、そんな性癖も無いし。
それに相手はモンスターだ。化け物だ。
だったら迷う事なんて無い。
ヤラれる前に殺る!
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる