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ミコナ

大変な才能の持ち主

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これが、エティトとルプスでした。

実は大変な才能の持ち主なんですけど、本人はあくまで楽しんでやってるだけなので、気にしてないんですよね。

それに、まだ小学生ですからね。この頃、すごく上手い子が成長してもそのまま上手いかと言うと、必ずしもそうじゃないという。

成長してもやっぱり上手い子はかなり大成するかもしれないですけどね。

そういうのもあって、学校の方も、本人が楽しんでいればそれでいいと、今のところは見守ってるだけなんです。

だから細かいことは気にしない。

もちろん、上級生の中には彼女の才能に嫉妬してるのもいつつ、

「先輩の力はまだまだこんなもんじゃないですよ! 一緒に頑張りましょう!」

と明るく返すものだから、なんだかそれ以上怒れなくて。しかもルプスの方は、

「私はエティトのおまけですから♡」

って感じで。実際、エティトとでないと息が合わなくて、割と普通だという。

そうして楽しそうにサッカーをしてるエティトとルプスの様子も見て、ミコナとルイネとエンファは、バドミントンの道具を片付けて、

「じゃあね、バイバイ」

手を振りながら帰っていった。

「おう!」

「バイバイ♡」

上級生達がドリブルとパスの練習をしているのを見ていたエティトとルプスが、応えてくれる。

これが元々の日常でした。

と、

「あ、フカ」

ミコナが声を上げます。見ると、ポストの上にフカの姿が。

「迎えに来てくれたんだ?」

問いかけるミコナに、

「遅かったからな……」

プイッと顔を逸らしながら。

「ごめんね。今日から校庭で遊べるようになったから、遊んでたんだ」

すると、

「だろうな……分かってたけどよ……」

前を進みながらフカが応えたのでした。

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