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ミコナ
その他大勢
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こうして、ルイネとエンファとアルマは、他の生徒達と一緒に、宇宙人の話を聞かない大人達役に決まりました。憎まれ役ではありますけど、所詮は<その他大勢>ですから、注目されるわけでもない。
そんなこんなで、一時間と掛からず配役は決まり、明日からシナリオの読み込みと稽古に移ることになったのでした。
「あ~、たり~なあ…!」
「うん、めんどくさいよ」
何人かの生徒達がそうボヤきますけど、この手のイベントとなると大体この感じなので、誰も気にしません。担任のマインも口出ししてきません。
早々に役が決まるように立ち回ったセイラもです。彼女一人が入れ込んだところで空回りするだけなのを承知してるからでしょうね。
その一方で、
「う~し、んじゃ、思いっきりヤなお父さんになるかあ!」
エティトは気合が入ってます。しかも、ルプスも、
「えっへっへ~! 覚悟しといてね~」
男の子役をすることになった男子に、飛び掛かろうとするようなポーズをとりつつ言いました。こちらは結構、やる気のようです。
「え~…?」
男子の方はやや怯えた様子ですが。
すると、女の子の母親役をすることになったミコナも、ソリティに向かって、
「頑張ろうね♡」
笑顔を向けます。でも、ソリティの方は、
「……ああ……」
と素っ気ない態度。でも、ミコナは気にしません。
放課後、学校を出たミコナを、フカが迎えます。
「あ、フカ、私、今度の学芸会で<石になった宇宙人>の女の子の母親役をすることになったから」
と告げたミコナに、
「そうか……また酔狂な……」
少し呆れたようにフカが応えました。
ミコナのママの記憶を持つフカも、<石になった宇宙人>という劇については知っていたのです。
そんなこんなで、一時間と掛からず配役は決まり、明日からシナリオの読み込みと稽古に移ることになったのでした。
「あ~、たり~なあ…!」
「うん、めんどくさいよ」
何人かの生徒達がそうボヤきますけど、この手のイベントとなると大体この感じなので、誰も気にしません。担任のマインも口出ししてきません。
早々に役が決まるように立ち回ったセイラもです。彼女一人が入れ込んだところで空回りするだけなのを承知してるからでしょうね。
その一方で、
「う~し、んじゃ、思いっきりヤなお父さんになるかあ!」
エティトは気合が入ってます。しかも、ルプスも、
「えっへっへ~! 覚悟しといてね~」
男の子役をすることになった男子に、飛び掛かろうとするようなポーズをとりつつ言いました。こちらは結構、やる気のようです。
「え~…?」
男子の方はやや怯えた様子ですが。
すると、女の子の母親役をすることになったミコナも、ソリティに向かって、
「頑張ろうね♡」
笑顔を向けます。でも、ソリティの方は、
「……ああ……」
と素っ気ない態度。でも、ミコナは気にしません。
放課後、学校を出たミコナを、フカが迎えます。
「あ、フカ、私、今度の学芸会で<石になった宇宙人>の女の子の母親役をすることになったから」
と告げたミコナに、
「そうか……また酔狂な……」
少し呆れたようにフカが応えました。
ミコナのママの記憶を持つフカも、<石になった宇宙人>という劇については知っていたのです。
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