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ミコナ

辛さとか苦しさというのは

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辛さとか苦しさというのは、人によってそれぞれ違います。自分は平気なことでも他人には辛いかもしれない。それを理解せずに理念を語っても、届かないですよね?

ハカセやルリア、ティーさん達がしてる<努力>をできない人もいるじゃないですか。ハカセやルリアがミコナの言葉に耳を傾ける努力を同じようにやらされたら辛い人もいるんじゃないですか?

『自分が平気なことなら他人も平気でないとおかしい』と考えるなら、ハカセやルリアがミコナの言葉に耳を傾けてきたり、フカがタムテルの言葉に耳を傾けたり、ティーさんがサンギータの気持ちに寄り添ったり、そういうことがなぜできないのでしょう? ハカセやルリアやティーさん達がしてることがなぜできないのですか?

それは、

『自分は平気なことでも他人も同じとは限らない』

という何よりの証拠じゃないんですか? 

『そもそも子供の言うことを聞いたところで真っ直ぐに育つとは限らない!』

と言うかもしれませんが、それではなぜ、自分の言葉に相手が耳を傾けなかったら憤る人が多いのでしょう? 仕事で上司が自分の言ってることに耳を傾けようとしなかったら、それについてどう感じるのですか?

不快に思うなら、それが答えじゃないでしょうか。子供だって自分の言葉に耳を傾けてもらえなかったらそれは不快に感じるし、そのことが不信感にだってつながるのは当たり前じゃないでしょうか?

ミコナは、ハカセやルリアがちゃんと自分の言葉に耳を傾けてくれるから二人に対してそんなに大きな不満は抱かなかった。そういうことですね。

逆に、タムテルやサンギータは……

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