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ミコナ
そんな権限はない
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でも、オウが、
『ゆっくりと事情を聞かせてもらうぞ』
とか言ったものですから、ヴァドヤが怯えてしまって。それを察したウルが、
「よせ、それじゃ<尋問>だ。僕達は警察でも公安でも軍隊でもない。そんな権限はない」
毅然とした態度で言います。するとオウも、
「ふん。お優しいことだ。だが、確かに今のこいつから話を聞くのは骨が折れそうだな」
あくまで今の状況を見て現実的な判断をしてくれました。なので、
「ガー。この人の話を聞いてやってくれるか? ガーにそのつもりがあればでいいんだが」
ウルはヴァドヤと直接話をするのではなく、現状では唯一にして一番可能性のありそうな提案をしました。するとガーも、
「……」
黙ったまま頷きます。
「それじゃあこれから当分の間、ここに通って話を聞いてあげてほしい。それで今後の方針を決めていこう」
と告げ、
「オウもそれでいいな?」
確認を取ります。これにはオウも、
「まあ、それしかなさそうだな」
不満そうではありつつ承諾してくれて、
「じゃあ、僕達はこのまま家に帰る。帰りはティーさんと一緒に帰ってくればいい」
そういうことにして、オウと一緒に帰っていきました。
残されたガーとヴァドヤは、でも何か会話をするでもなく、ただ寄り添い合ってさめざめと泣いていたのでした。たぶん、それが必要だったんでしょう。ウルやオウがいてはできなかったそれが。
一方、サンギータの部屋に行ったティーさんは、防音室の中で、これまで以上に激しく憤りをぶちまけるサンギータの想いを受け止めた後、いつもの配信で、やっぱりこれまで以上の激しいシャウトを迸らせる彼女を見守っていたのでした。
『ゆっくりと事情を聞かせてもらうぞ』
とか言ったものですから、ヴァドヤが怯えてしまって。それを察したウルが、
「よせ、それじゃ<尋問>だ。僕達は警察でも公安でも軍隊でもない。そんな権限はない」
毅然とした態度で言います。するとオウも、
「ふん。お優しいことだ。だが、確かに今のこいつから話を聞くのは骨が折れそうだな」
あくまで今の状況を見て現実的な判断をしてくれました。なので、
「ガー。この人の話を聞いてやってくれるか? ガーにそのつもりがあればでいいんだが」
ウルはヴァドヤと直接話をするのではなく、現状では唯一にして一番可能性のありそうな提案をしました。するとガーも、
「……」
黙ったまま頷きます。
「それじゃあこれから当分の間、ここに通って話を聞いてあげてほしい。それで今後の方針を決めていこう」
と告げ、
「オウもそれでいいな?」
確認を取ります。これにはオウも、
「まあ、それしかなさそうだな」
不満そうではありつつ承諾してくれて、
「じゃあ、僕達はこのまま家に帰る。帰りはティーさんと一緒に帰ってくればいい」
そういうことにして、オウと一緒に帰っていきました。
残されたガーとヴァドヤは、でも何か会話をするでもなく、ただ寄り添い合ってさめざめと泣いていたのでした。たぶん、それが必要だったんでしょう。ウルやオウがいてはできなかったそれが。
一方、サンギータの部屋に行ったティーさんは、防音室の中で、これまで以上に激しく憤りをぶちまけるサンギータの想いを受け止めた後、いつもの配信で、やっぱりこれまで以上の激しいシャウトを迸らせる彼女を見守っていたのでした。
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