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ミコナ

それをしようとしています

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そんなミコナを、カリナは見守っていました。ガーほど踏み込んだことはできなくても、ミコナのことは自分の娘くらいには感じていたでしょう。

だから言うんです。

「ミコナさん。私も協力します。ご主人様のお仕事は手伝えないですけど、ご主人様がお仕事に集中しててもミコナさんが寂しくないようにしたいと思うんです」

って。それをミコナも、

「ありがとう。カリナ」

と言ってくれます。

その上で、ミコナ自身も考えます。

『そうだよね。お父さんはお仕事を頑張ってる。私も頑張らなきゃ』

と。だけどそう考えられること自体が、自分が愛されていることを疑う必要もないくらいにしっかりと実感があったからでしょう。それが無かったらきっと、ミコナも不安を感じて精神的に落ち着きをなくしていたかもしれません。

人間はロボットじゃないんです。心があって感情を持ってるんです。そんなの、自分のことを考えたら分かるじゃないですか。ちょっとしたことを批判された、いえ、『批判されたような気がした』だけで感情的になってムキになって誰かに噛み付いたりするんでしょう? それが心や感情の所為じゃなかったらなんだって言うんですか? しかも、心や感情をぜんぜん制御できてないですよね? 自分は心や感情を制御できていないのに他の人には我慢しろと言うんですか?

おかしいですね。

ルリアもハカセもその当たり前のことを分かってただけなんです。自分にも心や感情があるから、ミコナのそれを無視しなかった。心や感情をちゃんと受け止めてもらえてた実感があるから、同じことができる。

そして、今、ミコナは、それをしようとしています。

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