371 / 837
ミコナ
いつかまとめてぶっ飛ばしてやる……!
しおりを挟む
『この世は不公平』
ティーさんの言うとおりですね。この世はとにかく不公平です。生まれた時にすでに大きな差があったり、別に何も咎められるようなことをしていない人が病気や事故で亡くなったりということがありますよね。それで『不公平なんてない』というのは無理があるでしょう。公平や自由というのはあくまで、<機会の公平性>と<選択の自由>というだけなんでしょうね。
それを承知した上でティーさんは続けます。
「サンギータはん。ミコナはんのママのルリアが病気で亡くなったりしたのと同じで、サンギータはんもいろいろ恵まれんことがあったんでっしゃろ。せやけど、ないもんはあらしまへんねん。どうにもならしまへん。ミコナはんのママかて、魂だけ帰ってきてもそれはもう、元のママやないねん。せやから、今あるもんでどうにかするしかありまへんのや。
やからな、サンギータはん。ワイらを頼ってえや。言いたいことがあったらワイが聞いたる。泣きたいんやったらワイの前でなら泣いたらええ。あるもんでしかどうにかできんのやから、『あるもん』なワイを利用したらええんや」
両手を広げて、サンギータを抱きしめようとするみたいに胸を張りながら言うティーさんの姿に、サンギータは、
「……なんだよ、それ。なんのドラマのセリフだよ……」
涙を拭いながら苦笑いを浮かべました。さらに、
「そんなクセーセリフで私が落とせるとでも思ってんのかよ。この私も嘗められたもんだな……!」
言いながら彼女も胸を張り、
「私はサンギータだ! 大人なんかに負けねーよ! いつかまとめてぶっ飛ばしてやる……!」
ガッツポーズを決めたのでした。
ティーさんの言うとおりですね。この世はとにかく不公平です。生まれた時にすでに大きな差があったり、別に何も咎められるようなことをしていない人が病気や事故で亡くなったりということがありますよね。それで『不公平なんてない』というのは無理があるでしょう。公平や自由というのはあくまで、<機会の公平性>と<選択の自由>というだけなんでしょうね。
それを承知した上でティーさんは続けます。
「サンギータはん。ミコナはんのママのルリアが病気で亡くなったりしたのと同じで、サンギータはんもいろいろ恵まれんことがあったんでっしゃろ。せやけど、ないもんはあらしまへんねん。どうにもならしまへん。ミコナはんのママかて、魂だけ帰ってきてもそれはもう、元のママやないねん。せやから、今あるもんでどうにかするしかありまへんのや。
やからな、サンギータはん。ワイらを頼ってえや。言いたいことがあったらワイが聞いたる。泣きたいんやったらワイの前でなら泣いたらええ。あるもんでしかどうにかできんのやから、『あるもん』なワイを利用したらええんや」
両手を広げて、サンギータを抱きしめようとするみたいに胸を張りながら言うティーさんの姿に、サンギータは、
「……なんだよ、それ。なんのドラマのセリフだよ……」
涙を拭いながら苦笑いを浮かべました。さらに、
「そんなクセーセリフで私が落とせるとでも思ってんのかよ。この私も嘗められたもんだな……!」
言いながら彼女も胸を張り、
「私はサンギータだ! 大人なんかに負けねーよ! いつかまとめてぶっ飛ばしてやる……!」
ガッツポーズを決めたのでした。
0
お気に入りに追加
8
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる