171 / 179
黒闇の魔法少女、裏切りの日常
しおりを挟む
昔は自分の事を不幸だと思った事は一度もなかった。
家族に恵まれ、友人に恵まれ、常に一緒にいるような親友もできた。
休日には家族で色んなところで遊んだ。お金がなかったから、公園とかだったけどそれがとても楽しかった。
友達や親友とも遊ぶのが楽しかった。
家に呼ばれて、色んなゲームをした。
わたくしの隣には白い髪や目をした大切な双子の妹もちゃんと居た。
幸せの毎日だった⋯⋯そのはずだった。
最初は親友だった。
わたくしは彼女の事を親友だと思っていたのに、彼女は違ったらしい。
彼女は好きな男の子がいて、その人がわたくしに良く話しかけるから利用していただけだったらしい⋯⋯。
その子が下駄箱に絶望の元凶を入れたのが発端である。
最初は小さな無視から始まった。
無視から始まり、教科書を隠されたり、体操着を汚されたり、鉛筆の芯を折られたり。
だけどまだ、それが親友のやった事だとは思っていなかった。
それはエスカレートした。
身に覚えのないカンニング容疑で先生に呼び出される⋯⋯机の中にカンニングペーパーがあったらしい。
そんなの知らないと言っても信用してくれない。紙はコンピュータの文字であり、字では証明できない。
わたくしにコピーできる金や物資が無い⋯⋯それでも通用しなかった。
わたくしがカンニングしたと言う情報は広まっており、自分の言葉は先生に届かなかった。
結局、ゼロ点になって両親がため息を吐いた。
不正してないと訴えても、誰も信用してくれなかった。シロエだけは違ったけど。
わたくしは先生を信用しなくなった。
問題事を早期解決する事だけ考えて、根本的解決をしようとはしなかった。
いや、子供の言葉だけで判決を下す小学校と言う監獄だったからしかたないのかもしれない。
全員が口裏を合わせていた。
わたくしがいじめをしている噂が立った。もちろんしてないが、人数には負けた。
──あぁ、もう小学校に行きたくない。
わたくしを地獄に落とした男の子さえ、わたくしに幻滅した様子を見せて、親友に鼻の下を伸ばしていた。
あぁ、死ねば良いのに。
友達も全員敵になっていた。
なんでだろうか。
わたくしの言葉は誰にも届かないのに、周りの言葉は届く。
数の前では真実は嘘に負けるらしい。あぁ、死ねば良いのに。
シロエにヘイトが向かないように、わたくしは耐えた。耐えて生き残った。
わたくしは問題児として注目を浴びて、両親も徐々に失望していったのを感じた。
そしてついに、わたくしは家族に裏切られた。
ギャンブル、風俗、不倫、色々なところで大金を使ったせいで借金で首が回らなくなった。
結果、わたくしは売られる事になる。
海外の富豪の物好きに売られるらしい。
わたくしは全てを捨てて逃げ出した。
シロエさえ放置して。
生きる活力が無く、既にシロエの事も考えられなくなったわたくしは世界に失望し、直接入れるダンジョンに侵入した。
ギルドは無理だと思ったから。
すると、不思議な程に力が湧き上がった。魔法少女になったらしい。
犯罪者を中心に闇に沈め、金を稼いでいた。悪い奴から奪って何が悪いのか。
その野蛮な時期にシロエがいじめられている事を知った。
わたくしがいなくなった事により、ヘイトがシロエに向いたらしい。
暴行の痕があるので、両親に虐待されている事は予想できた。
だから救った。同じ道に走った。
わたくし達は復讐した。当然の権利でしょう?
