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ミコナ
嫌いじゃないけどね
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「ソリティ、なんであんなにマインちゃんといられるんだろ。マインちゃんの話って長くてメンドクサイのに」
昼休憩、給食を食べ終わった途端にマインと一緒に相談室へと向かうソリティを見て、ルイネが不思議そうにそう言いました。
すると、ミコナが、
「私はマインちゃんの話、嫌いじゃないけどね」
笑顔で応えます。
「え~? そうなの?」
ルイネにはまったく納得いかないみたいです。
それでも、マインの関心がソリティに移ってくれたのなら『まあ、いいか』とは思えました。
ミコナがマインに煩わされずに済んだのですから。
一方、ソリティは、それまでの鬱憤を晴らすかのように、マインに質問攻撃をしました。
「先生、宿題はなんのためにするんですか?」
「そうですね。無駄とも思えることをコツコツやり遂げるための練習、でしょうか?」
「なんでそんなことしなくちゃいけないんですか?」
「大人になっても、仕事で、『なんでこんなことしなくちゃいけないんですか?』って感じるようなことをずっと続けないといけないことがあるんです。その時、疑問を覚えながらでもコツコツそれをこなすと、評価に繋がります。そのための練習かもしれませんね」
「かもしれません、って、そんないい加減な……!」
「確かに、いい加減かもしれません。だけど、世の中って割とそういう『いい加減』なことで成り立ってるんですよ」
「わけが分かりません……!」
「はい、先生も分かりません。大人になっても分からないことだらけです。でも、先生は、その『分からないこと』を分かりたくて、毎日、たくさんのことを考えているんです」
そういうやり取りが、毎日続いたのでした。
昼休憩、給食を食べ終わった途端にマインと一緒に相談室へと向かうソリティを見て、ルイネが不思議そうにそう言いました。
すると、ミコナが、
「私はマインちゃんの話、嫌いじゃないけどね」
笑顔で応えます。
「え~? そうなの?」
ルイネにはまったく納得いかないみたいです。
それでも、マインの関心がソリティに移ってくれたのなら『まあ、いいか』とは思えました。
ミコナがマインに煩わされずに済んだのですから。
一方、ソリティは、それまでの鬱憤を晴らすかのように、マインに質問攻撃をしました。
「先生、宿題はなんのためにするんですか?」
「そうですね。無駄とも思えることをコツコツやり遂げるための練習、でしょうか?」
「なんでそんなことしなくちゃいけないんですか?」
「大人になっても、仕事で、『なんでこんなことしなくちゃいけないんですか?』って感じるようなことをずっと続けないといけないことがあるんです。その時、疑問を覚えながらでもコツコツそれをこなすと、評価に繋がります。そのための練習かもしれませんね」
「かもしれません、って、そんないい加減な……!」
「確かに、いい加減かもしれません。だけど、世の中って割とそういう『いい加減』なことで成り立ってるんですよ」
「わけが分かりません……!」
「はい、先生も分かりません。大人になっても分からないことだらけです。でも、先生は、その『分からないこと』を分かりたくて、毎日、たくさんのことを考えているんです」
そういうやり取りが、毎日続いたのでした。
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