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第21話ヤバいやつらに捕まった
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昼休み。
今日からあの3人に囲まれて弁当を食べると考えると、ちょっと辛い。
「ちょっと良いかな拓海君」
「え?」
今まで話した事も無かった人に話しかけられた。
そして、言われるがままに俺は違う部屋へと来ている。
そこには変な格好をした人が既に数人居た。
西園寺が追い掛けて来たが、どこからか湧いた人が止めていた。
「ようこそ地獄へ」
「いや、なんなの? なんで呼ばれたの?」
「分からないかね罪深い男」
いや、分からんが。
お前達がどんな人達で俺をどんな目的で連れて来られたのか全く分からん。
「まずはお前の罪を言おう。おい!」
「はい! 罪深い男、伊集院拓海は我々の天使! 聖母! 女神! である桜井凛桜様に対して馴れ馴れしい鼻の下を伸ばし、仲良く独り占めしております!」
いや、相手が勝手に話し掛けて来たんだが。
「さっらーに! 伊集院いーやこのゴミは!」
「酷い言われようだな!」
「このゴミムシは今日、凛桜様と馴れ馴れしいも図々しく一緒に登校して来ました! これは重罪、死刑に値します!」
「値してたまるか! お前らの勝手に死刑になってたまるか!」
「次!」
「はい! このウジムシは我々の天然記念物、世界遺産、人間国宝である西園寺雪姫様と馴れ馴れしく、さらに腕を絡めて毎日のように一緒に登校してます! これはとても羨ましいです! 雪姫様のあの冷血な顔も良かったですが、あの笑顔は反則です! 普段が凛々しいからこそ、あの可愛さ溢れる笑顔は反則! 詰られたい、虐められたい! だけど、あの笑顔も向けて欲しい! と、言う訳でこのゴキブリは焼却刑を所望します」
「意味わかんない!」
待って、ストップ! 真面目にストップ!
この話について行けてない感覚、懐かしいわ!
西園寺と一緒に住むようになった最初の頃と同じくらいに意味不明状態だわ!
「さぁ、このゴミ以下のよく分からない存在よ!」
「普通に伊集院って呼べよ」
「何か弁明は無いか?」
「ああ。1つ良いか」
「なんだね」
「結局これってお前達が俺に嫉妬してって事だよな」
「⋯⋯」
「いや、まぁ俺を死刑にした所でお前らが雪姫さん達に近づけるの?」
「⋯⋯」
「でさ、このロープそろそろ解いてくれない?」
「弁明は無いのか!」
「いや、別に無いけど。俺何もしてないし」
「馴れ馴れしくも⋯⋯」
「逆に言うけど、なんかダメなの? 雪姫さんと話してたら悪い?」
「え」
「雪姫さんと話すの俺好きだよ。お前達が雪姫さんにどんなイメージを持って、それを押し付けているのか分からないけど、ただ言える事はさ。もう少し見てやりなよ」
「⋯⋯ッ!」
「君達がなんの憧れ、どんな感情を持っているかは知らない。だけどさ、俺に当たるのは違くない? 自分達の思いを勝手にぶつけてさ、でもそれって雪姫さんと向き合ってないよね?」
「⋯⋯」
場が静まり返る。
「雪姫さんは結構話すと楽しいよ。ゲームとかもしてるし、人当たりも良いし、ちょっと押しが強いけど、それだけ自分の意志が強いって事だし、ねぇ君達にはそれが分かってないでしょ?」
「⋯⋯」
「君達が雪姫さんに憧れを持って、それを貶したのかもしれない。だけど、偉そうに言うようだけど、俺が居なくなったら、きっと雪姫さんは悲しむよ」
「⋯⋯」
「雪姫さんの悲しむ顔、見たいの?」
「⋯⋯ッ!」
目の前の人が俺のロープを解いてくれる。
案外適当な言葉の羅列を並べるだけで行けるもんなんだな。
ま、本音だけど。
今まで関わっていなかった西園寺。
一緒に過ごす上で西園寺の知らなかった顔や感情等をどんどん分かる。
それで、俺は皆とは違う西園寺のイメージがある。
「⋯⋯伊集院さん。いや、拓海君。今日からお前は我々の同士だ! 歓迎しよう!」
「いや無理」
急いでドアをスライドさせて出ると、廊下に倒れる男子生徒と、顔が真っ赤な西園寺が居た。
「~~~~~」
なんとも言えない感情と表情をし、俺に向ける。
声も出さないようだった。
いやまぁ、聞かれた俺も恥ずかしい。
「あ、の」
「うん?」
「~~あ、の」
「なに?」
「⋯⋯あああああああ!」
「なんで!」
