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2部、2章
最大敵対者
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俺たちは圧力により地面に膝を付いたまま、前までやってきたタケシさんを見る。
「俺の魔法は重力魔法。意識した対象を重力を軽くしたり重くしたりできる。細かな調整で飛行運搬まで可能だ」
タケシさんは俺の前まで来る。すると重力が強くなり、押さえつけられた。俺はゴッドミノタウロスなので動けるが、事態が悪化しそう。
仲間を確認したいが、俺が動くとバレてしまう。
「貴様の身柄を拘束する」
タケシさんが手を伸ばし、俺は動くか迷った時だった。エリカ大尉が体を起こした。タケシさんが離れたことで、重力が弱まったのだ。無くなった訳ではない、まだ、辛そうな表情だ。
「対話してから、拘束しろ」
「対話の瞬間を狙って攻撃するものも居ります」
「そうだな。今みたいに」
林の隙間から銃声が聞こえた。それはタケシさんの頭に当たる。タケシさんがよろけた所をエリカ大尉は指差した。
「中尉に手荒な手段しかないのは分かるが、もっと加減してやれ」
「そうで、すね。このゴム弾をお叱りの言葉と受けとります」
タケシさんの手には小さな弾が。弾丸でなくゴム弾らしい。
「離れといて良かったぜ。喧嘩するかと思ってヒヤヒヤした!」
リョウさんがライフルを持って現れる。彼が途中から会話に参加しなかったのはこのためか。
「中尉。この角の生えた男は悠人君だ」
「大臣の仰った、彼の魔法ですか。もはや別人ですね」
「彼は今日中、このままだ。慣れてくれ」
「イエスマム。それと、年で目がボヤけているのでしょうか……。凛音ちゃんとリュセラ君が二重に……」
「彼らはカインが作ったコピーだが。協力してくれるらしい」
「はぁ……。イエスマム」
「すみません、タケシさん! 藍華をすぐにでも探したいですが。セレストが救護テントに?」
「そうです。敵対した者と戦闘で彼女は……」
「セレストが負けた? 自分のコピーか、僕のコピーならあり得るが、彼女は自衛隊ですら無茶な相手だぞ!」
「セレスト。そう言えば私、戦ったこと無いなあ。あっ悠人!」
俺は走った。セレストの居るテントを探すと、テントの前でミホさんが立っていた。俺を見てぎょっとしたが、鞄を見せて説明して事なきをえた。
テントに入った俺の前に大柄な男性が座っている。彼は司教が着ている青と金と白の典礼衣装を纏っている。
前に寝ているセレストは目を閉じている。眠っている事を確認できて安心した。
「こんばんは。セレストは無事だよ。きっと目を覚ます」
「どちら様ですか?」
後ろから走って入ったリュセラが叫ぶ。
「「エルリック! どの面下げて出てきた!」」
「リュセラ。久しぶり。元気そうだね」
「「お陰さまで、悲劇教団に追われる日々だ!」」
「試練になると思ってたけど、僕が相手した方が良いかな?」
「「星のー!」」
「待った、怪我人が居るんだぞ!」
二人は手を止めてくれた。リュセラはコピーと一緒に退室していった。凛音もセレストの顔を見たら安心したようで。
俺はエルリックさんと対面した。彼は父さんと旅をした勇者一行の一人、セレストの父親。そして、悲劇教団の司教。
「俺の魔法は重力魔法。意識した対象を重力を軽くしたり重くしたりできる。細かな調整で飛行運搬まで可能だ」
タケシさんは俺の前まで来る。すると重力が強くなり、押さえつけられた。俺はゴッドミノタウロスなので動けるが、事態が悪化しそう。
仲間を確認したいが、俺が動くとバレてしまう。
「貴様の身柄を拘束する」
タケシさんが手を伸ばし、俺は動くか迷った時だった。エリカ大尉が体を起こした。タケシさんが離れたことで、重力が弱まったのだ。無くなった訳ではない、まだ、辛そうな表情だ。
「対話してから、拘束しろ」
「対話の瞬間を狙って攻撃するものも居ります」
「そうだな。今みたいに」
林の隙間から銃声が聞こえた。それはタケシさんの頭に当たる。タケシさんがよろけた所をエリカ大尉は指差した。
「中尉に手荒な手段しかないのは分かるが、もっと加減してやれ」
「そうで、すね。このゴム弾をお叱りの言葉と受けとります」
タケシさんの手には小さな弾が。弾丸でなくゴム弾らしい。
「離れといて良かったぜ。喧嘩するかと思ってヒヤヒヤした!」
リョウさんがライフルを持って現れる。彼が途中から会話に参加しなかったのはこのためか。
「中尉。この角の生えた男は悠人君だ」
「大臣の仰った、彼の魔法ですか。もはや別人ですね」
「彼は今日中、このままだ。慣れてくれ」
「イエスマム。それと、年で目がボヤけているのでしょうか……。凛音ちゃんとリュセラ君が二重に……」
「彼らはカインが作ったコピーだが。協力してくれるらしい」
「はぁ……。イエスマム」
「すみません、タケシさん! 藍華をすぐにでも探したいですが。セレストが救護テントに?」
「そうです。敵対した者と戦闘で彼女は……」
「セレストが負けた? 自分のコピーか、僕のコピーならあり得るが、彼女は自衛隊ですら無茶な相手だぞ!」
「セレスト。そう言えば私、戦ったこと無いなあ。あっ悠人!」
俺は走った。セレストの居るテントを探すと、テントの前でミホさんが立っていた。俺を見てぎょっとしたが、鞄を見せて説明して事なきをえた。
テントに入った俺の前に大柄な男性が座っている。彼は司教が着ている青と金と白の典礼衣装を纏っている。
前に寝ているセレストは目を閉じている。眠っている事を確認できて安心した。
「こんばんは。セレストは無事だよ。きっと目を覚ます」
「どちら様ですか?」
後ろから走って入ったリュセラが叫ぶ。
「「エルリック! どの面下げて出てきた!」」
「リュセラ。久しぶり。元気そうだね」
「「お陰さまで、悲劇教団に追われる日々だ!」」
「試練になると思ってたけど、僕が相手した方が良いかな?」
「「星のー!」」
「待った、怪我人が居るんだぞ!」
二人は手を止めてくれた。リュセラはコピーと一緒に退室していった。凛音もセレストの顔を見たら安心したようで。
俺はエルリックさんと対面した。彼は父さんと旅をした勇者一行の一人、セレストの父親。そして、悲劇教団の司教。
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