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ミコナ

提案があるんですが

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こうして世界中にばらまかれた毒をこれ以上増やさないように、毒を出さないようにしたり毒そのものを回収したり中和したりする研究が始まり、そして人々の病気を治すために宇宙人は薬の素となる光の玉を次々と自分の体から取り出し、十分な量の薬が作れる目途が立ったころ、その体は石に変わってしまいました。

宇宙人が提供してくれた光の玉を用いて作られた薬によって病気が治った男の子と女の子は、石になってしまった宇宙人の下を訪れ、

「ごめんなさい」

「ごめんなさい」

と泣いて、人々も泣いて、そして男の子と女の子は、もう二度とこんな悲しいことを起こさないようにとたくさん勉強を頑張って研究者になって、後の<マナ転換炉>の開発につながるたくさんの研究をするというところで、物語は終わりを迎えたのでした。

そして教室に満ちる微妙な空気。ほとんどのセリフが棒読みだったこともそうですけど、みんな、『何か納得いかない』と言いたげな表情だったんです。

すると、その時、セイラが、

「先生、提案があるんですが」

と口にしました。

「なんでしょう?」

マインが応えると、セイラは、

「この結末でもいいとは思うんですが、正直申し上げて、私は納得できないものを感じました。なぜなら今の私達は、誰かの犠牲の上に幸せを掴むようなやり方を改めるべく努力をしているからです。そのための技術も次々と開発されています。

マナ転換炉も、それまでの火力発電や水力発電といった大規模発電所では多くの犠牲や負担の下でなければ大きなエネルギーを得られないという点を根本から改めるために生み出されたものです。にも拘らずこの結末では、今の時代にそぐわないと思うんです。

なので私は、結末を書き換えることを提案します」

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