「ふふふ」
まずはわたくし達を捨てようとしたゴミを沈めた。
次に親友だと思っていたゴミを沈め、友を沈めた。
最後に学校全てを沈めた。建物は無理だったので順番に中身を沈めた。
「シロエ。わたくし達はわたくし達だけで生き延びるわよ」
「もちろんですわお姉様」
その時はまだレベル1、そしてミドリお姉様に出会った。
お姉様は凄かった。
わたくし達が疑心暗鬼で何回も攻撃をして、殺そうとしたのにめげずに接してくれた。
何回も会いに来て、ご飯をくれた。わたくし達に手を汚させようとはしなかった。
悪を成敗する。状況証拠や数だけの言葉では判断せず、自身で調べて自分で判断を下すお姉様にわたくしは憧れた。
いつの間にか一緒に行動するようになり、ミドリお姉様とシロエと探索を繰り返していた。
シルバーお姉様などの新たな仲間も増えて、人生が充実して来た。
レベルが上がり、天使様に直接会い、わたくし達は役目のために分裂した。
わたくしの力は天使様に授けてられたモノ。天使様のおかげで、わたくしの人生は明るいのだ。
⋯⋯なのに、ミドリお姉様は天使様の意見に背いた。
裏切られた。裏切り者だ。
天使様に任命され、わたくしはミドリお姉様を、シロエはアカツキを処分しに向かった。
なのに生きているのよね。この女。
まぁ、妹ができなかったのならわたくしが殺るだけですわ。
それが姉ですからね。
放置してしまった分、わたくしはシロエのために頑張らなければならないのだ。
「わたくしは誰も、もう信用しない」
⋯⋯抵抗してよ。
なんでアカツキさんは殺さない攻撃には抵抗しないのさ。死ぬかもしれないのに。
もうダメだ。自分がおかしくなりそう。
ミドリお姉様を殺せない理由が図星だったから。
だから終わらせいようと思い、傀儡を召喚した。これで終わらせる。
「──クロエさんを信用する──」
その言葉が耳に響いて、わたくしの命令に歪みが入った。
家族に恵まれ、友人に恵まれ、常に一緒にいるような親友もできた。
休日には家族で色んなところで遊んだ。お金がなかったから、公園とかだったけどそれがとても楽しかった。
友達や親友とも遊ぶのが楽しかった。
家に呼ばれて、色んなゲームをした。
わたくしの隣には白い髪や目をした大切な双子の妹もちゃんと居た。
幸せの毎日だった⋯⋯そのはずだった。
最初は親友だった。
わたくしは彼女の事を親友だと思っていたのに、彼女は違ったらしい。
彼女は好きな男の子がいて、その人がわたくしに良く話しかけるから利用していただけだったらしい⋯⋯。
その子が下駄箱に絶望の元凶を入れたのが発端である。
最初は小さな無視から始まった。
無視から始まり、教科書を隠されたり、体操着を汚されたり、鉛筆の芯を折られたり。
だけどまだ、それが親友のやった事だとは思っていなかった。
それはエスカレートした。
身に覚えのないカンニング容疑で先生に呼び出される⋯⋯机の中にカンニングペーパーがあったらしい。
そんなの知らないと言っても信用してくれない。紙はコンピュータの文字であり、字では証明できない。
わたくしにコピーできる金や物資が無い⋯⋯それでも通用しなかった。
わたくしがカンニングしたと言う情報は広まっており、自分の言葉は先生に届かなかった。
結局、ゼロ点になって両親がため息を吐いた。
不正してないと訴えても、誰も信用してくれなかった。シロエだけは違ったけど。
わたくしは先生を信用しなくなった。
問題事を早期解決する事だけ考えて、根本的解決をしようとはしなかった。
いや、子供の言葉だけで判決を下す小学校と言う監獄だったからしかたないのかもしれない。
全員が口裏を合わせていた。
わたくしがいじめをしている噂が立った。もちろんしてないが、人数には負けた。
──あぁ、もう小学校に行きたくない。
わたくしを地獄に落とした男の子さえ、わたくしに幻滅した様子を見せて、親友に鼻の下を伸ばしていた。
あぁ、死ねば良いのに。
友達も全員敵になっていた。
なんでだろうか。
わたくしの言葉は誰にも届かないのに、周りの言葉は届く。
数の前では真実は嘘に負けるらしい。あぁ、死ねば良いのに。
シロエにヘイトが向かないように、わたくしは耐えた。耐えて生き残った。
わたくしは問題児として注目を浴びて、両親も徐々に失望していったのを感じた。
そしてついに、わたくしは家族に裏切られた。
ギャンブル、風俗、不倫、色々なところで大金を使ったせいで借金で首が回らなくなった。
結果、わたくしは売られる事になる。
海外の富豪の物好きに売られるらしい。
わたくしは全てを捨てて逃げ出した。
シロエさえ放置して。
生きる活力が無く、既にシロエの事も考えられなくなったわたくしは世界に失望し、直接入れるダンジョンに侵入した。
ギルドは無理だと思ったから。
すると、不思議な程に力が湧き上がった。魔法少女になったらしい。
犯罪者を中心に闇に沈め、金を稼いでいた。悪い奴から奪って何が悪いのか。
その野蛮な時期にシロエがいじめられている事を知った。
わたくしがいなくなった事により、ヘイトがシロエに向いたらしい。
暴行の痕があるので、両親に虐待されている事は予想できた。
だから救った。同じ道に走った。
わたくし達は復讐した。当然の権利でしょう?
