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2部3章
仕返し
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俺はセレストの隣で彼女の淹れてくれたハーブティーを頂いている。普段の俺なら女子のとなりは緊張するのだが、彼女の側ではそこまで緊張しない。いたずらのお陰か。魔眼はいたずらのせいだが。
「セレスト、怪我しているだろ?」
俺はセレストを見たが、セレストは俺の視線を逃れ目をそらす。
「隠そうとしてるだろ?」
「いや、その目で見ないで欲しいんだけど」
「なんでだ? なんか魔法が発動してる?」
「目を合わせただけで相手の体を操る事とか出来ちゃうから……」
「そうか、なら」
俺はセレストの腕を掴む。
「何する気!」
「変な時に発動すると危険だから試してみよう」
「ちょっと、そんな凛音みたいに! 離してよ! リヴァイアサンちから強!」
「そう言えば、前からやられっぱなしだったよな」
セレストは暴れたが俺は水を召喚して、押さえ込んだ。
「ゆ、悠人。私を元気付けに来たんだよね?」
「ああそのついでに、取られたハチミツの分もな」
前々から盗難され続けた、ハチミツの恨みもある。わりと助けて貰っているから大目に見ていたが、そろそろハチミツが底をつきそうだし。
「覚悟はいいか?」
俺は水の体に変身し、体から水の手を伸ばした。
「ホラー映画の怪物ー!」
「人聞きが悪いな!」
こうして、俺はセレストを治療した。足の怪我に消毒と絆創膏(百均製)しただけだ。
「脅かしただけだったのね」
「そうだな。感謝している所もあるから」
「そっか」
俺は頂いたハーブティーを飲み干して、セレストと共に立ち上がった。その時だった。川原の方から水音がした。
確認のため俺が振り返ろうとした瞬間に、セレストが俺の腕を引っ張った。
俺は転んだ、抗議のためセレストを見ると彼女の腕から血が流れている。
「セレスト!」
俺が立ち上がり、セレストの体を支えた。そして川に目を向ける。そこに居たのは巨大な体を持った機械。足と四本の腕があり、手の先はドリルやら剣、大型の銃器が装着されている。
「俺は水の体なんだ、庇わなくてもいいのに!」
「でも、痛いでしょ……?」
「セレストもそうだろ!」
「私はどうせ……。人ですらないから」
「それでも!」
俺はセレストを座らせて、敵に向き直った。セレストに攻撃が通るのは魔力の装甲をものともしない強い魔物だからだ。俺が倒さなきゃ!
「セレスト、怪我しているだろ?」
俺はセレストを見たが、セレストは俺の視線を逃れ目をそらす。
「隠そうとしてるだろ?」
「いや、その目で見ないで欲しいんだけど」
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「そうか、なら」
俺はセレストの腕を掴む。
「何する気!」
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「ちょっと、そんな凛音みたいに! 離してよ! リヴァイアサンちから強!」
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セレストは暴れたが俺は水を召喚して、押さえ込んだ。
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こうして、俺はセレストを治療した。足の怪我に消毒と絆創膏(百均製)しただけだ。
「脅かしただけだったのね」
「そうだな。感謝している所もあるから」
「そっか」
俺は頂いたハーブティーを飲み干して、セレストと共に立ち上がった。その時だった。川原の方から水音がした。
確認のため俺が振り返ろうとした瞬間に、セレストが俺の腕を引っ張った。
俺は転んだ、抗議のためセレストを見ると彼女の腕から血が流れている。
「セレスト!」
俺が立ち上がり、セレストの体を支えた。そして川に目を向ける。そこに居たのは巨大な体を持った機械。足と四本の腕があり、手の先はドリルやら剣、大型の銃器が装着されている。
「俺は水の体なんだ、庇わなくてもいいのに!」
「でも、痛いでしょ……?」
「セレストもそうだろ!」
「私はどうせ……。人ですらないから」
「それでも!」
俺はセレストを座らせて、敵に向き直った。セレストに攻撃が通るのは魔力の装甲をものともしない強い魔物だからだ。俺が倒さなきゃ!
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