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第二部
side怜
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後日談(side怜)
最近、視線を感じる。
何気ない瞬間に、俺の背後に焼けつくような視線を感じる。
ふと、振り返ると決まってそこには隼人がいる。
もの欲しそうな視線でこちらを見つめる隼人。
(どうやら、俺は相当美味しかったらしい。)
先日。戯れに隼人を誘ってからというもの、隼人は俺の虜になってしまったようだ。まぁ、俺も悪くはなかったが……。
ことあるごとに俺を食べたそうに見つめてくる隼人。
すぐにその視線に気づいたが、あいにくどうすることも俺には出来ないのが現状だ。
何せ、この学生寮のアパートの壁は本当に薄いのだ。
どれだけ部屋に籠っても、どれだけ声を抑えても、大きな音で誤魔化しても、両隣の部屋に何をしていたか筒抜けになってしまうだろう。俺にはそんな趣味はない。
防音効果ゼロの壁を持つこの学生寮が悪い。
ということで、どれだけ俺が食べたかったとしても、隼人の期待に応える気は今の俺にはなかった。
別に隼人が相手なのが悪いわけではなく、この無防備な場所で応じる気はないというだけだ。
もちろん、場所を変えてとか、条件が整ってとか、そういうことがあれば隼人の相手をするのは吝かではない。
ただ、率先して俺が整えてやる気はない。
俺がそんなに欲しいなら、その辺をクリアにするべく積極的に動けばいいのに、そういうところ隼人は気が利かないヤツだった。
だから、ただ俺をもの欲しそうに見つめることしか出来ていないわけだが……。
俺はそんな隼人の視線を感じながら、気付かぬふりをしてやり過ごしていた。
その日も、共用スペースでいつものようにソファに陣取っていた俺。
先日と違い、共用スペースには数人の住人がいたので騒がしい。
騒がしさを意識の外に追い出し、俺はソファの上でスマホを弄っていた。
今日はまだ隼人の視線を感じていない。隼人はどうやらバイトに出かけているらしかった。
「あー、腹減った。」
時間は午後八時。
育ち盛りで食欲旺盛な学生たちの住む学生寮は、いつも誰かが腹を空かしている。
今日も誰かが空腹を訴え始めた。
「あっ、俺も。」
「俺も俺も。」
数人が同意し始め、いつも騒がしい共用スペースが更に騒がしくなる。
「じゃあ、ひまわり、行かね?」
「行く行く。」
その場のノリで近所の定食屋へ数人が連れだって向かうことが決定する。
これがこの寮のありふれた夜の光景だった。
勝手に一人で行くものもあれば、予定が合えば連れだって行く者もいる。
学生寮には共用スペースにキッチンも一応備え付けられているが、自炊をする者など皆無だった。
ソファに座ったまま黙っていた俺に、律儀に拓真が尋ねてくる。
「怜、お前は行かねぇの?」
「んー?俺はやめとく。腹減ってないし。」
つい先日そんなやり取りをしたことを思い出し、何だか可笑しくなった。
確か、その日はその後、隼人とイロイロあった。
「じゃあ、俺たち行ってくるわ。」
「留守番、よろしくー。」
拓真たちは、そんなことも知らず、いつも通り定食屋へと元気に出かけて行く。
俺は一行の背中に、笑って手を振った。
「いってらっしゃーい。」
そのまま共用スペースには俺一人が残されてやっと静かになるかと思った矢先、にわかに玄関先が騒がしくなる。
「おっ、隼人じゃん。」
どうやら隼人がバイトから帰ってきたようだ。
この前はタイミングがいいのか悪いのか一行が定食屋に向かってしまってから帰ってきた隼人だったが、今夜は一行に合流するのに間に合ったようだ。
「おう!」
元気のよい隼人の返事が聞こえる。
定食屋に向かう一行が、帰宅して早々隼人のことを道連れに誘う。
「お前もひまわり行くか?」
