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ミコナ

遊べる時には全力で

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『私は大丈夫だからお仕事してもいいよ』

まだ幼い子供であるミコナにそんな風に気遣わせてしまったことを、ハカセはとても悔やんでいました。子供なんだからもっと我儘に気ままに大人に気遣ったりせずに好き勝手にしてほしいと思ってました。

だって、大人になったらどうせそこまで勝手気ままに生きることはできなくなるんですから。子供の内に存分に勝手気ままに過ごせて満足できなかった人が、大人になってからも好き勝手するんですから。

『子供の頃に好き勝手してたから大人になっても好き勝手するんだ!』

と言う人もいます。でもそれは本当なのでしょうか?

『大人になる前に思いっきり遊んでおかないと、大人になってから拗らせる』

なんてことを言う人もいますよね? それはなぜそう思うのですか? 遊べるうちに飽きるくらいに遊んでおかないと、大人になってから自由に使える時間が少ない中で遊ぼうとするから『もう少し、もう少し』と思ってしまうんじゃないですか? そして『もう少し』を拡大解釈してしまって、やがて日常生活にまで支障が出るようになってしまったりもする。

そういう事例が、少なくないのではないですか?

子供の頃に無理に我慢していたから、我慢させられたから、大人になって自分の自由に使えるお金が増えて、それで子供の頃にできなかったことを、<大人買い>みたいなことをしてしまったりするんじゃないですか?

もちろん、子供だからって無制限に好き勝手できるわけじゃありません。我慢しなくちゃいけない時も出てきます。でも、だからこそ、遊べる時には全力で遊んだ方がいいんじゃないでしょうか。

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