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ミコナ
サンギータさんならいいですよ
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ティーさんがサンギータの気持ちに寄り添ってくれたことで、彼女は両親に対する感情を抑えることができるようになりました。だけど、こうやって帰り道に話を聞いてられるのは、彼女が小学生の間だけ。中学に進級すればさすがにティーさんもサンギータのために中学に向かうわけにはいかなくなる。そこで、
「サンギータはん。サンギータはんさえよかったら、うちに遊びに来てくれたらええんやで。迷惑とかそんなんかましまへん。サンギータはんが自分を抑えられんようになって、両親とホンマモンの衝突を起こしたり、他所の人に攻撃的になられることの方がワイは悲しいねん。誰でもは受け入れられんけど、サンギータはんはええ子や。他人を思いやれる子や。そういう子が追い詰められていくのは悲しいことやとワイは思うねん」
と言いました。するとミコナも、
「サンギータさんならいいですよ」
笑顔で続きます。実際、サンギータは、ミコナには優しかった。ミコナだけじゃなく、他の子には攻撃的じゃなかった。大人に対してはそういうところもあっても、自分より弱い相手には優しかったんです。
彼女の見た目が怖そうなので、<怖い人>と思われて避けられてることも多かったですけど。
それについてはサンギータも、
『まあ、無理もないよね』
とは思っていました。でもこんな自分でも普通に接してくれる相手には、彼女もなるべく普通に接するように心掛けられる子なんです。
ただ、両親に対してだけは、気持ちが抑えきれない。ティーさんのおかげで母親への暴言については控えられるようになってますけど、やっぱり、<デスメタル女子小学生>として両親への憤りを配信という形で吐き出すことはやめられなかったんです。
「サンギータはん。サンギータはんさえよかったら、うちに遊びに来てくれたらええんやで。迷惑とかそんなんかましまへん。サンギータはんが自分を抑えられんようになって、両親とホンマモンの衝突を起こしたり、他所の人に攻撃的になられることの方がワイは悲しいねん。誰でもは受け入れられんけど、サンギータはんはええ子や。他人を思いやれる子や。そういう子が追い詰められていくのは悲しいことやとワイは思うねん」
と言いました。するとミコナも、
「サンギータさんならいいですよ」
笑顔で続きます。実際、サンギータは、ミコナには優しかった。ミコナだけじゃなく、他の子には攻撃的じゃなかった。大人に対してはそういうところもあっても、自分より弱い相手には優しかったんです。
彼女の見た目が怖そうなので、<怖い人>と思われて避けられてることも多かったですけど。
それについてはサンギータも、
『まあ、無理もないよね』
とは思っていました。でもこんな自分でも普通に接してくれる相手には、彼女もなるべく普通に接するように心掛けられる子なんです。
ただ、両親に対してだけは、気持ちが抑えきれない。ティーさんのおかげで母親への暴言については控えられるようになってますけど、やっぱり、<デスメタル女子小学生>として両親への憤りを配信という形で吐き出すことはやめられなかったんです。
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