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第11話・メモリーグラス
【メモリーグラス】
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ゆりことてつろうは、2月29日に婚姻届を今治市役所に強行提出した。
ふたりは、恵美須町3丁目にある安アパートに移り住んだ。
てつろうは、大学院時代の友人のツテで矢田にある短大に再就職した。
経理の仕事で、月給13万円と大きく下がった。
専業主婦で床の間にかざってもらえると思っていたゆりこは、てつろうに強い不満を抱いた。
あの時、てつろうさんは専業主婦で床の間にかざってあげるとゆりこに言うた。
短大の教授に再就職後も、安定した収入が見込めると期待したのに…
どないしてくれるねん!!
そのように思ったゆりこは、再びバイトを始めることを決意した。
ゆりこは、入籍した翌日に大学時代の友人のツテで東門町のフジグランに再就職した。
時は、開店30分前(朝8時半頃)であった。
ゆりこは、陳列棚に入荷した新鮮な野菜類をならべながらつぶやいた。
てつろうさんは…
ゆりこにウソをついた…
専業主婦で床の間にかざってあげると言うたけん、プロポーズをO.K.した…
てつろうさんが短大に再就職することが決まったと聞いた時…
短大の教授で、安定した収入が見込めると思ってよろこんだ。
けれど…
経理事務で月給13万円と聞いてヒョーシヌケしたわ…
あななはした金で、どうやってゆりこを養うのよ…
ゼッタイ無理よ!!
てつろうさんは、なんで実家の大家族に対してあななタンカ切ったのか…
単に実家から逃げたいから、あななタンカ切ったと思うわ。
それは、ゆりこが目ざめた日の夕方頃であった。
てつろうは、3・5世帯の大家族に対してゆりこと結婚することを認めてほしいと強要した。
研究の成果が世に認められて、表彰された…
高収入でゆりこを養う自信がついた…
だから、結婚を認めてほしい…
3・5世帯の大家族は、てつろうの言葉を聞いてホンマに大丈夫なのかとキグした。
相手の気持ちは、きちんときいとんか…
てつろうは一方的に結婚したいと言うけど、もう少しの間だけでも待とうと言う気持ちはないのか…
3・5世帯の大家族…特に政子六郎夫婦とふたりの兄嫁は、猛反対を唱えていた。
優香は、てつろうに対してあつかましい声で言うた。
「てつろうさん!!あなたは研究が世に認められたからゆりこさんと結婚すると言うたけど、うちら家族がどないおもとんか分かってへんみたいね!!」
「優香義姉さんは、オレとゆりこの結婚にどなな不満があると言うねん!!」
「不満があるからいよんじゃないのよ!!うちら家族はもう少しの間だけ待つことはできないのかといよるのよ!!」
「もう少しの間だけ待てといよる意味が分からんねん!!あんたらは、なんだかんだ言うて頭ごなしに反対を唱えているじゃないか!!」
「てつろうさん!!」
「義姉さんやめて!!」
ブチキレを起こした優香を由芽がなだめに入った。
「由芽さんは介入しないで!!」
「義姉さん、おちついてよぉ~」
「あのね!!てつろうさんは甘ったれているのよ!!甘ったれているから強烈な声で怒鳴りつけないと分からんのよ!!」
「おちついてよぉ~」
「やかましい!!てつろうさんの甘ったれた性格を直す方法は怒鳴りつけて、はりまわしてヤイトすえるしかないのよ!!あなた!!ヤイト(お灸)持ってきてよ!!」
「おい優香、落ち着けよぉ~」
「やかましい!!早くヤイト持ってきてよ!!」
優香が激怒したので、家族総出で優香を押さえ付けた。
結局、話し合いはもの別れに終わった。
なので、晩ごはん後にもう一度話し合いをすることにした。
話しは、晩ごはん時のことであった。
3・5世帯の大家族とてつろうとゆりこは、同じテーブルで優香と由芽が作った晩ごはんを食べていた。
てつろうは、政子から『晩ごはんを食べたあとおかーさんとおとーさんからお話しがあります。』と怒った声で言われたことに腹を立てていた。
なので、ひとくちもごはんを食べていなかった。
向かいに座っている由芽が、過度にやさしい声でてつろうに言うた。
「(気持ち悪い声で言う)てつろうさん、どうしたのかなぁ~まだひとくちも食べていないわよ。」
「(ひねた声で)るせー…食べたくもねえよ…」
由芽は、困った声でてつろうに言うた。
「(困った声で)困ったわねぇ…あのねてつろうさん、義父母さまはてつろうさんがどのような生き方を望んでいるのかを知りたいから『お話しをします』と言うたのよ。」
「(怒った声で)なんでそななことをせないかんのぞ!?」
「だから、てつろうさんがどんな生き方を望んでいるのかを言うてほしいから義父母さまは『お話しをします』と言うたのよ!!」
由芽が言うた言葉にブチ切れたてつろうは、六郎のこめかみをグーで殴りつけた。
(ガーン!!)
「オドレのせいだ!!オレを結婚できんようにさせたのはオドレのせいだ!!」
「こ、殺さないでくれぇ~」
「ふざけるな!!」
由芽の端にいたたけろうは、てつろうにやめろと言うた。
「おいてつろう!!なんでオヤジに暴力をふるうのだよぉ!!」
「オヤジのせいでオレは結婚できんなったから殴った!!」
「てつろう!!お前はかんちがいしているとは思わんのか!?」
(ガーン!!)
てつろうは、グーでたけろうの左目付近を殴りつけた。
「ああ…」
「あなた!!」
「左目が見えない…助けてくれぇ~」
(ガチャーン!!ギャー!!)
てつろうは、みつろう優香夫婦のふたりの子供の食器をもので投げつけて壊した。
ふたりの子供たちが激しい声で泣き叫んでいた。
みつろうは、てつろうになんてことをするのだと怒鳴りつけた。
(ガラガラガラガシャーン!!)
怒り狂ったてつろうは、食卓をひっくり返してめちゃくちゃに破壊したあと、ボストンバッグを持って、ゆりこを連れて家出することにした。
「オドレら!!一生呪いまくるから…こなな家、すててやる!!」
てつろうは、家出する前に和子が七五三の時に着ていた子供用のふりそで(40万円相当)と六郎の実家から贈られた琉球絣(りゅうきゅうがすり)十反など…高価な品物20数点を強奪した。
そして、ゆりこを連れて家出した。
翌日、市役所へ行って戸籍抄本を取ったあと尾鷲市から家出した。
そして、2月29日に今治市役所に婚姻届を提出した…
…と言うことである。
ふたりは、恵美須町3丁目にある安アパートに移り住んだ。
てつろうは、大学院時代の友人のツテで矢田にある短大に再就職した。
経理の仕事で、月給13万円と大きく下がった。
専業主婦で床の間にかざってもらえると思っていたゆりこは、てつろうに強い不満を抱いた。
あの時、てつろうさんは専業主婦で床の間にかざってあげるとゆりこに言うた。
短大の教授に再就職後も、安定した収入が見込めると期待したのに…
どないしてくれるねん!!
そのように思ったゆりこは、再びバイトを始めることを決意した。
ゆりこは、入籍した翌日に大学時代の友人のツテで東門町のフジグランに再就職した。
時は、開店30分前(朝8時半頃)であった。
ゆりこは、陳列棚に入荷した新鮮な野菜類をならべながらつぶやいた。
てつろうさんは…
ゆりこにウソをついた…
専業主婦で床の間にかざってあげると言うたけん、プロポーズをO.K.した…
てつろうさんが短大に再就職することが決まったと聞いた時…
短大の教授で、安定した収入が見込めると思ってよろこんだ。
けれど…
経理事務で月給13万円と聞いてヒョーシヌケしたわ…
あななはした金で、どうやってゆりこを養うのよ…
ゼッタイ無理よ!!
