7 / 11
第7話 生徒会室に呼ばれる
しおりを挟む
その日の昼休み。
目立たないように、校庭を回ってぼくは歩いていた。なぜ歩くかといえば、運動不足にならないためである。後三周はまわりたい。そう思っていると、正夫が近づいてきた。そして、ぼくの前でとまった。
「たけしくん、ちょっと来てほしいんだ?」
「正夫くんが、ぼくに用事があるとは思えないけどね」
「ぼくじゃないんだ。生徒会長の白川玲子さんだよ」
「なに、白川玲子」
そこまで言って、ぼくはうなっていた。
白川玲子はスラリーとして背が高く、目は大きく肌の色は白くすきとっている。つまり、美人なのだ。その上、成績がよく、学校中のあこがれの人物。と言うことは、ぼくに関係があるはずがない。
「生徒会といさかいを起こしたことは、ないよ」
「いや、いっしょに来てもらわないと、ぼくの立場がなくなるよ」
そう言った正夫は顔をあざめ、ぼくが逃げないように、前にたちはだかった。ぼくが走り出せば、大声をあげるに違いない。それはまずい。注目をあびてしまう。
「どうすれば、いいのかな?」
「白川さんとあってもらえばいいんだ。白川さんは生徒会室にいる」
「分かった。そこへ行くよ」
逮捕された犯人のように正夫の後についていった。
生徒会室は校舎の2階、放送室の隣にある。階段をあがり、出入り口の上部につ り下げられた表示板をぼくは見た。間違いなく、生徒会室と書かれている。ここに生徒会室があることを知っていたが、ぼくは一度も来たことがない。正夫はドアをノックした。
「正夫です。大谷たけしをお連れしました」
「どうぞ。お入りなさい」
「それでは、入ります」
正夫はドアをあけ中に入ると、ぼくも後に続いた。
部屋の両側には、ガラス戸のついた書庫がならび、窓際に大きな机と肘かけ椅子がおかれている。その椅子にすわっていた女の子がぼくの方に顔をむけた。
「あなたが、大谷たけしさんなのね。評判は聞いております」
「評判?」
ぼくは人知れずに生きていて、目立たないようにしているのに、どうしてそういうことに。思わず、ぼくは正夫を見てしまった。正夫は顔を赤くしている。
「いや、ぼくは余計なことを言ってはいないよ。ただ、きみが、けんかにならずに、ゆすりをしていた高校生をおっぱらった話を白川さんにしてあげただけだよ」
「じつは、私たちは、あなたのような人を必要としているのです」と、白川さん。
「正夫くんが、見たのは、たまたまのことで、ぼくが少しがまんをしていたら、つかれた相手がやめていっただけですよ」
「その忍耐力がいまは必要とされているんです。小学生を相手に恐喝をする人たちが増えているとPTAでも問題になっているんですよ」
「そうですか? 大変ですね」
そう言ったぼくは、生徒会室から出ていこうとした。
「たけしさん、お待ちなさい」
「なんですか?」
「実は、生徒会では、恐喝されることが起きないように、学校近くを見て歩くことにしたのです」
「いやあ、いいことですね。ぜひ、やるべきです」
「そこで、見て歩く時に参加してほいしのです」
「ええ、でも、そんな大役。ぼくに向いていないし、だいたいどうすればいいのか、わからないし」
「もちろん、あなた一人におしつける訳にはいきませんわ。当然、私もごいっしょにまいります」
「そうですか?」
どうも、簡単に聞いては、いけないきがした。
「放課後、学校近くにあるコンビニ・ハローのあたりを見て歩きたいわ。同行をお願いしますね」
「今日ですか?」
「そうですよ。生徒会役員は普通の生徒たちが帰った後、しばらく学校に残って打ち合わせをします。二十分ほどかかりますけど。待っていてくださいね。校門の前で」
そう言った白川さんは、甲高い声をあげて笑った。
目立たないように、校庭を回ってぼくは歩いていた。なぜ歩くかといえば、運動不足にならないためである。後三周はまわりたい。そう思っていると、正夫が近づいてきた。そして、ぼくの前でとまった。
「たけしくん、ちょっと来てほしいんだ?」
「正夫くんが、ぼくに用事があるとは思えないけどね」
「ぼくじゃないんだ。生徒会長の白川玲子さんだよ」
「なに、白川玲子」
そこまで言って、ぼくはうなっていた。
白川玲子はスラリーとして背が高く、目は大きく肌の色は白くすきとっている。つまり、美人なのだ。その上、成績がよく、学校中のあこがれの人物。と言うことは、ぼくに関係があるはずがない。
「生徒会といさかいを起こしたことは、ないよ」
「いや、いっしょに来てもらわないと、ぼくの立場がなくなるよ」
そう言った正夫は顔をあざめ、ぼくが逃げないように、前にたちはだかった。ぼくが走り出せば、大声をあげるに違いない。それはまずい。注目をあびてしまう。
「どうすれば、いいのかな?」
「白川さんとあってもらえばいいんだ。白川さんは生徒会室にいる」
「分かった。そこへ行くよ」
逮捕された犯人のように正夫の後についていった。
生徒会室は校舎の2階、放送室の隣にある。階段をあがり、出入り口の上部につ り下げられた表示板をぼくは見た。間違いなく、生徒会室と書かれている。ここに生徒会室があることを知っていたが、ぼくは一度も来たことがない。正夫はドアをノックした。
「正夫です。大谷たけしをお連れしました」
「どうぞ。お入りなさい」
「それでは、入ります」
正夫はドアをあけ中に入ると、ぼくも後に続いた。
部屋の両側には、ガラス戸のついた書庫がならび、窓際に大きな机と肘かけ椅子がおかれている。その椅子にすわっていた女の子がぼくの方に顔をむけた。
「あなたが、大谷たけしさんなのね。評判は聞いております」
「評判?」
ぼくは人知れずに生きていて、目立たないようにしているのに、どうしてそういうことに。思わず、ぼくは正夫を見てしまった。正夫は顔を赤くしている。
「いや、ぼくは余計なことを言ってはいないよ。ただ、きみが、けんかにならずに、ゆすりをしていた高校生をおっぱらった話を白川さんにしてあげただけだよ」
「じつは、私たちは、あなたのような人を必要としているのです」と、白川さん。
「正夫くんが、見たのは、たまたまのことで、ぼくが少しがまんをしていたら、つかれた相手がやめていっただけですよ」
「その忍耐力がいまは必要とされているんです。小学生を相手に恐喝をする人たちが増えているとPTAでも問題になっているんですよ」
「そうですか? 大変ですね」
そう言ったぼくは、生徒会室から出ていこうとした。
「たけしさん、お待ちなさい」
「なんですか?」
「実は、生徒会では、恐喝されることが起きないように、学校近くを見て歩くことにしたのです」
「いやあ、いいことですね。ぜひ、やるべきです」
「そこで、見て歩く時に参加してほいしのです」
「ええ、でも、そんな大役。ぼくに向いていないし、だいたいどうすればいいのか、わからないし」
「もちろん、あなた一人におしつける訳にはいきませんわ。当然、私もごいっしょにまいります」
「そうですか?」
どうも、簡単に聞いては、いけないきがした。
「放課後、学校近くにあるコンビニ・ハローのあたりを見て歩きたいわ。同行をお願いしますね」
「今日ですか?」
「そうですよ。生徒会役員は普通の生徒たちが帰った後、しばらく学校に残って打ち合わせをします。二十分ほどかかりますけど。待っていてくださいね。校門の前で」
そう言った白川さんは、甲高い声をあげて笑った。
1
あなたにおすすめの小説
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
ぼくのだいじなヒーラー
もちっぱち
絵本
台所でお母さんと喧嘩した。
遊んでほしくて駄々をこねただけなのに
怖い顔で怒っていたお母さん。
そんな時、不思議な空間に包まれてふわりと気持ちが軽くなった。
癒される謎の生き物に会えたゆうくんは楽しくなった。
お子様向けの作品です
ひらがな表記です。
ぜひ読んでみてください。
イラスト:ChatGPT(OpenAI)生成
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
【親子おはなし絵本】ドングリさんいっぱい(2~4歳向け(漢字えほん):いろいろできたね!)
天渡 香
絵本
「ごちそうさま。ドングリさんをちょうだい」ママは、さっちゃんの小さな手に、ドングリさんをのせます。
+:-:+:-:+
ドングリさんが大好きな我が子ために作った絵本です。
+:-:+:-:+
「ひとりでトイレに行けたね!」とほめながら、おててにドングリさんを渡すような話しかけをしています(親子のコミュニケーションを目的にしています)。
+:-:+:-:+
「ドングリさんをちょうだい」のフレーズを繰り返しているうちに、子供の方から「ドングリさんはどうしたらもらえるの?」とたずねてくれたので、「ひとりでお着がえできたら、ドングリさんをもらえるよ~」と、我が家では親子の会話がはずみました。
+:-:+:-:+
寝る前に、今日の「いろいろできたね!」をお話しするのにもぴったりです!
+:-:+:-:+
2歳の頃から、園で『漢字えほん(漢字が含まれている童話の本)』に親しんでいる我が子。出版数の少ない、低年齢向けの『漢字えほん』を自分で作ってみました。漢字がまじる事で、大人もスラスラ読み聞かせができます。『友達』という漢字を見つけて、子供が喜ぶなど、ひらがなだけの絵本にはない発見の楽しさがあるようです。
+:-:+:-:+
未満児(1~3歳頃)に漢字のまじった絵本を渡すというのには最初驚きましたが、『街中の看板』『広告』の一つ一つも子供にとっては楽しい童話に見えるようです。漢字の成り立ちなどの『漢字えほん』は多数ありますが、童話に『漢字とひらがなとカタカナ』を含む事で、自然と興味を持って『文字が好き』になったみたいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる