上 下
66 / 240
第7話・恋一夜

【十戒(1984)】

しおりを挟む
時は、11月20日の午後1時過ぎであった。

この日、大番頭《おおばんと》はん方の家に奈保子《なおこ》の父親と実姉《あね》・糸井祐子《いといゆうこ》(43歳)と長男・明信《あきのぶ》(4つ)が訪ねてきた。

家の特大広間のテーブルにいとと桃子《ももこ》と奈保子《なおこ》の父親と祐子《ゆうこ》と明信《あきのぶ》が集まっていた。

祐子《ゆうこ》は、いとと桃子《ももこ》に対してメキシコに長期出張中《タンシンフニンチュウ》のダンナとリコンすると一方的に言うた。

話を聞いたいとは、ものすごく困った声で言うた。

「祐子《ゆうこ》さん、どうして急にリコンすると言うのよ…落ちついてよ~」

祐子《ゆうこ》は、クソナマイキな表情でいとに言い返した。

「うちはダンナにグロウされたのよ!!『現地で知り合った女《セニョリータ》とシンケンなお付き合いを始めた…』と言うたのよ!!ホンマにホンマの話よ!!」

桃子《ももこ》は、ものすごく困った声で祐子《ゆうこ》に言うた。

「祐子《ゆうこ》さん、冷静になってよ~」

祐子《ゆうこ》は、クソナマイキな表情で桃子《ももこ》に言い返した。

「冷静になれないわよ!!ダンナはうちをグロウしたのよ!!うちよりもきれいな女《セニョリータ》の方がいいのよ!!」
「祐子《ゆうこ》さん~」
「なんやねんもう!!」
「もしかしたら、聞き違いしたかもしれないわよ~」
「聞き違いじゃないわよ!!ダンナは、メキシコで暮らしている女《セニョリータ》が好きだと言うたのよ!!せやけんリコンするのよ!!」
「それじゃあ、祐子《ゆうこ》さんはどうしたいのよ?」

桃子《ももこ》が言うた言葉に対して、祐子《ゆうこ》はクソナマイキな表情で答えた。

「うちは、結婚にしばられるのはものすごくイヤよ!!」
「だから、祐子《ゆうこ》さんはダンナとリコンしたあとはどうしたいのですか!?」
「うちは、自由きままに暮らしたいのよ!!せやけんダンナとリコンするのよ!!」
「それじゃあ、お子さまはどうなさるのですか?」
「うざいから施設へ預けるわよ!!」

いとは、ものすごく怒った表情で祐子《ゆうこ》に言うた。

「祐子《ゆうこ》さん!!」
「なんやねん!!」
「甘えるのもええかげんにしいよ!!」

そんな中であった。

ダサい色のジャージ姿のゆらさんが特大広間にやって来た。

「おかーちゃん。」
「(いと、あつかましい声で言う)なんやねん…」
「(ゆらさん、のんきな声で言う)まきの夫婦が来たよ~」
「(いと、ものすごくあつかましい声で言う)今は応対できないと言うてよ~」

この時であった。

たくみがものすごく困った表情で言いながら家に入った。

「おばさま~こっちはものすごく困っているのだよ~」
「たくみさん~」

つづいて、まきがものすごく怒った声で言いながら家に入った。

「おばさま!!水口《みなくち》のおとーさまを怒鳴りつけてよ!!」
「まき…」
「うちらは、ダンナの知人に頼まれて高松へ行ったのよ!!」
「高松~」
「奈保子《なおこ》さん…バスローブを脱いだら中に入ってよ!!」

このあと、奈保子《なおこ》が全裸《はだか》の状態で部屋に入った。

奈保子《なおこ》の身体《カラダ》は、男性客《おとこ》の体液などでグチョグチョに汚れていた…

顔は、ブクブクに腫れていた…

…ものすごく痛々しい姿であった。

まきは、ものすごく怒った声でいとに言うた。

「おばさま!!今すぐに水口《みなくち》のおとーさまを怒鳴りつけてよ!!」
「まき…」
「自分の娘がこなな痛々しい姿で帰って来たのよ!!それ見てなんとも思わへんの!?」
「まき…」

この時、奈保子《なおこ》の父親は痛々しい姿に変わり果てた奈保子《なおこ》を見ておどろいた。

「奈保子《なおこ》、おい…どないしたんぞ!!」
「ぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすん…」

痛々しい姿の奈保子《なおこ》は、ぐすんぐすんと泣きながらその場に座り込んだ。

奈保子《なおこ》の父親は、ものすごく困った表情を浮かべながら奈保子《なおこ》を見つめていた。

いとは、下唇をぎゅーとかみながら怒り狂った。

奈保子《なおこ》は、高松市香西北町《こうざいきたまち》のラブホにいた時に男性客《おとこ》からどぎつい暴力をふるわれた…

その後、高価な品物など…持ち物を全部盗まれた…

同時に、全裸の状態で置き去りにされた…

その後、高松市内《しない》の警察署に保護された…

それから数日後にまきたくみ夫婦が身元を引き受けた…

…と言うことである。

奈保子《なおこ》は、このあとどうなるのだろうか?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

処理中です...