「ふふふ」
まずはわたくし達を捨てようとしたゴミを沈めた。
次に親友だと思っていたゴミを沈め、友を沈めた。
最後に学校全てを沈めた。建物は無理だったので順番に中身を沈めた。
「シロエ。わたくし達はわたくし達だけで生き延びるわよ」
「もちろんですわお姉様」
その時はまだレベル1、そしてミドリお姉様に出会った。
お姉様は凄かった。
わたくし達が疑心暗鬼で何回も攻撃をして、殺そうとしたのにめげずに接してくれた。
何回も会いに来て、ご飯をくれた。わたくし達に手を汚させようとはしなかった。
悪を成敗する。状況証拠や数だけの言葉では判断せず、自身で調べて自分で判断を下すお姉様にわたくしは憧れた。
いつの間にか一緒に行動するようになり、ミドリお姉様とシロエと探索を繰り返していた。
シルバーお姉様などの新たな仲間も増えて、人生が充実して来た。
レベルが上がり、天使様に直接会い、わたくし達は役目のために分裂した。
わたくしの力は天使様に授けてられたモノ。天使様のおかげで、わたくしの人生は明るいのだ。
⋯⋯なのに、ミドリお姉様は天使様の意見に背いた。
裏切られた。裏切り者だ。
天使様に任命され、わたくしはミドリお姉様を、シロエはアカツキを処分しに向かった。
なのに生きているのよね。この女。
まぁ、妹ができなかったのならわたくしが殺るだけですわ。
それが姉ですからね。
放置してしまった分、わたくしはシロエのために頑張らなければならないのだ。
「わたくしは誰も、もう信用しない」
⋯⋯抵抗してよ。
なんでアカツキさんは殺さない攻撃には抵抗しないのさ。死ぬかもしれないのに。
もうダメだ。自分がおかしくなりそう。
ミドリお姉様を殺せない理由が図星だったから。
だから終わらせいようと思い、傀儡を召喚した。これで終わらせる。
「──クロエさんを信用する──」
その言葉が耳に響いて、わたくしの命令に歪みが入った。
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
足が不自由な令嬢、ドジはいらないと捨てられたのであなたの足を貰います
あんみつ豆腐
恋愛
足が不自由であり車いす生活の令嬢アリシアは、婚約者のロドリックに呼ばれたため、頑張って彼の屋敷へ向かった。
だが、待っていたのは婚約破棄というの事実。
アリシアは悲しみのどん底に落ちていく。
そして決意した。
全ての不自由を彼に移す、と。
【完結】【BL】最愛の恋人
明太子
ミステリー
※BL要素ありのミステリーで、エピローグを読まないハッピーエンドルートと読んでしまうメリーバッドエンドルートの2種類があります。
新は高校の同級生である司に山の中で倒れているところを助けられた。
目覚めると、高校1年生の夏以降の記憶を失っており、そのまま司の世話になりながら、ともに暮らすことに。
その中で新は自分に男の恋人がいたこと、そして自分が記憶喪失となる寸前に誰かに監禁されていたことを思い出す。
司の冷酷な性格を覚えていた新は彼が犯人なのではないかと不安になる。
そんな中、招かれざる来客が現れて…。
彼は最愛の恋人?犯人?それとも…
結末にあるのは意外などんでん返し。
【書籍化決定】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。
あずももも
大衆娯楽
「あれがヘッドショット系ロリなハルちゃんだ」「なんであの子視界外のモンスター一撃で倒せるの……?」「僕っ子かわいい」「見た目は幼女、話し方はショタ……これだ」「3年半趣味配信して今ごろバズるおかしな子」「なんであの子、保護者から何回も脱走してるの?」「野良猫ハルちゃん」」「百合百合してる」「ヤンヤンしてる」「やべー幼女」「1人でダンジョン壊滅させる幼女」「唯一の弱点は幼女だからすぐ眠くなることくらい」「ノーネームちゃんとか言う人外に好かれる幼女」「ミサイル2発食らってぴんぴんしてる幼女」(視聴者の声より)
◆1年前に金髪幼女になった僕。でも会社は信じてくれなくてクビになったから生計のためにダンジョンに潜る生活。ソロに向いてる隠れながらのスナイパー職で。◇今日も元気に姿を隠して1撃1殺しながら稼いでたところに救助要請。有名配信者って後で知ったアイドルの子をFOE的に出て来たボスからなんとか助けた。で、逃げた。だって幼女ってバレたらやばいもん。でも僕は捕捉されて女の子になったこととか含めて助けてもらって……なぜかちょっと僕に執着してるその子とかヘンタイお姉さんとかポニテ委員長さんとか、追加で髪の毛すんすんさんと実質的に暮らすことに。 いやいや僕、男だよ? 心はまだ……え、それで良いの? あ、うん、かわいいは正義だよね。でも僕は男だから女の子な君たちはお風呂とか入って来ないで……? 別に着替えさせるのは好きにすれば良いから……。
