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第1話・風のララバイ
【白い冬】
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(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー!!カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン!!ドカーン!!ドカーン!!ドカーン!!)
時は、1月17日の深夜3時頃であった。
街の中心地に大規模な爆発音と消防車のサイレン音とハンショウの音が響いた。
泉川と浅川の流域で発生した化学物質による悪臭がまだ続いていたので、付近の地区とその周辺の地区が立ち入り禁止になった。
国鉄予讃本線は、浅海駅《あさなみ》(旧北条市)~伊予三芳駅《いよみよし》(旧東予市)の間で普通列車の折り返し運転が行われていた。
特急・急行は、松山駅と伊予西条駅の間で折り返し運転を続けていた。
安全を確保するために、伊予三芳駅《いよみよし》~伊予西条駅の間と浅海駅《あさなみ》と松山駅の間で徐行運転の措置を取っていた。
国道196号線と317号線は、今治市内に通じる区間が通行止め…
今治桟橋を発着する旅客船は全便欠航した…
関西と九州を結ぶ阪九フェリーと名門大洋フェリーも欠航した…
関西汽船も四国を経由して別府へ行く便と大阪別府直行便と宮崎・志布志《しぶし》へ行く便も欠航した…
神戸と愛媛を結ぶほわいとさんぽうとフェリー奥道後も欠航した…
貨物船《タンカー》は、四国沖の太平洋をうかいするルートに変更した…
………で物流網《ぶつりゅう》に多大な影響が生じた。
大規模な停電が今も続いているので、電気が使えない…
都市ガスも使えない…
水道も断水した…
電電公社の固定電話も通じなくなった…
多くの学校が破壊されたので、市内の小学校・中学校・県立高校と矢田にある短大は当分のあいだ臨時休校になった…
今治市内《しない》のいたるところで感染症が発生した…
…などの二次災害が多発した。
大規模な爆発は、今もなお続いていた。
テレビラジオなどで被害状況が伝えられたのは、1月17日からであった。
それまでの間、日本全国のテレビラジオの放送は自動放送モードに設定されていた。
日本全国の新聞も、このあいだ発行が止まったので号外で対応した。
テレビラジオの自動放送モードは解除されたが、特別報道番組だけが放送で民放のCMは全部ACジャパンだけが流れた。
話は変わって…
吹揚神社《ふきあげさん》の本殿に避難していたママは、坂を降りて大通りへ向かった。
大通りには、被災した住民たちがたくさんいた。
家財道具をたくさん積んでいる大八車をひいている男性たち…
大型のスーツケースを持って逃げ出した人たち…
…………
大荷物を持っている人たちで混んでいたので、ママは通りに出ることができなかった。
ママは、通りが落ち着くのを待ってから出ることにした。
それから1時間後であった。
ママは、通りに出るあと唐子浜方面へ向かって歩いた。
御厩通《おんまやどお》りの交差点の信号機は、停電により使えなくなった。
南堀通りの道(市内より)は、通りのイチョウ並木とつつじの植え込みがところどころで燃えていた。
通りは、バリケードで封鎖されていた。
バリケードの向こうは、今も大爆発が続いているのできわめて危険である。
付近にいる警察官たちが通りにいる人たちに拡声器で呼びかけていた。
『城東橋から産業道路を通って唐子浜方面に向かってください…』
悲しげな表情を浮かべているママは、ひとことも言わずに城東橋へ向かって歩いた。
時は、朝6時50分頃であった。
ママは、やっとの思いで唐子浜パークに到着した。
駐車場に白いテントがたくさん立ち並んでいた。
白いテントは、被災した人たちのために設けられたエイドステーションである。
エイドステーションには、国鉄・路線バス・今治桟橋を発着する旅客船の運行情報・今治市とその周辺地域の道路交通情報・電気ガス水道と学校などのライフライン情報の掲示板が設けられていた。
国鉄のダイヤの乱れは、長期間に渡ってつづく…
松山~新居浜間のせとうちバス・いよてつバスの特急便は増発して運行中…
国道196号線と317号線は、一部の区間で警察・消防・自衛隊の車両と救援物資を積んだ車両を最優先のために一般車両は乗り入れ禁止…
…などの状態が続いていた。
唐子浜パークに着いたママは、まっさきにエイドステーションへ行った。
エイドステーションには、市役所と愛媛県の地方局の職員たちと今治市内の救急指定病院の医師看護婦さんたち合わせて1000から2000人が常駐していた。
市役所の職員が避難してきた人たちに飲料水の提供するなどのサービスをしていた。
医師たちが体調不良を訴えている人たちに簡単な診察をしていた。
ママは、エイドステーションで飲料水を受け取ったあと被災した住民たちと一緒に壬生川方面へ向かって歩いた。
この時、辺り一帯に白い雪がたくさん積もっていた。
どす黒い雲から細かい雪がたくさん降っていた。
住む家と家族を亡くしたママは、悲しげな表情を浮かべながら歩いた。
今回の大爆発で、詠美《えいみ》と詠美《えいみ》の親きょうだいたちと詠美《えいみ》にストーカーしていた男も死亡した。
一人ぼっちになったママは、ふらついた足取りであちらこちらを放浪する暮らしを余儀なくされた。
その一方であった。
私・イワマツはナイトショップから出発したあと東予港まで歩いて行った。
東予港で長距離トラックをヒッチハイクしたあと、川之江の港通りまで行った。
その後、国鉄川之江駅から国鉄バスと国鉄徳島線を乗り継いで徳島駅へ向かった。
