121 / 242
2部、2章
展望台での休憩
しおりを挟む
展望台に戻るとエリカ大尉たちは、装甲車の前で会話をしていた。ユウキさん、リョウさんなどは携帯食料などを持っている。
彼らは武装していた。かなり大きな銃器を持ち、胴体に弾丸の入ったベルトを巻き付けていた。銃器は従来のものよりも大きく頑丈な作りとなっている。
「早いな。私たちも安全確保に向かうための装備を話し合っていたのだが」
「一回りしてきました。手強いモンスターが多かったです」
「一度も苦戦してないがな」
ちょうど二号たちも戻ってきた。
「本物僕! よくも凛音二号を危険な目に会わせたな!」
「大丈夫だ、そっちにも僕が居たからな。それとも、ヴォイドドラゴンも倒せないのか? 僕二号?」
「なんだと!」
相変わらずいがみ合っているリュセラたちを尻目に、凛音二号が本物凛音の元へとやってきた。
「見てみて! ヴォイドドラゴンの牙だって!」
「いいなー、私もやりたかったなー!」
戦利品の牙は沢山あったため、凛音同士で分け合った。
「では、今度は私達が周囲を見回る。悠人君たちはここで待機していてくれ」
「大丈夫ですかエリカ大尉? 相手は恐ろしいモンスターですよ?」
俺たちにはリュセラがいた。二人も。そのお陰で対策を立てられた。だが、エリカ大尉たちはこの世界の人間だ。
「心配ねえよ。おかきと携帯食料を置いとくから食って待ってな」
「平気っすよ。俺たちは大人だ、危険なら君たちより慣れてる。それに大尉がいる。ヤバいと思ったらトランシーバーで呼んでねー」
エリカ大尉たちは手を振って行ってしまった。
「大丈夫かな?」
「「平気だ悠人」」
「うわっ、リュセラ同時に話しかけるな。判別出来なくて困る」
「そうか。悠人はまだ、魔力が低いから分からないのだな」
「仕方ない。悠人は僕や二号、凛音とは違い魔力を持って産まれてない」
「それはエリカ大尉たちもだ。さっきのヴォイドドラゴンみたいなのに出くわしたら……」
「勝つだろうな、あの女性なら」
「そうなのか。戦っているのを見てないから、分からないよな」
「そうだな。戦いにならないだろうが」
「それほど強いのか」
「僕は準備なしで戦いたくない相手だ」
「なるほど。なら安全だな」
「僕らもいるし、敵はいない」
俺たちは展望台の端にあるベンチに座った。頂いたおかきを持って食べたのだが、噛んでも噛みきれなかった。口の中でふにふにと噛むも潰れただけだ
「固いなこのおかき」
「悠人それおかきじゃない!」
俺が手に持っていたものは木だった。木にしては銀色に見える。だが、その木は俺の背後から伸びている。モンスターだ。それも、ゴッドミノタウロスのパワーで噛みきれないほど頑丈な。
彼らは武装していた。かなり大きな銃器を持ち、胴体に弾丸の入ったベルトを巻き付けていた。銃器は従来のものよりも大きく頑丈な作りとなっている。
「早いな。私たちも安全確保に向かうための装備を話し合っていたのだが」
「一回りしてきました。手強いモンスターが多かったです」
「一度も苦戦してないがな」
ちょうど二号たちも戻ってきた。
「本物僕! よくも凛音二号を危険な目に会わせたな!」
「大丈夫だ、そっちにも僕が居たからな。それとも、ヴォイドドラゴンも倒せないのか? 僕二号?」
「なんだと!」
相変わらずいがみ合っているリュセラたちを尻目に、凛音二号が本物凛音の元へとやってきた。
「見てみて! ヴォイドドラゴンの牙だって!」
「いいなー、私もやりたかったなー!」
戦利品の牙は沢山あったため、凛音同士で分け合った。
「では、今度は私達が周囲を見回る。悠人君たちはここで待機していてくれ」
「大丈夫ですかエリカ大尉? 相手は恐ろしいモンスターですよ?」
俺たちにはリュセラがいた。二人も。そのお陰で対策を立てられた。だが、エリカ大尉たちはこの世界の人間だ。
「心配ねえよ。おかきと携帯食料を置いとくから食って待ってな」
「平気っすよ。俺たちは大人だ、危険なら君たちより慣れてる。それに大尉がいる。ヤバいと思ったらトランシーバーで呼んでねー」
エリカ大尉たちは手を振って行ってしまった。
「大丈夫かな?」
「「平気だ悠人」」
「うわっ、リュセラ同時に話しかけるな。判別出来なくて困る」
「そうか。悠人はまだ、魔力が低いから分からないのだな」
「仕方ない。悠人は僕や二号、凛音とは違い魔力を持って産まれてない」
「それはエリカ大尉たちもだ。さっきのヴォイドドラゴンみたいなのに出くわしたら……」
「勝つだろうな、あの女性なら」
「そうなのか。戦っているのを見てないから、分からないよな」
「そうだな。戦いにならないだろうが」
「それほど強いのか」
「僕は準備なしで戦いたくない相手だ」
「なるほど。なら安全だな」
「僕らもいるし、敵はいない」
俺たちは展望台の端にあるベンチに座った。頂いたおかきを持って食べたのだが、噛んでも噛みきれなかった。口の中でふにふにと噛むも潰れただけだ
「固いなこのおかき」
「悠人それおかきじゃない!」
俺が手に持っていたものは木だった。木にしては銀色に見える。だが、その木は俺の背後から伸びている。モンスターだ。それも、ゴッドミノタウロスのパワーで噛みきれないほど頑丈な。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~
やみのよからす
ファンタジー
病院で病死したはずの月島玲子二十五歳大学研究職。目を覚ますと、そこに広がるは広大な森林原野、後ろに控えるは赤いドラゴン(ニヤニヤ)、そんな自分は十歳の体に(材料が足りませんでした?!)。
時は、自分が死んでからなんと三千万年。舞台は太陽系から離れて二百二十五光年の一惑星。新しく作られた超科学なミラクルボディーに生前の記憶を再生され、地球で言うところの中世後半くらいの王国で生きていくことになりました。
べつに、言ってはいけないこと、やってはいけないことは決まっていません。ドラゴンからは、好きに生きて良いよとお墨付き。実現するのは、はたは理想の社会かデストピアか?。
月島玲子、自重はしません!。…とは思いつつ、小市民な私では、そんな世界でも暮らしていく内に周囲にいろいろ絆されていくわけで。スーパー玲子の明日はどっちだ?
カクヨムにて一週間ほど先行投稿しています。
書き溜めは100話越えてます…
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる