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ミコナとかぷせるあにまるず

ミコナに対してやってきたことそのもの

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だけどルリアがそうやって自分の感情を押さえつけているのは、ハカセだけじゃなくミコナにも分かってしまっていたのでしょう。

「ママ……」

ミコナはすごく甘えてきて、しかもそれだけじゃなくて、ルリアの体を撫でてくれたりたくさんたくさん話しかけてきたんです。

だからこそルリアも自分を抑えることができたというのもあるのかもしれません。こんなにも自分を想ってくれる、労ってくれる、支えようとしてくれるミコナがいるからこそ、彼女の姿に慰められるからこそ、耐えることができたというのもあるでしょう。

そしてそれは、ルリアとハカセが、赤ちゃんだったミコナに対してやってきたことそのものでした。ルリアやハカセがしてくれたことを、ミコナはしてくれていたんです。

もしそうじゃなかったら、ここまでしてもらえなかったかもしれません。ましてや恨まれてなんていたら。

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