隼人が流れでそのまま返事をしようとして口を開いたので、俺は悪戯心がむくむくと湧いて、ソファから軽く身を乗り出して自分の存在をアピールしながら口を挟んだ。
「隼人は腹へってんの?俺は行かないけど……?」
「……えっ?」
隼人が面白いくらいに動揺して固まった。
俺はそんな隼人の反応が面白くてたまらない。
だから、もっと反応させたくて、とっておきのように続けて尋ねた。
「どうする?」
「……俺、は……。」
掠れた声で隼人がぼそぼそと呟く。
そして、少しの逡巡の後、ゴクンと唾を飲み込んで、隼人は俯いたまま答えた。
「……今日は、ひまわりやめとく……。」
隼人の答えに俺の笑みが深くなる。
その声に潜んだ欲望に気付かないほど、俺は鈍感じゃない。ぞくっと、背筋を期待が駆け抜けていく。
「そっか。じゃあ、行ってくるな。」
何も知らない拓真たちが、隼人の様子に気付くことなく寮を出ていく。
一行の背中にひらひらと手を振る俺。
騒がしい一行が離れていき、一行の声が聞こえなくなる。
すると、俺と隼人だけが残された共用スペースは途端にしんと静まりかえった。
固まって突っ立ったままの隼人を、俺はソファ越しに見つめる。
隼人じゃなく俺が見つめるなんて、いつもと逆だ。
そう思ったら、にやにやが止まらなくなった。
「隼人は腹へってんの?」
先程と同じ質問を繰り返してやる。
今、俺は酷く意地の悪い顔をしているだろう。
隼人の脳内には、先日の俺のセリフが思い返されているに違いない。
隼人は俺の言葉に顔を上げて、熱のこもった切なげな瞳を俺に向けて頷いた。
「そうなんだー。」
わざと勿体つけるように、大袈裟に頷いて見せる俺。
こういう時、どうしても俺は相手を焦らしたくなる。本当に底意地が悪い癖だと自分でも思うが、簡単に素直になれないのが俺なのだ。
じぃーっと、にやにやしたまま隼人を見つめ、既に切羽詰り始めているのが分かっていて、なおも俺は隼人を煽ってしまう。
まあ、隼人だって、もっと行動を起こしたらいいと思わなくもないのだが……。その辺は、本当に隼人は行儀がいいのだ。
これ以上は無理かというギリギリのところまで引っ張って、俺は隼人に尋ねる。
「俺の部屋、行く?」
「ああ。」
俺の言葉に、救われたような気持ちを感じたと言わんばかりの表情で隼人が頷く。
俺はゆっくりとソファから立ち上がった。
「じゃあ、行こっか♪」
鼻歌を歌いながら、弾んだ足取りで廊下を進む俺。
俺とは反対に、隼人は黙ったままだった。
狭い廊下はすぐに終わり、俺の部屋の前に到着する。
俺に先導された隼人は、俺が部屋に招き入れるとすぐにがっついてきた。
俺を狭い部屋のベッドに押し倒し、扉が閉まるのも確認せずにそのまま食べ始めようとする。
パーソナルな空間に入った途端、急に行儀が悪くなった隼人にぞくぞくと欲望を刺激されてはいたが、俺は余裕を保ったまま隼人を制しながら尋ねた。
「隼人、食べる前のあいさつは?」
突然の俺の意味不明な質問に、お預けをくらった状態の隼人が戸惑う。
俺はそんな隼人の表情も楽しくて、笑ったままその質問の答えのヒントを出すことにした。
「い?」
「……い?」
隼人の脳みそは欲望に支配され、全く働いてないらしい。
俺が言った言葉を鸚鵡返しにするだけで、意味を理解出来ないようだ。
それでも、俺のペースに倣って俺の出すヒントを受け取ってはくれる。
どれだけ欲情していても俺の制止を振り切って、無理矢理組み敷いたりしない。そういうとこは結構気に入ってる。
「い、た?」
ヒントは頭文字だけでなく、二文字目まで出してみた。
少し時間を取った後、ようやく合点がいったようで、隼人が俺をしっかりと見下ろして答えた。
「いただきます?」
「そう。正解。」
俺は隼人を見上げて、今度はにやにやではなく心からの笑顔を浮かべた。こんなどうでもいいやり取りも何だか楽しかったからだ。
隼人は俺の笑顔に驚いた後、少し照れながらも俺に笑顔を返してくれた。
改めて、俺に向かって口を開く。
「いただきます。」
