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第三章
修行という名の危険行為
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夜になり、私は着ている服を脱ぎ捨て、浸かる。
想念と呼ばれる、レイスの素。
それを、私は全身に浴びる、身を委ねる。
それだけで、私の持つ魔力は根こそぎ消える。
そして、さしたる間もなく、完全に魔力は回復し、また根こそぎ消える。
それの繰り返し、人間であれば即死するような危険な行為。
「主様、随分と危険な真似をしておられますわね」
「大したことはしておりませんよ。戯れているだけですから」
レオナに見つかってしまったので、想念を纏う。
想念には意思があるため、どう私を着飾りたいのかの要望に応え、補完してあげる。
出来上がったのは、人間のメスがオスとの交尾の際に着るナイトドレスの類。
なぜ私の周りには、このような未成熟な身体に欲情する者が多いのか、理解に苦しみますね。
「扇情的ですわね」
「私の趣味ではありませんが、この子が望んでいますからね」
まだ名前は付けていませんが、いずれは私の私だけの使い魔になりますから、コミュニケーションは大事です。
「……主様、いい機会ですのでお話したいことがあります」
「修行の片手間で良ければどうぞ」
魔力を与えながら、空間に魔法を待機させていく。
ある程度の量になれば、逆再生のように消していく。
「器用なことをされますね」
「この程度はできないと、ハイエルフとは呼べないでしょう」
私に必要なのは、魔力総量を増やすことと、魔法の発動スピードを上げること。
そのためには、より緻密な魔力コントロールを身につけねばなりませんので。
「さて、主様。主様は、なぜ性的な対象にされやすいかについてですが」
「予想外な内容ですね。聞きましょうか」
いつもいつも、困っていますので。
「主様は、少なくとも顔は他の男からすると、魅力的です。これは理解しておりますわね?」
「貴族の家に所有されてましたからね。理解していないと、話になりません」
分かった上で、どう行動するかですからね。
その気にさせるというのは、意外と簡単です。
「そして、男というものは美しい女を欲する者が多いのですわ。即ち、主様はその点において求められることが多いでしょう」
「観賞用でしたら理解しますが、交尾する理由にはなりませんね」
子を作る能力はないという意味だけなら、私は最適でしょうが見た目が未成熟過ぎます。
「欲してはならない、汚してはならない、求めてはならない。そういったしがらみがあると、人はより欲が募る。主様は未成熟であるという点以外は、とても魅力的となります」
「しかし、交尾する理由としては弱いと思いますが」
慣れておかねばならないなどの理由ならまだしも、結局未成熟な身体に欲情する必要がないじゃないですか。
「そして、1番大事なことですけれど。人間は、子供を作ることという目的ではない性行為自体には忌避感がありませんのよ? むしろ、性的興奮を満たすことによる快感を求め、穴さえあれば良いだなどと言う者も少なくありませんわ。主様は、子供を作るという意思が根底にあって初めて、性的興奮を覚えると思っておいでのようですが、そんなものなくても人間は性行為を求めますわ」
なんですかその欠陥生物は?
交尾とは生物の根本にある本能からくる行動でしょう?
その副産物として興奮や快楽を覚えるのが当然のはずです。
「いいですか、人間という生物は、生殖行為である必要性がなくても、性的快楽を得るためだけに、性行為をすることがある生物ですわ。主様は、それを踏まえた上で、振る舞いを変えるべきですわね」
「もしや、子供を性奴隷としていた歴史とは、そういう意味でしたか?」
人間のオス気持ち悪い……
想念と呼ばれる、レイスの素。
それを、私は全身に浴びる、身を委ねる。
それだけで、私の持つ魔力は根こそぎ消える。
そして、さしたる間もなく、完全に魔力は回復し、また根こそぎ消える。
それの繰り返し、人間であれば即死するような危険な行為。
「主様、随分と危険な真似をしておられますわね」
「大したことはしておりませんよ。戯れているだけですから」
レオナに見つかってしまったので、想念を纏う。
想念には意思があるため、どう私を着飾りたいのかの要望に応え、補完してあげる。
出来上がったのは、人間のメスがオスとの交尾の際に着るナイトドレスの類。
なぜ私の周りには、このような未成熟な身体に欲情する者が多いのか、理解に苦しみますね。
「扇情的ですわね」
「私の趣味ではありませんが、この子が望んでいますからね」
まだ名前は付けていませんが、いずれは私の私だけの使い魔になりますから、コミュニケーションは大事です。
「……主様、いい機会ですのでお話したいことがあります」
「修行の片手間で良ければどうぞ」
魔力を与えながら、空間に魔法を待機させていく。
ある程度の量になれば、逆再生のように消していく。
「器用なことをされますね」
「この程度はできないと、ハイエルフとは呼べないでしょう」
私に必要なのは、魔力総量を増やすことと、魔法の発動スピードを上げること。
そのためには、より緻密な魔力コントロールを身につけねばなりませんので。
「さて、主様。主様は、なぜ性的な対象にされやすいかについてですが」
「予想外な内容ですね。聞きましょうか」
いつもいつも、困っていますので。
「主様は、少なくとも顔は他の男からすると、魅力的です。これは理解しておりますわね?」
「貴族の家に所有されてましたからね。理解していないと、話になりません」
分かった上で、どう行動するかですからね。
その気にさせるというのは、意外と簡単です。
「そして、男というものは美しい女を欲する者が多いのですわ。即ち、主様はその点において求められることが多いでしょう」
「観賞用でしたら理解しますが、交尾する理由にはなりませんね」
子を作る能力はないという意味だけなら、私は最適でしょうが見た目が未成熟過ぎます。
「欲してはならない、汚してはならない、求めてはならない。そういったしがらみがあると、人はより欲が募る。主様は未成熟であるという点以外は、とても魅力的となります」
「しかし、交尾する理由としては弱いと思いますが」
慣れておかねばならないなどの理由ならまだしも、結局未成熟な身体に欲情する必要がないじゃないですか。
「そして、1番大事なことですけれど。人間は、子供を作ることという目的ではない性行為自体には忌避感がありませんのよ? むしろ、性的興奮を満たすことによる快感を求め、穴さえあれば良いだなどと言う者も少なくありませんわ。主様は、子供を作るという意思が根底にあって初めて、性的興奮を覚えると思っておいでのようですが、そんなものなくても人間は性行為を求めますわ」
なんですかその欠陥生物は?
交尾とは生物の根本にある本能からくる行動でしょう?
その副産物として興奮や快楽を覚えるのが当然のはずです。
「いいですか、人間という生物は、生殖行為である必要性がなくても、性的快楽を得るためだけに、性行為をすることがある生物ですわ。主様は、それを踏まえた上で、振る舞いを変えるべきですわね」
「もしや、子供を性奴隷としていた歴史とは、そういう意味でしたか?」
人間のオス気持ち悪い……
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