1月12日に南海フェリーに乗って和歌山へ渡った。
大番頭《おおばんと》はんたちを探すことがオックウになった私は、大阪で住むところとバイトを探すことにした。
サラリーマンで生きていく方がいい…
うん、そうしようか…
時は、1月17日の深夜3時頃であった。
街の中心地に大規模な爆発音と消防車のサイレン音とハンショウの音が響いた。
泉川と浅川の流域で発生した化学物質による悪臭がまだ続いていたので、付近の地区とその周辺の地区が立ち入り禁止になった。
国鉄予讃本線は、浅海駅《あさなみ》(旧北条市)~伊予三芳駅《いよみよし》(旧東予市)の間で普通列車の折り返し運転が行われていた。
特急・急行は、松山駅と伊予西条駅の間で折り返し運転を続けていた。
安全を確保するために、伊予三芳駅《いよみよし》~伊予西条駅の間と浅海駅《あさなみ》と松山駅の間で徐行運転の措置を取っていた。
国道196号線と317号線は、今治市内に通じる区間が通行止め…
今治桟橋を発着する旅客船は全便欠航した…
関西と九州を結ぶ阪九フェリーと名門大洋フェリーも欠航した…
関西汽船も四国を経由して別府へ行く便と大阪別府直行便と宮崎・志布志《しぶし》へ行く便も欠航した…
神戸と愛媛を結ぶほわいとさんぽうとフェリー奥道後も欠航した…
貨物船《タンカー》は、四国沖の太平洋をうかいするルートに変更した…
………で物流網《ぶつりゅう》に多大な影響が生じた。
大規模な停電が今も続いているので、電気が使えない…
都市ガスも使えない…
水道も断水した…
電電公社の固定電話も通じなくなった…
多くの学校が破壊されたので、市内の小学校・中学校・県立高校と矢田にある短大は当分のあいだ臨時休校になった…
今治市内《しない》のいたるところで感染症が発生した…
…などの二次災害が多発した。
大規模な爆発は、今もなお続いていた。
テレビラジオなどで被害状況が伝えられたのは、1月17日からであった。
それまでの間、日本全国のテレビラジオの放送は自動放送モードに設定されていた。
日本全国の新聞も、このあいだ発行が止まったので号外で対応した。
テレビラジオの自動放送モードは解除されたが、特別報道番組だけが放送で民放のCMは全部ACジャパンだけが流れた。
話は変わって…
吹揚神社《ふきあげさん》の本殿に避難していたママは、坂を降りて大通りへ向かった。
大通りには、被災した住民たちがたくさんいた。
家財道具をたくさん積んでいる大八車をひいている男性たち…
大型のスーツケースを持って逃げ出した人たち…
…………
大荷物を持っている人たちで混んでいたので、ママは通りに出ることができなかった。
ママは、通りが落ち着くのを待ってから出ることにした。
それから1時間後であった。
ママは、通りに出るあと唐子浜方面へ向かって歩いた。
御厩通《おんまやどお》りの交差点の信号機は、停電により使えなくなった。
南堀通りの道(市内より)は、通りのイチョウ並木とつつじの植え込みがところどころで燃えていた。
通りは、バリケードで封鎖されていた。
バリケードの向こうは、今も大爆発が続いているのできわめて危険である。
付近にいる警察官たちが通りにいる人たちに拡声器で呼びかけていた。
『城東橋から産業道路を通って唐子浜方面に向かってください…』
悲しげな表情を浮かべているママは、ひとことも言わずに城東橋へ向かって歩いた。
時は、朝6時50分頃であった。
ママは、やっとの思いで唐子浜パークに到着した。
駐車場に白いテントがたくさん立ち並んでいた。
白いテントは、被災した人たちのために設けられたエイドステーションである。
エイドステーションには、国鉄・路線バス・今治桟橋を発着する旅客船の運行情報・今治市とその周辺地域の道路交通情報・電気ガス水道と学校などのライフライン情報の掲示板が設けられていた。
国鉄のダイヤの乱れは、長期間に渡ってつづく…
松山~新居浜間のせとうちバス・いよてつバスの特急便は増発して運行中…
国道196号線と317号線は、一部の区間で警察・消防・自衛隊の車両と救援物資を積んだ車両を最優先のために一般車両は乗り入れ禁止…
…などの状態が続いていた。
唐子浜パークに着いたママは、まっさきにエイドステーションへ行った。
エイドステーションには、市役所と愛媛県の地方局の職員たちと今治市内の救急指定病院の医師看護婦さんたち合わせて1000から2000人が常駐していた。
市役所の職員が避難してきた人たちに飲料水の提供するなどのサービスをしていた。
医師たちが体調不良を訴えている人たちに簡単な診察をしていた。
ママは、エイドステーションで飲料水を受け取ったあと被災した住民たちと一緒に壬生川方面へ向かって歩いた。
この時、辺り一帯に白い雪がたくさん積もっていた。
どす黒い雲から細かい雪がたくさん降っていた。
住む家と家族を亡くしたママは、悲しげな表情を浮かべながら歩いた。
今回の大爆発で、詠美《えいみ》と詠美《えいみ》の親きょうだいたちと詠美《えいみ》にストーカーしていた男も死亡した。
一人ぼっちになったママは、ふらついた足取りであちらこちらを放浪する暮らしを余儀なくされた。
その一方であった。
私・イワマツはナイトショップから出発したあと東予港まで歩いて行った。
東予港で長距離トラックをヒッチハイクしたあと、川之江の港通りまで行った。
その後、国鉄川之江駅から国鉄バスと国鉄徳島線を乗り継いで徳島駅へ向かった。
1月12日に南海フェリーに乗って和歌山へ渡った。
大番頭《おおばんと》はんたちを探すことがオックウになった私は、大阪で住むところとバイトを探すことにした。
サラリーマンで生きていく方がいい…
うん、そうしようか…
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