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2部3章

頼れる仲間

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 俺とセレストは、みんなの休んでいる簡易キャンプへの道を歩く。エルドラスを連れているが、ここまで大所帯だと難なく加入出来そう。人間の姿が厳ついがな。

「エルドラスが言っていた、リヴァイアサン四兄妹について教えてくれるか?」

「はいなの! おもちゃの王国に突如として現れた彼らは大量の水を使い、王様を捕まえて悪さをしている?」

「そこは疑問なのね……」

「王様を捕まえたんだ、それは悪いことだ」

「そうなの! 助けに行った私たちも、リヴァイアサンの母親に敗北し逃走を余儀なくされたの!」

「親のリヴァイアサン。おそらく、そいつが首謀者だな」

「そうね。年の大きいリヴァイアサンは強力な力を持っている。お父さんや岩竜と同格って話ね。お父さんはあの戦いですら余裕そうだったけど」

「確かに。岩竜さんですら、軽くあしらわれていたな」

「一番善戦したのは悠人とリリック。リリックは巷で一番有名な魔法ギルドの長。悠人は強くなりすぎじゃない?」

「エンチャントした魔法に依るだろ」

「でも、私あの剣を見たことないよ? お父さんとかなり戦ってきたけど一度も」

 エルリックさんが使った、飾りのない量産品の剣。

「そうだな。あの剣なんか分からないけど、怖かった」

「怖いなんて、魔力が見えてないから言えるわ。あれは膨大な魔力の塊だった。どんな魔法使いでも逃げ出すほどの」

「やっぱりヤバかったんだな。ちなみにセレストならどうする?」

「それはあらずの加護で剣ごと消すしかない。回避されなければだけど」

「俺はやっぱり、まだまだだな。でも、仲間を守るために強くなりたいとは思った」

 考え込む体制になった俺の視界に、エルドラスの厳つい男性の姿が出てきたのでビビる。

「あのなの! こんなことを攻撃した後に頼むのはおかしいと思うけど。助けて欲しいの!」

「俺は良いぞ。通り道だし、旅先で困っている人はなるべく助けることにしている」

 父さんの真似事だけど。それが良いってずっと思っているから。

「私も賛成。強くなれそうだし」

「あとはみんなに聞いてみる。とは言ってもみんな気がいいから手伝ってくれるはずだ」

「ありがとうなの! 悠人の魔法、リヴァイアサン四兄妹と同じ位強いから便りになるの!」

「あー。この魔法は今日中に解けちゃうぞ?」

「不安なの!」

「安心してくれ。他の魔法をいっぱいエンチャントしてキメラになれるから」

「それはそれで魔法の暴走とか不安なの……。でも、便りになるの!」

 エルドラスを連れて簡易キャンプへと戻る。彼の彼は見た目のわりに、子供らしい仕草で、上機嫌で付いてくる。お姫様の遊び相手だったからだろう。戦闘力も中々強かったが。
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