311 / 837
ミコナ
返す言葉もない
しおりを挟む
「なんか……すごかったね……」
ミコナは、どう表現していいのか分からずに、戸惑った様子でそう口にしました。
「ホントにね……」
ハカセも、困ったような表情で言います。子供の前で大人がああいう態度なのは本当に困るとハカセも考えていました。
『子供に対して示しがつかないよ……』
と。普段から『人に優しく』『思いやりを大事に』的な建前を掲げてる大人があれだと、説得力がなくなるからです。『人に優しくもしてないし思いやりももってないじゃん!』と言われたら、返す言葉もない。
しかも、ウルまで、
「あれは、大人としてかなり厳しいな……」
険しい表情で呟きます。続いてティーさんも、
「ホンマや。大人がマナーを守らんで、なんで子供にマナーを教えられますねん」
難しい顔をして腕を組みました。さらにオウは、
「言語道断である!」
とまで。
「……!」
ガーは、何を言っていいのか分からなくてオロオロするだけで、さらにこんな時には一番容赦ないことを口走りそうなフカも、
「……」
店の出入り口を睨みつけたまま何も言いませんでした。
とは言っても、よその家庭のことなので。迂闊に口出しもできませんし、それでいいんでしょうけど。
そうです。タムテルのお母さんを生んだのも育てたのも、ルリアでもなければハカセでもありません。だから本当は、口出しできないんじゃなくて口出ししなきゃいけない理由がないんです。
それに、ウル達やハカセが口出ししても、余計にキレるだけでしょう。店員に店での決まりについて言われただけであれですから、
『あんたには関係ないでしょ!』
と言われるのが関の山ですね。
ミコナは、どう表現していいのか分からずに、戸惑った様子でそう口にしました。
「ホントにね……」
ハカセも、困ったような表情で言います。子供の前で大人がああいう態度なのは本当に困るとハカセも考えていました。
『子供に対して示しがつかないよ……』
と。普段から『人に優しく』『思いやりを大事に』的な建前を掲げてる大人があれだと、説得力がなくなるからです。『人に優しくもしてないし思いやりももってないじゃん!』と言われたら、返す言葉もない。
しかも、ウルまで、
「あれは、大人としてかなり厳しいな……」
険しい表情で呟きます。続いてティーさんも、
「ホンマや。大人がマナーを守らんで、なんで子供にマナーを教えられますねん」
難しい顔をして腕を組みました。さらにオウは、
「言語道断である!」
とまで。
「……!」
ガーは、何を言っていいのか分からなくてオロオロするだけで、さらにこんな時には一番容赦ないことを口走りそうなフカも、
「……」
店の出入り口を睨みつけたまま何も言いませんでした。
とは言っても、よその家庭のことなので。迂闊に口出しもできませんし、それでいいんでしょうけど。
そうです。タムテルのお母さんを生んだのも育てたのも、ルリアでもなければハカセでもありません。だから本当は、口出しできないんじゃなくて口出ししなきゃいけない理由がないんです。
それに、ウル達やハカセが口出ししても、余計にキレるだけでしょう。店員に店での決まりについて言われただけであれですから、
『あんたには関係ないでしょ!』
と言われるのが関の山ですね。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
次代の希望 愛されなかった王太子妃の愛
Rj
恋愛
王子様と出会い結婚したグレイス侯爵令嬢はおとぎ話のように「幸せにくらしましたとさ」という結末を迎えられなかった。愛し合っていると思っていたアーサー王太子から結婚式の二日前に愛していないといわれ、表向きは仲睦まじい王太子夫妻だったがアーサーにはグレイス以外に愛する人がいた。次代の希望とよばれた王太子妃の物語。
全十二話。(全十一話で投稿したものに一話加えました。2/6変更)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる