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聖人君子じゃない
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ルイネとエンファが帰った後、ミコナもハカセと一緒に家に入りました。
もちろん、ウルとティーさんとガーも連れて。
だけど、オウとフカも、家に入ってきました。
みんなとは少し離れてですけど。
でもそれから、オウはミコナ達が着いたリビングのテーブルに来て、
「ミコナ。俺はお前の胆力に感心した。だから特別に俺の傍にいることを許そう」
偉そうに胸を張って羽を広げて、それこそ本当に王様のように告げました。なのにその上で、
「ただし、忘れるな。俺はお前達とは慣れ合わない。節度をわきまえろ」
ピシッと羽でミコナを指し示し、釘を差します。
「オウ、ミコナちゃんに対してそういう態度は不遜だぞ」
ウルはそう言って諌めようとしますが、
「分かった。気を付けるよ」
ミコナはむしろ嬉しそうに笑顔で言ったのです。
だって彼女にとってはそれは当たり前のことだったから。相手に対して馴れ馴れしくしすぎるのは逆に失礼だと思ってたから。
それに、こんな風にツンツンした感じで言っててもオウは優しいって分かってたから。打ち解けた相手には逆に甘々になるタイプだって。
なにしろオウも<ママの魂>を持ってるんです。ママがハカセにどれだけ優しかったか知ってるミコナには、ただの<ツンデレ>にしか見えません。
自分の思い通りにならないからって怒ったってなんにもならないと、ママもハカセも教えてくれました。それができるからママとハカセは愛し合うことができて、赤ちゃんだったミコナのことも受け止められたのです。
でも、だからといってママもハカセも聖人君子じゃない。自分の思い通りにいかないことにはイライラしてしまうことだってあります。だけどその上で自分を落ち着かせる方法を知っているんです。落ち着かせて、それから冴えたやり方を考えるっていう方法を。
もちろん、ウルとティーさんとガーも連れて。
だけど、オウとフカも、家に入ってきました。
みんなとは少し離れてですけど。
でもそれから、オウはミコナ達が着いたリビングのテーブルに来て、
「ミコナ。俺はお前の胆力に感心した。だから特別に俺の傍にいることを許そう」
偉そうに胸を張って羽を広げて、それこそ本当に王様のように告げました。なのにその上で、
「ただし、忘れるな。俺はお前達とは慣れ合わない。節度をわきまえろ」
ピシッと羽でミコナを指し示し、釘を差します。
「オウ、ミコナちゃんに対してそういう態度は不遜だぞ」
ウルはそう言って諌めようとしますが、
「分かった。気を付けるよ」
ミコナはむしろ嬉しそうに笑顔で言ったのです。
だって彼女にとってはそれは当たり前のことだったから。相手に対して馴れ馴れしくしすぎるのは逆に失礼だと思ってたから。
それに、こんな風にツンツンした感じで言っててもオウは優しいって分かってたから。打ち解けた相手には逆に甘々になるタイプだって。
なにしろオウも<ママの魂>を持ってるんです。ママがハカセにどれだけ優しかったか知ってるミコナには、ただの<ツンデレ>にしか見えません。
自分の思い通りにならないからって怒ったってなんにもならないと、ママもハカセも教えてくれました。それができるからママとハカセは愛し合うことができて、赤ちゃんだったミコナのことも受け止められたのです。
でも、だからといってママもハカセも聖人君子じゃない。自分の思い通りにいかないことにはイライラしてしまうことだってあります。だけどその上で自分を落ち着かせる方法を知っているんです。落ち着かせて、それから冴えたやり方を考えるっていう方法を。
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