『ええええええええ!』
西園寺が叫んで俺に飛びついて来た。
レスリングのタックルかと思われるような飛び付きで、俺は後ろに倒れる。
床が固く、頭が激しく揺らされて気絶する。
「た、拓海きゅん! 嬉しいです! 無理矢理一緒に住ませて嫌われているかと思ってました! ⋯⋯あれ? 拓海君?」
俺が気絶している間に、西園寺は取り返しのつかない事をしていた。
いや、本当にアウトな事をしてくれた。
俺を捉えた人達の目が、再び怪しく赤く光る。
「一緒に」
「住む」
「だと」
「拓海君! 拓海君! お眠なんですか!」
ガタガタ揺らされようが、俺が起きる事はなかった。
5限目の途中で復帰した俺は教室に戻った。
空腹でぶっ倒れそうだ。
ドアを開くと全生徒の目がこちらに向き、西園寺が席を立つ。
「拓海君!」
「ああ、大丈夫」
問題はあるけど。
そもそも西園寺のせいだよーなんて言えないしな。
取り敢えず席について貰う。
なんか西園寺の顔が少し赤らめている気がする。
「何があった?」
神威が小声で話し掛けて来る。
「実は、あんまり分かってない」
西園寺が何かして気絶したのは分かるんだけど、そのちょっと前の記憶が無い。
ただ、なんか嫌な感じがするんだよな。
放課後、桜井姉妹は部活があるようで、俺達は2人で帰る。
「ふふ~んふふ~ん」
「なんか今日午後からテンションが高いな。何か良い事があったんですか?」
「⋯⋯え」
「え?」
「覚えてないんですか?」
「何を?」
「⋯⋯(ピカーン!)拓海君が私に対して『とても好きなんだ。頼む、全てを俺にくれないか』と言ってくれたではありませんか!」
「嘘だな」
「嘘ではありません!」
俺は西園寺の目を見つめる。
「ッ!」
「雪姫さんって、嘘つく時、髪の毛をクルクルする癖があるんですよ」
それを言う。
「わ、私の事、良く見てますね」
「まぁ。(お試し)彼氏ですから」
それだけ言うと、西園寺の顔が赤く染まり、背中に顔を埋めて来る。
この状態だと歩き難いんだが。
「歩き難いんですけど」
「全部拓海君が悪いので、少しの間、このままで居させてください」
俺が悪いと言われると罪悪感がある。
ここは素直に言う事を聞いておこう。
⋯⋯最初の頃は本当に頭のおかしい子だと思っていた。
やる事が無茶苦茶で支離滅裂だし、意味が分からなかった。
だけど、最近はこの生活にも慣れてしまい、この不自然な生活も楽しいと思えている。
もしも大切な人は誰かと聞かれたら今ならこう答える自信がある。
残った大切な2人の妹、そして西園寺だと。
今日からあの3人に囲まれて弁当を食べると考えると、ちょっと辛い。
「ちょっと良いかな拓海君」
「え?」
今まで話した事も無かった人に話しかけられた。
そして、言われるがままに俺は違う部屋へと来ている。
そこには変な格好をした人が既に数人居た。
西園寺が追い掛けて来たが、どこからか湧いた人が止めていた。
「ようこそ地獄へ」
「いや、なんなの? なんで呼ばれたの?」
「分からないかね罪深い男」
いや、分からんが。
お前達がどんな人達で俺をどんな目的で連れて来られたのか全く分からん。
「まずはお前の罪を言おう。おい!」
「はい! 罪深い男、伊集院拓海は我々の天使! 聖母! 女神! である桜井凛桜様に対して馴れ馴れしい鼻の下を伸ばし、仲良く独り占めしております!」
いや、相手が勝手に話し掛けて来たんだが。
「さっらーに! 伊集院いーやこのゴミは!」
「酷い言われようだな!」
「このゴミムシは今日、凛桜様と馴れ馴れしいも図々しく一緒に登校して来ました! これは重罪、死刑に値します!」
「値してたまるか! お前らの勝手に死刑になってたまるか!」
「次!」
「はい! このウジムシは我々の天然記念物、世界遺産、人間国宝である西園寺雪姫様と馴れ馴れしく、さらに腕を絡めて毎日のように一緒に登校してます! これはとても羨ましいです! 雪姫様のあの冷血な顔も良かったですが、あの笑顔は反則です! 普段が凛々しいからこそ、あの可愛さ溢れる笑顔は反則! 詰られたい、虐められたい! だけど、あの笑顔も向けて欲しい! と、言う訳でこのゴキブリは焼却刑を所望します」
「意味わかんない!」
待って、ストップ! 真面目にストップ!
この話について行けてない感覚、懐かしいわ!
西園寺と一緒に住むようになった最初の頃と同じくらいに意味不明状態だわ!