てつろうさんは、なんで実家の大家族に対してあななタンカ切ったのか…
単に実家から逃げたいから、あななタンカ切ったと思うわ。
それは、ゆりこが目ざめた日の夕方頃であった。
てつろうは、3・5世帯の大家族に対してゆりこと結婚することを認めてほしいと強要した。
研究の成果が世に認められて、表彰された…
高収入でゆりこを養う自信がついた…
だから、結婚を認めてほしい…
3・5世帯の大家族は、てつろうの言葉を聞いてホンマに大丈夫なのかとキグした。
相手の気持ちは、きちんときいとんか…
てつろうは一方的に結婚したいと言うけど、もう少しの間だけでも待とうと言う気持ちはないのか…
3・5世帯の大家族…特に政子六郎夫婦とふたりの兄嫁は、猛反対を唱えていた。
優香は、てつろうに対してあつかましい声で言うた。
「てつろうさん!!あなたは研究が世に認められたからゆりこさんと結婚すると言うたけど、うちら家族がどないおもとんか分かってへんみたいね!!」
「優香義姉さんは、オレとゆりこの結婚にどなな不満があると言うねん!!」
「不満があるからいよんじゃないのよ!!うちら家族はもう少しの間だけ待つことはできないのかといよるのよ!!」
「もう少しの間だけ待てといよる意味が分からんねん!!あんたらは、なんだかんだ言うて頭ごなしに反対を唱えているじゃないか!!」
「てつろうさん!!」
「義姉さんやめて!!」
ブチキレを起こした優香を由芽がなだめに入った。
「由芽さんは介入しないで!!」
「義姉さん、おちついてよぉ~」
「あのね!!てつろうさんは甘ったれているのよ!!甘ったれているから強烈な声で怒鳴りつけないと分からんのよ!!」
「おちついてよぉ~」
「やかましい!!てつろうさんの甘ったれた性格を直す方法は怒鳴りつけて、はりまわしてヤイトすえるしかないのよ!!あなた!!ヤイト(お灸)持ってきてよ!!」
「おい優香、落ち着けよぉ~」
「やかましい!!早くヤイト持ってきてよ!!」
優香が激怒したので、家族総出で優香を押さえ付けた。
結局、話し合いはもの別れに終わった。
なので、晩ごはん後にもう一度話し合いをすることにした。
話しは、晩ごはん時のことであった。
3・5世帯の大家族とてつろうとゆりこは、同じテーブルで優香と由芽が作った晩ごはんを食べていた。
てつろうは、政子から『晩ごはんを食べたあとおかーさんとおとーさんからお話しがあります。』と怒った声で言われたことに腹を立てていた。
なので、ひとくちもごはんを食べていなかった。
向かいに座っている由芽が、過度にやさしい声でてつろうに言うた。
「(気持ち悪い声で言う)てつろうさん、どうしたのかなぁ~まだひとくちも食べていないわよ。」
「(ひねた声で)るせー…食べたくもねえよ…」
由芽は、困った声でてつろうに言うた。
「(困った声で)困ったわねぇ…あのねてつろうさん、義父母さまはてつろうさんがどのような生き方を望んでいるのかを知りたいから『お話しをします』と言うたのよ。」
「(怒った声で)なんでそななことをせないかんのぞ!?」
「だから、てつろうさんがどんな生き方を望んでいるのかを言うてほしいから義父母さまは『お話しをします』と言うたのよ!!」
由芽が言うた言葉にブチ切れたてつろうは、六郎のこめかみをグーで殴りつけた。
(ガーン!!)
「オドレのせいだ!!オレを結婚できんようにさせたのはオドレのせいだ!!」
「こ、殺さないでくれぇ~」
「ふざけるな!!」
由芽の端にいたたけろうは、てつろうにやめろと言うた。
「おいてつろう!!なんでオヤジに暴力をふるうのだよぉ!!」
「オヤジのせいでオレは結婚できんなったから殴った!!」
「てつろう!!お前はかんちがいしているとは思わんのか!?」
(ガーン!!)
てつろうは、グーでたけろうの左目付近を殴りつけた。
「ああ…」
「あなた!!」
「左目が見えない…助けてくれぇ~」
(ガチャーン!!ギャー!!)
てつろうは、みつろう優香夫婦のふたりの子供の食器をもので投げつけて壊した。
ふたりの子供たちが激しい声で泣き叫んでいた。
みつろうは、てつろうになんてことをするのだと怒鳴りつけた。
(ガラガラガラガシャーン!!)
怒り狂ったてつろうは、食卓をひっくり返してめちゃくちゃに破壊したあと、ボストンバッグを持って、ゆりこを連れて家出することにした。
「オドレら!!一生呪いまくるから…こなな家、すててやる!!」
てつろうは、家出する前に和子が七五三の時に着ていた子供用のふりそで(40万円相当)と六郎の実家から贈られた琉球絣(りゅうきゅうがすり)十反など…高価な品物20数点を強奪した。
そして、ゆりこを連れて家出した。
翌日、市役所へ行って戸籍抄本を取ったあと尾鷲市から家出した。
そして、2月29日に今治市役所に婚姻届を提出した…
…と言うことである。
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