それは、とても行儀のいい挨拶だった。
だから、俺も素直に行儀よく隼人に返す。
「はい。召し上がれ。」
最近、視線を感じる。
何気ない瞬間に、俺の背後に焼けつくような視線を感じる。
ふと、振り返ると決まってそこには隼人がいる。
もの欲しそうな視線でこちらを見つめる隼人。
(どうやら、俺は相当美味しかったらしい。)
先日。戯れに隼人を誘ってからというもの、隼人は俺の虜になってしまったようだ。まぁ、俺も悪くはなかったが……。
ことあるごとに俺を食べたそうに見つめてくる隼人。
すぐにその視線に気づいたが、あいにくどうすることも俺には出来ないのが現状だ。
何せ、この学生寮のアパートの壁は本当に薄いのだ。
どれだけ部屋に籠っても、どれだけ声を抑えても、大きな音で誤魔化しても、両隣の部屋に何をしていたか筒抜けになってしまうだろう。俺にはそんな趣味はない。
防音効果ゼロの壁を持つこの学生寮が悪い。
ということで、どれだけ俺が食べたかったとしても、隼人の期待に応える気は今の俺にはなかった。
別に隼人が相手なのが悪いわけではなく、この無防備な場所で応じる気はないというだけだ。
もちろん、場所を変えてとか、条件が整ってとか、そういうことがあれば隼人の相手をするのは吝かではない。
ただ、率先して俺が整えてやる気はない。
俺がそんなに欲しいなら、その辺をクリアにするべく積極的に動けばいいのに、そういうところ隼人は気が利かないヤツだった。
だから、ただ俺をもの欲しそうに見つめることしか出来ていないわけだが……。
俺はそんな隼人の視線を感じながら、気付かぬふりをしてやり過ごしていた。
その日も、共用スペースでいつものようにソファに陣取っていた俺。
先日と違い、共用スペースには数人の住人がいたので騒がしい。
騒がしさを意識の外に追い出し、俺はソファの上でスマホを弄っていた。
今日はまだ隼人の視線を感じていない。隼人はどうやらバイトに出かけているらしかった。
「あー、腹減った。」
時間は午後八時。
育ち盛りで食欲旺盛な学生たちの住む学生寮は、いつも誰かが腹を空かしている。
今日も誰かが空腹を訴え始めた。
「あっ、俺も。」
「俺も俺も。」
数人が同意し始め、いつも騒がしい共用スペースが更に騒がしくなる。
「じゃあ、ひまわり、行かね?」
「行く行く。」
その場のノリで近所の定食屋へ数人が連れだって向かうことが決定する。
これがこの寮のありふれた夜の光景だった。
勝手に一人で行くものもあれば、予定が合えば連れだって行く者もいる。
学生寮には共用スペースにキッチンも一応備え付けられているが、自炊をする者など皆無だった。
ソファに座ったまま黙っていた俺に、律儀に拓真が尋ねてくる。
「怜、お前は行かねぇの?」
「んー?俺はやめとく。腹減ってないし。」
つい先日そんなやり取りをしたことを思い出し、何だか可笑しくなった。
確か、その日はその後、隼人とイロイロあった。
「じゃあ、俺たち行ってくるわ。」
「留守番、よろしくー。」
拓真たちは、そんなことも知らず、いつも通り定食屋へと元気に出かけて行く。
俺は一行の背中に、笑って手を振った。
「いってらっしゃーい。」
そのまま共用スペースには俺一人が残されてやっと静かになるかと思った矢先、にわかに玄関先が騒がしくなる。
「おっ、隼人じゃん。」
どうやら隼人がバイトから帰ってきたようだ。
この前はタイミングがいいのか悪いのか一行が定食屋に向かってしまってから帰ってきた隼人だったが、今夜は一行に合流するのに間に合ったようだ。
「おう!」
元気のよい隼人の返事が聞こえる。
定食屋に向かう一行が、帰宅して早々隼人のことを道連れに誘う。
「お前もひまわり行くか?」
隼人が流れでそのまま返事をしようとして口を開いたので、俺は悪戯心がむくむくと湧いて、ソファから軽く身を乗り出して自分の存在をアピールしながら口を挟んだ。
「隼人は腹へってんの?俺は行かないけど……?」
「……えっ?」
