【プロット】ミコナとかぷせるあにまるず

ミコナ

お前はもっと我儘でいい……

ミコナは利発で気遣いもできる子なので、学校で嫌なことがあっても、自分で対処できるうちはそれを家には持ち帰らないところがありました。もちろん、それだけじゃどうしようもない時には素直に表にも出してくれますけど、フカとしては、そういう風に我慢を強いることが嫌なんでしょうね。

「……お前は子供なんだ。子供が変に我慢なんてするもんじゃない。大人を気遣ったりするもんじゃない……子供のうちにちゃんと我儘を言えなかった奴は大人になってから拗らせる……お前はもっと我儘でいい……」

やっぱり前を向いたまま、フカは何かを思い出しつつ話すようにそう口にしました。

ママとして、ルリアとして、生きてきた人生の中で、当然のこととして色んな人を見てきたでしょうから。

「ありがとう」

ミコナは、フカが自分を気遣ってくれてるのだと悟って、素直にお礼の言葉を口にしました。

けれどフカは、

「だから、そういうところが気遣い過ぎだと言うんだ……！」

とも言います。だけどミコナは、

「う～ん、でもこれが私だから……」

少し困った風にそう返しました。



フカが言ってたことは、もしかするとソリティにも当てはまることかもしれません。ソリティは両親に対して素直な気持ちを出せなくて、我儘を言えない状態でした。それをずっと自分の中に押し込めて押し込めて爆発寸前だった。爆発する直前の静けさみたいな形で、黙っていた。

それを、マインが受け止めてくれて、今、少しずつガスが抜けていってるところなのでしょうね。しかも、溜まりに溜まった状態の緊張感を、エティトも感じ取ってしまっていたという。

そうやって周りに影響が広がっていくのかもしれません。