「さぁ、このゴミ以下のよく分からない存在よ!」
「普通に伊集院って呼べよ」
「何か弁明は無いか?」
「ああ。1つ良いか」
「なんだね」
「結局これってお前達が俺に嫉妬してって事だよな」
「⋯⋯」
「いや、まぁ俺を死刑にした所でお前らが雪姫さん達に近づけるの?」
「⋯⋯」
「でさ、このロープそろそろ解いてくれない?」
「弁明は無いのか!」
「いや、別に無いけど。俺何もしてないし」
「馴れ馴れしくも⋯⋯」
「逆に言うけど、なんかダメなの? 雪姫さんと話してたら悪い?」
「え」
「雪姫さんと話すの俺好きだよ。お前達が雪姫さんにどんなイメージを持って、それを押し付けているのか分からないけど、ただ言える事はさ。もう少し見てやりなよ」
「⋯⋯ッ!」
「君達がなんの憧れ、どんな感情を持っているかは知らない。だけどさ、俺に当たるのは違くない? 自分達の思いを勝手にぶつけてさ、でもそれって雪姫さんと向き合ってないよね?」
「⋯⋯」
場が静まり返る。
「雪姫さんは結構話すと楽しいよ。ゲームとかもしてるし、人当たりも良いし、ちょっと押しが強いけど、それだけ自分の意志が強いって事だし、ねぇ君達にはそれが分かってないでしょ?」
「⋯⋯」
「君達が雪姫さんに憧れを持って、それを貶したのかもしれない。だけど、偉そうに言うようだけど、俺が居なくなったら、きっと雪姫さんは悲しむよ」
「⋯⋯」
「雪姫さんの悲しむ顔、見たいの?」
「⋯⋯ッ!」
目の前の人が俺のロープを解いてくれる。
案外適当な言葉の羅列を並べるだけで行けるもんなんだな。
ま、本音だけど。
今まで関わっていなかった西園寺。
一緒に過ごす上で西園寺の知らなかった顔や感情等をどんどん分かる。
それで、俺は皆とは違う西園寺のイメージがある。
「⋯⋯伊集院さん。いや、拓海君。今日からお前は我々の同士だ! 歓迎しよう!」
「いや無理」
急いでドアをスライドさせて出ると、廊下に倒れる男子生徒と、顔が真っ赤な西園寺が居た。
「~~~~~」
なんとも言えない感情と表情をし、俺に向ける。
声も出さないようだった。
いやまぁ、聞かれた俺も恥ずかしい。
「あ、の」
「うん?」
「~~あ、の」
「なに?」
「⋯⋯あああああああ!」
「なんで!」
『ええええええええ!』
西園寺が叫んで俺に飛びついて来た。
レスリングのタックルかと思われるような飛び付きで、俺は後ろに倒れる。
床が固く、頭が激しく揺らされて気絶する。
「た、拓海きゅん! 嬉しいです! 無理矢理一緒に住ませて嫌われているかと思ってました! ⋯⋯あれ? 拓海君?」
俺が気絶している間に、西園寺は取り返しのつかない事をしていた。
いや、本当にアウトな事をしてくれた。
俺を捉えた人達の目が、再び怪しく赤く光る。
「一緒に」
「住む」
「だと」
「拓海君! 拓海君! お眠なんですか!」
ガタガタ揺らされようが、俺が起きる事はなかった。
5限目の途中で復帰した俺は教室に戻った。
空腹でぶっ倒れそうだ。
ドアを開くと全生徒の目がこちらに向き、西園寺が席を立つ。
「拓海君!」
「ああ、大丈夫」
問題はあるけど。
そもそも西園寺のせいだよーなんて言えないしな。
取り敢えず席について貰う。
なんか西園寺の顔が少し赤らめている気がする。
「何があった?」
神威が小声で話し掛けて来る。
「実は、あんまり分かってない」
西園寺が何かして気絶したのは分かるんだけど、そのちょっと前の記憶が無い。
ただ、なんか嫌な感じがするんだよな。
放課後、桜井姉妹は部活があるようで、俺達は2人で帰る。
「ふふ~んふふ~ん」
「なんか今日午後からテンションが高いな。何か良い事があったんですか?」
「⋯⋯え」
「え?」
「覚えてないんですか?」
「何を?」
「⋯⋯(ピカーン!)拓海君が私に対して『とても好きなんだ。頼む、全てを俺にくれないか』と言ってくれたではありませんか!」
「嘘だな」
「嘘ではありません!」
俺は西園寺の目を見つめる。
「ッ!」
「雪姫さんって、嘘つく時、髪の毛をクルクルする癖があるんですよ」
それを言う。
「わ、私の事、良く見てますね」
「まぁ。(お試し)彼氏ですから」
それだけ言うと、西園寺の顔が赤く染まり、背中に顔を埋めて来る。
この状態だと歩き難いんだが。
「歩き難いんですけど」
「全部拓海君が悪いので、少しの間、このままで居させてください」
俺が悪いと言われると罪悪感がある。
ここは素直に言う事を聞いておこう。
⋯⋯最初の頃は本当に頭のおかしい子だと思っていた。
やる事が無茶苦茶で支離滅裂だし、意味が分からなかった。
だけど、最近はこの生活にも慣れてしまい、この不自然な生活も楽しいと思えている。
もしも大切な人は誰かと聞かれたら今ならこう答える自信がある。
残った大切な2人の妹、そして西園寺だと。
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