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僕達も成長しないといけないね……
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せっかくお風呂でホッとできたのに台無しになってしまいましたが、ガーが庇ってくれたことでミコナも少し落ち着きを取り戻しました。
そんな彼女にガーが頬を寄せます。
「ありがとう……ごめんね……」
ガーをそっと抱き締めて、ミコナも頬を寄せました。
すると、ウルが、
「ごめんな。僕も頭に血が上ってた」
と頭を下げ、ティーさんも、
「いや、すんまへん。ホンマ面目ない……」
尻尾の先を垂れ下がらせて、申し訳なさそうに頭を掻きます。
けれど、オウは、
「ふん、俺は謝罪などしないぞ。間違ったことは言ってないからな」
ふんぞり返ってて。
「……」
「オウはん……」
ウルもティーさんもそんなオウの態度には呆れつつも、この場でこれ以上あれこれ言うとしてもどうしても感情的になってしまうので逆にミコナのためにならないと考えて抑えました。
何か言うにしてももっと冷静に落ち着いて言葉を選ばなきゃダメだと考えたのです。
ミコナのママも、しつこく乱暴な言葉で誰かを罵ることはしないように心掛けていました。大人がそんなことをしていたら、子供だって真似をするから。ミコナが誰かを良くない言葉で罵っているところなんか、見たくもなかったから。
叱る時には簡単明瞭に一喝するだけ。しかも言葉はなるべく選んで。
もちろんいつだってそんな上手くはできないにしても、もし、『言い過ぎた』『言葉の選択が良くなかった』と思えばすぐに謝ることもできる人でした。
だからミコナも、誰かの悪口も言わないようにしてるし、口汚いこともしないのです。そんなことをしたらママが悲しむのを知っていたから。
ママもミコナが悲しむのを知っていたから気を遣っていたのです。
心の中ではいろいろ思っていたとしても。
だけどこうして五つに分かれてしまったから。『いろいろ思っていた』ことがそのまま出てしまう。
『これは、僕達も成長しないといけないね……』
ウルも今回のことで改めて思われたのでした。
そんな彼女にガーが頬を寄せます。
「ありがとう……ごめんね……」
ガーをそっと抱き締めて、ミコナも頬を寄せました。
すると、ウルが、
「ごめんな。僕も頭に血が上ってた」
と頭を下げ、ティーさんも、
「いや、すんまへん。ホンマ面目ない……」
尻尾の先を垂れ下がらせて、申し訳なさそうに頭を掻きます。
けれど、オウは、
「ふん、俺は謝罪などしないぞ。間違ったことは言ってないからな」
ふんぞり返ってて。
「……」
「オウはん……」
ウルもティーさんもそんなオウの態度には呆れつつも、この場でこれ以上あれこれ言うとしてもどうしても感情的になってしまうので逆にミコナのためにならないと考えて抑えました。
何か言うにしてももっと冷静に落ち着いて言葉を選ばなきゃダメだと考えたのです。
ミコナのママも、しつこく乱暴な言葉で誰かを罵ることはしないように心掛けていました。大人がそんなことをしていたら、子供だって真似をするから。ミコナが誰かを良くない言葉で罵っているところなんか、見たくもなかったから。
叱る時には簡単明瞭に一喝するだけ。しかも言葉はなるべく選んで。
もちろんいつだってそんな上手くはできないにしても、もし、『言い過ぎた』『言葉の選択が良くなかった』と思えばすぐに謝ることもできる人でした。
だからミコナも、誰かの悪口も言わないようにしてるし、口汚いこともしないのです。そんなことをしたらママが悲しむのを知っていたから。
ママもミコナが悲しむのを知っていたから気を遣っていたのです。
心の中ではいろいろ思っていたとしても。
だけどこうして五つに分かれてしまったから。『いろいろ思っていた』ことがそのまま出てしまう。
『これは、僕達も成長しないといけないね……』
ウルも今回のことで改めて思われたのでした。
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