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2部、2章

展望台での休憩

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 展望台に戻るとエリカ大尉たちは、装甲車の前で会話をしていた。ユウキさん、リョウさんなどは携帯食料などを持っている。

 彼らは武装していた。かなり大きな銃器を持ち、胴体に弾丸の入ったベルトを巻き付けていた。銃器は従来のものよりも大きく頑丈な作りとなっている。

「早いな。私たちも安全確保に向かうための装備を話し合っていたのだが」

「一回りしてきました。手強いモンスターが多かったです」

「一度も苦戦してないがな」

 ちょうど二号たちも戻ってきた。

「本物僕! よくも凛音二号を危険な目に会わせたな!」

「大丈夫だ、そっちにも僕が居たからな。それとも、ヴォイドドラゴンも倒せないのか? 僕二号?」

「なんだと!」

 相変わらずいがみ合っているリュセラたちを尻目に、凛音二号が本物凛音の元へとやってきた。

「見てみて! ヴォイドドラゴンの牙だって!」

「いいなー、私もやりたかったなー!」

 戦利品の牙は沢山あったため、凛音同士で分け合った。

「では、今度は私達が周囲を見回る。悠人君たちはここで待機していてくれ」

「大丈夫ですかエリカ大尉? 相手は恐ろしいモンスターですよ?」

 俺たちにはリュセラがいた。二人も。そのお陰で対策を立てられた。だが、エリカ大尉たちはこの世界の人間だ。

「心配ねえよ。おかきと携帯食料を置いとくから食って待ってな」

「平気っすよ。俺たちは大人だ、危険なら君たちより慣れてる。それに大尉がいる。ヤバいと思ったらトランシーバーで呼んでねー」

 エリカ大尉たちは手を振って行ってしまった。

「大丈夫かな?」

「「平気だ悠人」」

「うわっ、リュセラ同時に話しかけるな。判別出来なくて困る」

「そうか。悠人はまだ、魔力が低いから分からないのだな」

「仕方ない。悠人は僕や二号、凛音とは違い魔力を持って産まれてない」

「それはエリカ大尉たちもだ。さっきのヴォイドドラゴンみたいなのに出くわしたら……」

「勝つだろうな、あの女性なら」

「そうなのか。戦っているのを見てないから、分からないよな」

「そうだな。戦いにならないだろうが」

「それほど強いのか」

「僕は準備なしで戦いたくない相手だ」

「なるほど。なら安全だな」

「僕らもいるし、敵はいない」

 俺たちは展望台の端にあるベンチに座った。頂いたおかきを持って食べたのだが、噛んでも噛みきれなかった。口の中でふにふにと噛むも潰れただけだ

「固いなこのおかき」

「悠人それおかきじゃない!」

 俺が手に持っていたものは木だった。木にしては銀色に見える。だが、その木は俺の背後から伸びている。モンスターだ。それも、ゴッドミノタウロスのパワーで噛みきれないほど頑丈な。
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