隼人が面白いくらいに動揺して固まった。
俺はそんな隼人の反応が面白くてたまらない。
だから、もっと反応させたくて、とっておきのように続けて尋ねた。
「どうする?」
「……俺、は……。」
掠れた声で隼人がぼそぼそと呟く。
そして、少しの逡巡の後、ゴクンと唾を飲み込んで、隼人は俯いたまま答えた。
「……今日は、ひまわりやめとく……。」
隼人の答えに俺の笑みが深くなる。
その声に潜んだ欲望に気付かないほど、俺は鈍感じゃない。ぞくっと、背筋を期待が駆け抜けていく。
「そっか。じゃあ、行ってくるな。」
何も知らない拓真たちが、隼人の様子に気付くことなく寮を出ていく。
一行の背中にひらひらと手を振る俺。
騒がしい一行が離れていき、一行の声が聞こえなくなる。
すると、俺と隼人だけが残された共用スペースは途端にしんと静まりかえった。
固まって突っ立ったままの隼人を、俺はソファ越しに見つめる。
隼人じゃなく俺が見つめるなんて、いつもと逆だ。
そう思ったら、にやにやが止まらなくなった。
「隼人は腹へってんの?」
先程と同じ質問を繰り返してやる。
今、俺は酷く意地の悪い顔をしているだろう。
隼人の脳内には、先日の俺のセリフが思い返されているに違いない。
隼人は俺の言葉に顔を上げて、熱のこもった切なげな瞳を俺に向けて頷いた。
「そうなんだー。」
わざと勿体つけるように、大袈裟に頷いて見せる俺。
こういう時、どうしても俺は相手を焦らしたくなる。本当に底意地が悪い癖だと自分でも思うが、簡単に素直になれないのが俺なのだ。
じぃーっと、にやにやしたまま隼人を見つめ、既に切羽詰り始めているのが分かっていて、なおも俺は隼人を煽ってしまう。
まあ、隼人だって、もっと行動を起こしたらいいと思わなくもないのだが……。その辺は、本当に隼人は行儀がいいのだ。
これ以上は無理かというギリギリのところまで引っ張って、俺は隼人に尋ねる。
「俺の部屋、行く?」
「ああ。」
俺の言葉に、救われたような気持ちを感じたと言わんばかりの表情で隼人が頷く。
俺はゆっくりとソファから立ち上がった。
「じゃあ、行こっか♪」
鼻歌を歌いながら、弾んだ足取りで廊下を進む俺。
俺とは反対に、隼人は黙ったままだった。
狭い廊下はすぐに終わり、俺の部屋の前に到着する。
俺に先導された隼人は、俺が部屋に招き入れるとすぐにがっついてきた。
俺を狭い部屋のベッドに押し倒し、扉が閉まるのも確認せずにそのまま食べ始めようとする。
パーソナルな空間に入った途端、急に行儀が悪くなった隼人にぞくぞくと欲望を刺激されてはいたが、俺は余裕を保ったまま隼人を制しながら尋ねた。
「隼人、食べる前のあいさつは?」
突然の俺の意味不明な質問に、お預けをくらった状態の隼人が戸惑う。
俺はそんな隼人の表情も楽しくて、笑ったままその質問の答えのヒントを出すことにした。
「い?」
「……い?」
隼人の脳みそは欲望に支配され、全く働いてないらしい。
俺が言った言葉を鸚鵡返しにするだけで、意味を理解出来ないようだ。
それでも、俺のペースに倣って俺の出すヒントを受け取ってはくれる。
どれだけ欲情していても俺の制止を振り切って、無理矢理組み敷いたりしない。そういうとこは結構気に入ってる。
「い、た?」
ヒントは頭文字だけでなく、二文字目まで出してみた。
少し時間を取った後、ようやく合点がいったようで、隼人が俺をしっかりと見下ろして答えた。
「いただきます?」
「そう。正解。」
俺は隼人を見上げて、今度はにやにやではなく心からの笑顔を浮かべた。こんなどうでもいいやり取りも何だか楽しかったからだ。
隼人は俺の笑顔に驚いた後、少し照れながらも俺に笑顔を返してくれた。
改めて、俺に向かって口を開く。
「いただきます。」
それは、とても行儀のいい挨拶だった。
だから、俺も素直に行儀よく隼人に返す。
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