◆TSロリが声出しまで&フェイクの顔出しでダンジョン配信するお話。ヒロインたちや一部の熱狂的ファンからは身バレしつつも、大多数からは金髪幼女として可愛がられたり恐れられたりやべー幼女扱いされます。そして7章でこの世界での伝説に……
◆配信要素&掲示板要素あり。他小説サイト様でも投稿しています。
◆フォローやブクマ、レビューや評価が励みになります!
◆130話、7章で一旦完結。8章が箸休めのTS当初な場面、9章から7章の続きです。
◆Xアカウントにたどり着くと、TSネタ、ハルちゃんのイラストや告知が見られます。
余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~
藤森フクロウ
ファンタジー
相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。
悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。
そこには土下座する幼女女神がいた。
『ごめんなさあああい!!!』
最初っからギャン泣きクライマックス。
社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。
真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……
そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?
ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!
第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。
♦お知らせ♦
余りモノ異世界人の自由生活、コミックス3巻が発売しました!
漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。
よかったらお手に取っていただければ幸いです。
書籍のイラストは万冬しま先生が担当してくださっています。
7巻は6月17日に発送です。地域によって異なりますが、早ければ当日夕方、遅くても2~3日後に書店にお届けになるかと思います。
今回は夏休み帰郷編、ちょっとバトル入りです。
コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。
漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。
※基本予約投稿が多いです。
たまに失敗してトチ狂ったことになっています。
原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。
現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。
あなたに捧げる愛などありません
風見ゆうみ
恋愛
私は公爵である夫と彼を可愛がる義母から疎まれていた。
理由は私の癖っ毛の黒色の髪が気に入らないらしい。
ある日、私は魔法使いがいる国、マジルカ国の女王陛下専属の魔道士に、髪の毛がストレートになる魔法をかけてもらう。
これで夫に愛してもらえる!
そう思った私は、夫にこの姿を見てもらいたくて予定よりも早く屋敷に戻った。
けれど、夫は私たち夫婦の寝室で浮気の真っ最中だった。
怒りとショックで打ち震える私に謝る様子もなく、馬鹿にしてきた夫だったが、ストレートの髪になった私を見て「なんて美しいんだ」と声を漏らした。
なぜかはわからない。
そんな夫を見た瞬間、私の中の彼への愛は急激に冷めてしまった。
※史実とは異なる異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
冤罪勇者の逆転譚
狂乱の傀儡師
ファンタジー
世界を救う勇者として、仲間と共に魔王を倒したロディ。
しかし、凱旋のつもりで帰って来た彼を待ち受けていたのは、身に覚えのない罪と仲間の裏切りだった。
英雄から一転、世間から後ろ指を指されるようになってしまった彼は、名誉を取り戻すため真実を究明する。
※小説家になろうにも投稿しています。
悪役令嬢は処刑されないように家出しました。
克全
恋愛
「アルファポリス」と「小説家になろう」にも投稿しています。
サンディランズ公爵家令嬢ルシアは毎夜悪夢にうなされた。婚約者のダニエル王太子に裏切られて処刑される夢。実の兄ディビッドが聖女マルティナを愛するあまり、歓心を買うために自分を処刑する夢。兄の友人である次期左将軍マルティンや次期右将軍ディエゴまでが、聖女マルティナを巡って私を陥れて処刑する。どれほど努力し、どれほど正直に生き、どれほど関係を断とうとしても処刑されるのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる