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第13話・かもめが翔んだ日
【群青・その2】
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(ドザーーーーーーーーーーーーーーーッ!!ドザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!)
夜9時を過ぎた頃であった。
四国の瀬戸内側に1時間に120ミリに相当する猛烈な雨が一気にふりしきった。
(ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!)
防災行政無線のスピーカーからよりし烈なブザー音が響き渡った。
今治市のどこかで大規模な土砂災害が発生したようだ。
ところ変わって、波止浜の母子保護施設にて…
母子保護施設は高台にあるが、建物の後ろにある山の斜面が崩れる恐れが出たので、施設で暮らしている子どもたちとお母さま方たちは避難することになった。
子どもたちとお母さま方たちは、必要最低限の荷物だけを持って建物から出たあと予め手配していたいずみ観光のロゴ入りのバスに乗り込んだ。
子どもたちとお母さま方たちがバスに乗り込んだあと、出発しようとした時であった。
ゆりこがバスに乗ってないとお母さま方のひとりが言うた。
施設のスタッフさんたちふたりは、バスを降りたあとゆりこがいる部屋へ向かった。
ゆりこがいる部屋にて…
ゆりこは、ぼんやりした表情で部屋の中にいた。
部屋の戸は、カギがかけられていた。
(ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!)
部屋の外から、戸をたたく音が響いた。
「ゆりこちゃん!!ゆりこちゃん!!特別警報と緊急安全確保が出ているから早く出なさい!!」
イヤ…
ゆりこ…
出ない…
ゆりこは、涙を流しながらつぶやいた。
(ゴゴ…)
この時、近くの山で鈍い地響きが発生した。
同時に、小石がパラパラと落ちていた。
施設のスタッフさんふたりは、なおもゆりこに避難してと呼びかけた。
「ゆりこちゃん!!山が崩れるから早く出なさい!!」
「今から国際ホテルへ行くわよ!!」
「ゆりこちゃん出てきてよ!!」
イヤ…
ゆりこ…
避難しない…
ここで…
さびしく人生を終えるから…
(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロドスーン!!ドザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!)
この時、よりし烈な雷鳴が轟いた。
その上に、200ミリ近くに相当する猛烈な雨が一気にふりしきった。
「大変!!もうすぐ崩れるわ!!」
「逃げましょう!!」
施設のスタッフさんふたりは、ゆりこの説得をあきらめて避難することにした。
それから2分後に、ゆりこを説得していたスタッフさんふたりがバスに乗り込んだ。
バスは、すぐに施設から出発した。
それから5分後に、施設の敷地内に土砂が流れ込んだ。
同時に、敷地のすぐ下にあるがけの一部分崩落した。
施設で暮らしている子どもたちとお母さま方たちは、今治市旭町《しないあさひまち》にある今治国際ホテルに避難した。
施設は、敷地内に土砂が流れ込んだが建物に被害は及ばなかった。
しかし、敷地のすぐ下のがけが一部崩落したので継続して暮らすことができなくなった。
一方、イワマツグループのA班のメンバーたちと一緒に活動している三浦工業《みうらのほんしゃ》のスタッフさんたちで松山市の山沿いの地域に自宅がある8世帯の家族と建物は無事であることが確認された。
このあとも、イワマツグループのA班のメンバーたちは三浦工業《みうらのほんしゃ》と連絡を取りながら情報収集などに取り組んだ。
夜9時を過ぎた頃であった。
四国の瀬戸内側に1時間に120ミリに相当する猛烈な雨が一気にふりしきった。
(ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!)
防災行政無線のスピーカーからよりし烈なブザー音が響き渡った。
今治市のどこかで大規模な土砂災害が発生したようだ。
ところ変わって、波止浜の母子保護施設にて…
母子保護施設は高台にあるが、建物の後ろにある山の斜面が崩れる恐れが出たので、施設で暮らしている子どもたちとお母さま方たちは避難することになった。
子どもたちとお母さま方たちは、必要最低限の荷物だけを持って建物から出たあと予め手配していたいずみ観光のロゴ入りのバスに乗り込んだ。
子どもたちとお母さま方たちがバスに乗り込んだあと、出発しようとした時であった。
ゆりこがバスに乗ってないとお母さま方のひとりが言うた。
施設のスタッフさんたちふたりは、バスを降りたあとゆりこがいる部屋へ向かった。
ゆりこがいる部屋にて…
ゆりこは、ぼんやりした表情で部屋の中にいた。
部屋の戸は、カギがかけられていた。
(ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!)
部屋の外から、戸をたたく音が響いた。
「ゆりこちゃん!!ゆりこちゃん!!特別警報と緊急安全確保が出ているから早く出なさい!!」
イヤ…
ゆりこ…
出ない…
ゆりこは、涙を流しながらつぶやいた。
(ゴゴ…)
この時、近くの山で鈍い地響きが発生した。
同時に、小石がパラパラと落ちていた。
施設のスタッフさんふたりは、なおもゆりこに避難してと呼びかけた。
「ゆりこちゃん!!山が崩れるから早く出なさい!!」
「今から国際ホテルへ行くわよ!!」
「ゆりこちゃん出てきてよ!!」
イヤ…
ゆりこ…
避難しない…
ここで…
さびしく人生を終えるから…
(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロドスーン!!ドザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!)
この時、よりし烈な雷鳴が轟いた。
その上に、200ミリ近くに相当する猛烈な雨が一気にふりしきった。
「大変!!もうすぐ崩れるわ!!」
「逃げましょう!!」
施設のスタッフさんふたりは、ゆりこの説得をあきらめて避難することにした。
それから2分後に、ゆりこを説得していたスタッフさんふたりがバスに乗り込んだ。
バスは、すぐに施設から出発した。
それから5分後に、施設の敷地内に土砂が流れ込んだ。
同時に、敷地のすぐ下にあるがけの一部分崩落した。
施設で暮らしている子どもたちとお母さま方たちは、今治市旭町《しないあさひまち》にある今治国際ホテルに避難した。
施設は、敷地内に土砂が流れ込んだが建物に被害は及ばなかった。
しかし、敷地のすぐ下のがけが一部崩落したので継続して暮らすことができなくなった。
一方、イワマツグループのA班のメンバーたちと一緒に活動している三浦工業《みうらのほんしゃ》のスタッフさんたちで松山市の山沿いの地域に自宅がある8世帯の家族と建物は無事であることが確認された。
このあとも、イワマツグループのA班のメンバーたちは三浦工業《みうらのほんしゃ》と連絡を取りながら情報収集などに取り組んだ。
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